吹きすさぶ強風 高見山

09年1月11日

高見山1,249m)


関西ではその名も高い高見山の霧氷
1月から3月の週末には霧氷見物の登山者用に
霧氷号が何台も発車になるという事!
その人気が窺われます。

錆鉄人は20年以上前の冬
新宮方面から奈良へと抜けた事がありましたが
まっ白な木々に驚嘆しました。
愛妻家の錆鉄人は
その素晴らしい景色を天女にも見せたいと
福井からはるばると出かけたのでありました。

が・・・





どうやって行くの
道の駅飯高で車中泊して4時半にアラームを鳴らしました。アルコール不足で何度も目が覚めた錆鉄人でしたが、この時もアラームがなる前に目が覚めていました。
外に出ると満月が照っているではありませんか!それならば頂上で御来光を!と考え、急いでトイレを済ませて出発。昨日は結構な雪でしたが、道路は乾いていました。しかし進むにつれ空は黒雲に覆われ、道路にも雪が現れてやがては圧雪路に。
それでも高見トンネル手前の旧道入口に着くと、旧道にも轍が続いています。「同じような人がいるもんだ。」と思いながら旧道に進みました。

しかしながら、進むにつれ(高度が高くなるので)雪は深くなり、轍から外れたらスリップして動けなくなると考えながら約2km程進みました。道路が大きく急カーブしている所で、これ以上は無理だろうと諦め、ユーターンしようとしたら案の定立ち往生。
天女に運転を代わってもらってバックして!と言うとバックはRだったけ?と天女らしいお言葉。不安を感じながらも力を込めて車を押すと横滑りするように方向が変わり、何度目かで無事に方向転換出来たので、運転席に乗り込んで出発。対向車が来たら避けようがないと思いながらそろそろと下りましたが、錆鉄人のような変人はそれほど多くないようで、無事にトンネル手前の国道に戻る事が出来ました。
という事で、一般的な杉谷登山口から登ることにして、トンネルを越えましたが、「うわーこんなに下っちゃうの!」と思う程標高が下がった所でやっと高見山登山口のバス停に到着。
しかしながら駐車場が見当たらないのでさらに下ってみなしたがないので戻り、道路の端に駐車して歩きまわったら、通行の邪魔にならない所に駐車するように書いてありました。

高見山登山口バス停

天女は防寒対策もバッチリです。カッパの下にジャンバーまで着込んで出発しようとしていたので脱いでザックにしまわせました。


この地図を見て、「左の写真の後の道路を上がるのが登山道」だと思って進みました。公民館とお寺はありましたが、登山道らしきものは見つからないので、もう一度この地点に戻って再度地図を見ました。おかしいなぁと思いながら50mほど下ってみると登山口の表示がありました。
登山口 6:29

階段を上がった左は民家です。
右側が登山道、踏み跡があるので安心して進みました


小峠 7:21

雪は僅かで寒くもありません。
錆鉄人はスパッツを持って来ていません。
雪は降っても少しだろうと思っていたのでした。
上の図で小峠は半分以上登った所だと思っていました。
ここから登山道が良く分からなかったのですが
向かい側の鳥居の下が登山道でした。
(上の地図はこの道路がなく違っています!)
それらしく

杉の葉についた雪?
福井の雪(葉の上に積もる)とは着き方が違います。


なんとなくいい感じ
乳岩


約20m下の沢の中にあるらしいのですが
雪の中、わざわざ見に行こうとは思いません。
たかすみ温泉ルートと合流点

やがて合流点に到着。



たかすみ温泉からの登山道のほうが明瞭で
帰りは踏み跡もあったので
天女はそちらに歩いて行ってしまいましたが
階段を下っていくのでおかしいなと気づき
引き返しました。
登山道



吹雪





樹氷の林



国見岩




雪が深まる




息子岩

このあたりから吹雪が強まり、吹きだまりは腰まである所も出現。
当然、それまでは窪んで見えた登山道も見えません。
という事で天女と先頭を交代しました。
こういう雪は想定外なのか、登山道を示すテープも見当たりませんでした。



揺岩



樹林の終り→強風吹きすさぶ稜線


樹林が終わって稜線に出ると、もの凄い吹雪が左側から吹き付け、風速は20mはあろうかという感じ、まるで礫を受けているように雪の塊が頬に当たってきました。という事は、雪は降っていないけれど、強烈な風に樹木や地表の雪が吹き飛ばされていたのかもしれません。
体感温度的にはマイナス20度を超えていたのではないかと思いますが、体を動かしているので寒さは感じませんでしたが、天女はどこまで登っても頂上の小屋に着かないので(って、激しい吹雪の区間はせいぜい10分か20分だったと思うのですが・・・)遭難するかと思ったと言っていました。

やっと避難小屋に到着すると登山者が一人中にいました。そのまま山頂まで行こうとすると「私はここでいい」という天女に、この後ろが頂上だからと言って進みました。
霊峰高見山

8:36 やっと山頂に到着
マフラーも凍りついています



山頂の碑



山頂のほうから高見神社を見た所
避難小屋方面

避難小屋との間には小さな雪庇も出来ています。


何も見えない展望台
この下が避難小屋です
避難小屋

錆鉄人が撮影をしている間に、(左奥の部分)天女は小屋に戻って腰掛けの上を一生懸命に手で雪を払っていました。小屋には戸がないので、雪が吹きこんで舞っているのでした。横にホウキがあるのを見つけた錆鉄人はホウキで手早く雪をはらいました。


朝食はカレーヌードル

避難小屋の戸は作ってほしいものです
猿やクマの棲みかにならんとも限りませんから
下山開始 9:00

という事で、カレーヌードルを分け合って食べ
(鍋焼きうどんもあったが作るのをやめました)
大急ぎで下山する事にしました。

天女は走って下ります。
が、
雪で足跡が消えてしまっている所がありストップ
僅か数十分だったのですが・・・
尾根道なので迷う事はありませんでしたが
平らな所で遭難する原因はこれかなと思いました。
そういう所にそういう条件の時には
行かない事が肝心です。


エビのシッポも出現
たかすみ温泉口との分岐点

すっかり風も収まって9:19分岐に到着
後のおばさんごめんなさい

この後、天女は何の疑いもなくおばさんの来た方向へ進み
偽木の階段を駆け下ります。
錆鉄人は少し下った所で
こんな所は登っていないと気付き
天女を呼び止めて戻りました。


日本全国熊だらけ
小峠

9:33
たかすみ口へ下りていなければ
30分はかかっていない筈です。


鳥居をくぐって登山者が登って行く所

鳥居の手前の道路は大峠に続きます
そちらから登山者があるいてきていたので
天女はそちらに歩いて行こうとしました。
登山口に戻る

空は青空が拡がり登山者が続々と登ってきました。
あの吹雪は何だったのだろう?
山の神様が天女と一緒の錆鉄人に嫉妬したのかもしれません。
10:08 登山口に戻りました。


バス停から50mほど下の橋
この右手の石垣の間が登山口です
公衆トイレ

道路脇には登山者の車が連なっていて
登山者は次々に登山口に向かっていました


     ここが登山者用のトイレ
登山者の一行がアスファルトの上をアイゼンをガチャガチャ鳴らして歩いて行きました。こんな雪で何故アイゼンなんか装着するのだろうか?と錆鉄人は思いました。凍っている所があれば必要でしょうが、辺りの雪はビチョビチョで行程中にも凍結はありません。
アイゼンに頼っていたら雪上を歩く技術が上達しないばかりではなく、こけてアイゼンで怪我をする確率のほうが遥かに高いのではないかと思います。

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