赤石岳 悪沢岳 天女にとって残った最大の難関 赤石岳 日帰り主体の錆鉄人と天女にとって 「椹島」という難敵が控えているのでありました。 椹島をパスする為に小渋川コースの研究も行いました。 天女にとって、このコースの日帰りも充分可能と判断しましたが、 ▲渡渉の前提となる水量の判断がつかない (何日も晴天が続けば必然的に水量は少ないと思いますが・・・) ▲登山者が少なくルートをミスし易い登山道 ▲熊と遭遇する可能性が高い山域 という情報から、 安全第一で椹島からの入山を選択したのでありました。 【 備 考 】 錆鉄人の百名山全山日帰りの定義では 例外的に椹島をベースとした日帰りを認定しています |
どうやって行くの? | ||
コスト最優先の錆鉄人なので、06年に畑薙第一ダムからの悪沢・赤石岳の日帰りをした時は、相良牧之原ICで下りて、北上しましたが、閑蔵駅から先、泣きたい程1車線の続く道路を走らされた厭な思い出しかありません。(夜中だったので良かったですが、対向車が来たら立ち往生するしかないような感じでした。) 従って、今回は高速1000円乗り放題を利用して静岡ICから北上したいと思います。(8月6日、7日もお盆期間の特別割引で1,000円です) 前回、帰りはその閑蔵駅のルートを避けて、静岡ICに向かったのですが、1.5車線はあったので安心感が違いました。 事前に東海フォレストのHPでルートも調べておいたのでした。 |
ところが、カーナビに従って走ると、橋を渡った先が2又になっていて、落石注意とかの標識が建っていて、登山者?と思われる車がそこに停まって表示を見ていて、右側に走り去りました。 この地点で3は、直進は道路が狭く、右方向は広い道路で、カーナビはこちら側県道27号線を指示します。しかしながら、東海フォレストのHPで調べたルートは、確か100番代だったなと思い、直進しましたが、3年前の記憶と違い、道路は狭く曲がりくねっていました。しかも、数キロ走ったのですが、カーナビが全然道案内を開始しません。 不安が増大した錆鉄人は、畑薙ぎ第一ダムまではまだ60km程もあるので、東海フォレストのHPの地図で案内していた場所は、右側に進んで行ったもっと先を示していたに違いないと考えて、ユーターンしました。 しかしながら、やはり直進が正解だったのであります。そうとは知らない錆鉄人は、やがて1車線になって山の中の林道そのもののような道路を延々と走らされるはめに陥りました。雨が降っていて、道路の端さえ分からないような濃いガスが立ちこめるなかを、ソロリソロリと走るしかありません。 死にそうなくらい長い時間がかかって、やっと県道50号線に合流。 そこからは雨も止んでいて順調に走りました。 |
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通行止め |
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さて、東海フォレスの情報によると、駐車場の手前で夜間通行止めがあり、朝7時からしか通行出来ないという事は了解済みでした。 きっとゲートの前には長い列が出来るだろうから、少しでも早くゲートの所へ行って並ぶしかないと思っていました。ひたすら走っていると、やがて道路脇の待避所に車が止まっていたり、中にはテントがその横にあったりしました。きっとゲートが開くのを見っている人達だろうと思って進みました。 と、ゲートに到着。 エッ!1台も停まっていないじゃん? やったー!明日は1番のバスに乗れるぞ。 と思って、少しバックしてゲート前の道路左側に停車しました。 そして寝る準備をしようとしていると、1台のランクルが来て、ゲートの前まで来てバックしました。中から2人の人が出てきて、ゲートの先を見に行きました。「先は見えないけれど、ゲートは動かせるのに、車が1台しかいないなんて怪しい!」と言ってゲートを動かしました。 錆鉄人は、「その先には重機が通せんぼしているんじゃないですか。」と言うと、「その時は戻ってくる事にして・・・」と言って車を入れ、ゲートを戻して進んで行きました。 |
善良なる1市民である錆鉄人は、そんな事をしてもいいのかなと自制心を働かせました。けれども、行けるのかどうか興味があったので、デートの中へ歩いて行って様子を見ると、向こう側に車のライトが見え、一旦停まり、少し動いてまた停まり、やがて消えて行きました。 通行出来る事が分かった錆鉄人は、良心の呵責に耐えながら、重いゲートを動かしました。このゲートは通常の三角の通行止め板をパイプで3つか4つ連結したもので、かなり重い物でした。車を入れて元通りゲート戻します。 カーブを曲がって進むと、今度は三角の通行止め板が3つ並べてあるだけ、1つを動かして進み、元通りに戻し、そのすぐ先にも同じように三角の通行止め板が3つ並べてあったので、1つを動かして進み、元通りに戻し、遂にゲートを突破!1kmほど進むと道路右側にテントがあり、その前を右に曲って駐車場に入りました。 広い駐車場は、ほぼ6割埋まっている感じでした。 午前1時頃、やっと最終目的地に駐車し、発泡酒を飲んで寝たのでありました。 |
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椹島へのバス |
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椹島行きの1番のバスは8時からなので、じっくり寝ていられるはずですが、明るくなると目が覚めるものです。しかも、4時には隣の車のスライドドアが開いて男性が出てきて、後のテントで寝ていた人達と一緒になって準備を始めました。 結局3時間も寝ていないのですが、錆鉄人も準備を始めました。まあ、ほとんどする事はないのですが、すぐに行ける態勢を作っておかないと不安です。天女にバス乗り場の様子を見てきてもらいましたが、8時出発としか書いてないと言って、入山届の用紙を持ってきました。 7時前には隣の中高年5人組さん(60代で女性3名)がザックを担いで駐車場の所へ歩いて行きました。 ほかにも何台かの車で準備をしているので、錆鉄人も慌てて出発しました。 もう係員が来ていて、ザックを道路脇に並べるようにと指示していました。そのすぐ後ろにザックを並べ、一人3,000円の宿泊予約金を支払いました。 やがて、車が数十台連なって駐車場に向かって来ました。まだ7時前でしたが・・・ 係員の人は、その旨を無線で連絡して、バスを早く出すと言っていました。 |
すると、そこへ上がってきたワゴンタイプの車が横に停車し、「どなたか乗って行きませんか」と言いました。 前の人達は5人なので無理です。「それじゃお願いします。」と言って乗せてもらおうとしたら、係りの人が「許可証があるのか」とか「こちらは商売でやっているのだから、そういう事はしないほうが良い」等と文句を付けていましたが、錆鉄人はお金は払っているのだし、その分だけたくさんの人が1便に乗れるのだからいいんじゃないと心の中で思いました。 という事で、乗せてもらって、皆さんより先に出発。 畑薙第一ダムのゲートの所で鍵を開けようとしましたが、書いてもらった数字が違っているのか開きません。後に来たマイクロバス(何故か東海フォレストじゃありませんが、そこに車を停めていた人たちを拾っていました)の運転手が来て開けました。「番号が逆に書いてあるんだよ」と言っていました。 という事で、いよいよ林道へ。少し行った所のトンネルは通行止めで、左側にコンクリートの迂回路が作られていました。錆鉄人は乗せて頂いたOさんとずっと話をしていました。(バスに乗ったら着くまで寝ているつもりでしたが・・・)林道は3年前に錆鉄人が折畳自転車で往復した時よりも荒れている感じがしました。 Oさんはとても品のある人で、きっと立派な方なんだろうなと思いました。息子さんは2人とも一橋大との事でした。 |
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赤石岳・悪沢岳登山計画 | ||
事前に作った計画です。 【コースタイム15:40】 椹島−5:30−赤石小屋−3:50−赤石岳−2:45−赤石小屋−3:35−椹島 (コースタイムは東海フォレストのHP記載を基にしているために、昭文社の地図とは違っています) 【計画】 9:15 椹島出発 12:00 赤石小屋 13:45 赤石岳(休憩10分) 15:30 赤石小屋 17:45 椹島 行動時間8:20 南アルプスはコースタイムがやや甘いと思われるので、それほど無理のない計画であると思われます。問題は暑くなってからの登山という事ですが、暑さで登山ペースが遅くなっても、18:30には下山出来るでしょう。 |
【続き】 という事で、この日は椹島に宿泊。 2食付き8,000円の椹島ロッジがありますが、金無し錆鉄人は素泊まりの椹島登山小屋を選択。(素泊まり4,000円に寝具500円、入浴料込)恐らくこちらは宿泊者が少なくて、かえって快適ではないかと思われます。 どうせ泊るなら、ついでに悪沢岳にも登ってしまおうとするところがコストパフォーマンスとタイムパフォ−マンスを重視する錆鉄人流。 椹島出発の最終バスは何故か14:00という登山者を無視した設定になっているために、早朝に出発します。その意味からも、食事付きの椹島ロッジ宿泊は出来ないのでありました。 【コースタイム】17:00 椹島−6:45−千枚小屋(跡)−2:35−悪沢岳−1:55−千枚小屋(跡)−5:45−椹島 (これは千枚小屋に宿泊させるために、意識的にコースタイムが延ばされているのではないかと思う錆鉄人です) 【計画】 前日の疲れも考慮してコースタイムの75%程度で設定します。 2:30 椹島出発 6:45 千枚小屋(跡) 8:15 悪沢岳(15分休憩) 9:40 千枚小屋(跡)(20分休憩) 13:00 椹島 行動時間11:55 最終バスまでは1時間の余裕です。 |
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実際の赤石岳登山 | ||
Oさんのお陰で、いち早く椹島に到着出来、まずは宿泊用の着替えや食糧・コンロ、コッヘルなどをコインロッカーに預け、出発しようとすると、第1便のバスが到着してきました。 という事で、 8:16 登山口出発 11:05 赤石小屋(トイレ小休憩) 13:26 赤石岳 15:19 赤石小屋 17:01 登山口 (8時間45分) 赤石小屋まではほぼ計画通りでしたが、頂上までが結構手こずりました。その分、下りを頑張ったので、実際の行動時間は計画に近い時間だったと思います。 |
赤石岳頂上 13:26 |
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椹島登山小屋 | ||
一生懸命寝ようと努力しましたが・・・ 横の2人のイビキが気になってほとんど眠れませんでした。 天女も小屋に泊る人の気が知れないと言っていました。 |
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悪沢岳登山 | ||
時計を確認したら1分前 寝不足のまま1:30起床 千枚小屋 6:29 |
悪沢岳頂上 8:16 |
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帰途 | ||
最後の1人前をゲットし、ご機嫌な天女。 |