梅雨を避けて北の山へ火打山・妙高山
(撮影 平成14年 6月30日)


火打山(2,462m)
ハクサンコザクラの群落で有名な天狗の庭がある。
ここの手前にある高谷池ヒュッテは
珍しく頻繁にホームページで情報を出してくれている。


妙高山(2,446m)
4月中旬、長野マラソンに出場するために
上越から長野に向かって車を走らせていると
右手に真っ白な雪の山があり、いつか登ろうと思っていた。

どうやって行くの?
北陸自動車道を上越ジャンクションで上信越自動車道に乗り換え、3つ目の妙高高原インターチェンジで出ます。すぐ国道18号線に突き当たりますので右折して1つ目の信号をまた右折し、笹ヶ峰(牧場)を目指してほぼ1本道です。ただし、杉野沢町内を過ぎると狭く曲がりくねった登り道となりますので、走行には充分注意願います。高速を降りてから15〜20km程度です。

2転作田の草刈りを農家組合長さんから強く要請されていたので、涼しい間にやろうと29日朝6時前から始めたが、結局昼近くまでかかった。午後からは田圃への肥料散布と生け垣の刈り込みとフルタイムで仕事をしたので、30日は胸を張って山登りに出かけられる日なのに梅雨である。
夜の天気予報も西日本から東海にかけては大雨を予報。前線から遠い北の方なら雨が降らない可能性も高いだろうと、山と渓谷社のヤマケイ山岳情報の山岳気象情報で火打山を見ると、30日は1日中曇りの予報であった。妻にそれを確認させて行く事に決定した。
登山コースの選択
昭文社の日本百名山を登る(上)の妙高山・火打山では笹ヶ峰から登るコースが紹介されている。当初この2つの山の日帰りを考えた時は、燕温泉から登って、妙高山→高谷池ヒュッテ→火打山→黒沢池ヒュッテと回って燕新道で下山して、帰りに有名な露天風呂の河原の湯に入ってくる事を計画していた。
しかし、今回は梅雨の季節であり、途中で雨が降ってきた場合、途中で中止しやすい笹ヶ峰からのコースで行く事にした。
標準コースタイム
     昭文社・山と高原地図18
     「妙高・戸隠・雨飾」より
笹ヶ峰→(60分)黒沢→(80分)富士見平→(45分)高谷池ヒュッテ→(15分)天狗の庭→(75分)火打山→(65分)高谷池ヒュッテ→(50分)黒沢池ヒュッテ→(130分)妙高山→(95分)黒沢池ヒュッテ→(45分)富士見平→(50分)黒沢→(45分)笹ヶ峰
駐車場
笹ヶ峰に向かって走っていると、登山口の標識があり、右に上がると約40台の駐車場があります。
登山口に曲がらず50m程そのまま進むと、100台以上駐車可能な大きな駐車場がありトイレもあります。付近には売店もあります。

登山道
登山口からは木道が続きます。
易老岳分岐
2回目の休憩で行動食を食べようと薄い手袋だけになってチーズの包み紙をむいた。風が強く寒さを感じたのでそのままで雨具を出して上着だけを着た。ペットボトルの水は一部(口の部分から)凍り始めていた。
わずか5〜6分オーバー手袋(という程立派な物ではないが)を脱いでいただけで指先が凍えてしまったのでポケットに手を入れて暖めながら進んだ。(しばらくで回復した)
途中1ヶ所だけ雪がなくてもスリップしそうな急な下りと登りが続く所があったが慎重に進んで、易老岳の分岐に11時丁度に到着。ここまでで3つテントがあった。
雪を踏み固めた広場のような所(テントの跡か)に3人が休憩していた。
光岳へは2時間50分と書いてあり、しっかりしたトレースがついていたので、挨拶だけして通り過ぎる。すぐにトレースはつぼ足状態となり、稜線に出た為か風が強く、寒さとピッケルを持つ指先に凍えを感じた。
ザックの中にはもっと厚い手袋があるがどこに仕舞ったか思い出せない。風に背を向けて立ち止まり考えた。今戻れば車もあの坂を登られるだろうとか、このまま進んでテントを立てても寒さは続くし、天気予報では明日の初日の出は絶望的だし・・・しかしここまで来て戻るのも残念だし・・・

稜線からの光岳
とりあえず、風の弱い所へ移動して休憩した。ちょうど光岳が見渡せた。200m程下ってさらに300m程登る感じだった。
水はかなり凍ってきていて、この次の休憩では完全に凝ってしまいそうだったので、水を全部飲んでしまう。アクエリアスは凍ってしまったと思っていたので、液体はペットボトルに詰めた梅酒だけとなり、その事が不安感を増大させ、戻る事にした。(1.3リットルのアルミ水筒に入れた水は一杯まで入れていたので凍ってしまっていた。)
易老岳分岐まで戻って、富士山が見えるところがないかとしばらくウロウロしていたが、樹林が続くみたいなのであきらめて分岐で再度休憩。梅酒を飲み、雪をほおばった。

稜線からの光岳 11時24分
下山
下山をする事に決めて引き返したのに、残念な気持ちもあってしばらくためらっていた。12時になったので意を決して足早に下り始めた。
30分程下った所でダブルストックとアイゼンで登ってくる人に出会う。光岳までのトレースの様子などを聞かれる。稜線で風が強いので引き返してきたと言ったら、もう一度一緒に登りませんかと誘われたが、もう戻る気持ちはなかった。さらに30分位の間に2人の登山者に出会う、何れも単独行だった。こんなペースでは光小屋までは行けないのではないかと思った。
下山していたアベックを追い越したりして快調に下るが、スリップして踏み止まった時に右膝を捻挫した。さすがに25kgの重量はこたえると思った。

下山途中から見た聖岳 12時24分
反省
駐車場に着いたのは1時45分だった。1台、エンジンをかけている車があった。
ドアをあけて残して置いたアクエリアスを飲んだ。それから登山靴をぬいで長靴にはきかえ、ビールがあった事を思い出し、一応無事に下山した事を祝って飲んだ。下着は汗で濡れていたが、車を動かせば暖房で暖かくなるので洗濯物をふやすこともないだろうと、2時丁度にそのままの格好で車を走らせた。この頃はまだ一面青空で明日は本当に曇りだろうかと思ったが、高速に乗る頃中央アルプスの上に雲が現れ恵那山トンネルを出たら一面に雲が拡がり始めていたので明日の初日の出はないだろうと安心した。(登っていた人達ごめんなさい)上村の役場の周辺のみ携帯がつながるので家に下山したことを連絡し、結局1回も休まずに午後6時45分頃帰宅した。
【反省】
☆装備の問題点
1.手袋をしたままでは担ぎ難いザック(夏の家族登山の時しか使用していなかったので手袋などつけた事がなかった。25年程前3万円位したのに・・・)
2.凍ったペットボトルの水は利用出来ない。
3.カメラをいつでも取り出せるように身につける。(朝日に金色に輝く聖岳が樹林越しに見えたが、ザックを降ろすのが面倒で撮らなかったのが今思うと残念である)
4.段々と余分な物を詰め込んでしまった。
【準備の問題点】
1.末端部(指先)の保温に極力努める。
2.環境変化(稜線の強風による体感温度低下など)を事前に察知して準備しておく。

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