天女の百名山全山日帰り完登計画 間ノ岳・北岳

09年9月26日予定


間ノ岳(3,189m)
北岳(3,193m)


2008年末、
天女の百名山が90に達し
2009年の完登計画を立てながら
最後は北岳にしようと考えた。

出来る事なら
それまでに日帰りしていない既登の百名山も日帰りして
百名山の完登と全山の日帰りを同時に達成出来ないかな
と考えて天女に話すと案外簡単に乗って来た。

天女は錆鉄人と始終一緒にいるので
「悪性の錆鉄人病」に感染してしまったに違いなかった。

という事で、
登山計画を練り、実行してきた。

鷲羽水晶の日帰りは
天女にとってはかなり厳しいかと思ったが
天案外あっさりと片付けてしまい、
翌日の筋肉通もほとんど出なかったようで
やはり錆鉄人病そのものではないかと思われた。






どうやって行くの
「高速1,000円乗り放題」を利用する為に八ヶ岳SA辺りで車中泊し、韮崎ICで下りて芦安まで約17km、30分位でしょうか。その後調査したら、白根ICが最短のようです。
登山口の広河原へは、数年前まではマイカーで入る事が出来ましたが(錆鉄人は2000年にマイカーで行きましたが、もう2度と行きたくないと思う狭い道が続いていました。)今は芦安の無料駐車場に車を停め、バスまたはジャンボタクシーで行く事になります。

数年前から広河原へのマイカー規制が始まり、しかも通行時間がかなり制限されていて、広河原到着は5:55で最終バスは17:00出発!
最大でも11時間05分しかありません。
この理由は自然保護とか何とか言っていると思いますが、山小屋への宿泊と地元の運行会社への利益誘導の為の隠れ蓑ではないかと思われます。
高々1日数百台、1シーズンでも数千台のマイカーの通行が自然に大きな影響を及ぼすとは考えられません。また、危険防止という意味でも、マイカーの通行は危険で、バス・タクシーは安全という事はありませんから。(対向車が来たら錆鉄人には立ち往生するしかなさそうな狭い道が続きますが・・・)

という事で、この11時間という限られた時間で、北岳、あるいは間ノ岳を日帰り出来る登山者はごく一部に限られます。かくして、普通の登山者は狭い山小屋にさらに詰め込まれて、地獄の一夜を過ごす事になるのです。
錆鉄人は高いお金を出してまで地獄の一夜を体験したいという趣味は持っていないので、日帰りしようという事です。
奈良田からのコース研究
もう一方の登山口というか、マイカーのアクセスポイントとして奈良田があります。しかしながら、福井から奈良田へのアクセスは、高速の渋滞が予想される静岡経由ではなく、山梨で高速を下りて、芦安に向かわずに南に回り込む形になるので、距離的には50km以上遠くなります。
しかしながら、
「広河原から北岳・間ノ岳登り、戻らずに農鳥岳から奈良田に下るルート(あるいはその逆)」があり、戻るという行為の嫌いな錆鉄人には魅力あるコースなので研究してみました。

通常コースタイム17:15:
広河原−5:30−北岳−2:30−間ノ岳−2:30−農鳥岳−3:10−大門沢小屋−3:00−奈良田第一発電所−0:35−奈良田
広河原のほうが標高で500m以上高いので、普通は広河原から登り奈良田に下山する事になります。
広河原を6時半に出発して、コースタイム17時間15分を12時間で踏破すれば明るい間に林道歩きとなって奈良田に戻ってくる事が出来ます。
コースタイムの2/3というのは、天女にとってそれほど無理な計画ではありませんし、それより遅くなっても林道歩きが1時間近くあるので心配はありません。

逆回りコースタイム18:25:
(奈良田−9:35−農鳥岳− 2:40−間ノ岳− 2:55-北岳 −3:15−広河原)
奈良田深夜に出発し16時間以内で広河原に下山すれば、最終16時のバスで戻る事が可能です。
これはほとんどコースタイムそのものですから、心配はないと思われます。最後が北岳になるのも○です。


【曲者!奈良田ゲート】
一部の登山者の間で話題の「難攻不落」を誇る奈良田ゲート。高さ3mにも及ぶ鉄の門の上部は武者返し(外側に覆いかぶさるように出ている)まである周到さらしい。
検索すると、無理やり乗り越えて通過したとか、歩行者用の小さな扉は鍵がかかっていないので通過出来た・・・とか、情報は輻輳しています。
が、一応時間外でも、その気になれば扉を乗り越えて通過可能という事です。しかしながら、2009年も同様かどうかは情報を確認する必要があるのは勿論です。
ところが、よく調べてみると、このゲートは開運トンネル入り口にあって、広河原への通行を遮断していますが、農鳥岳からの大門沢小屋へのルートはその手前で左折しているので、ゲートは関係ないという事が分かりました。

と言う事で最大の難関は思い過ごしであった訳ですが、奈良田からのバスは芦安便と比べて広河原へは30分程遅く6時20分にしか到着しない為に、登山道にはたくさんの先行者が歩いていて、追い越しに難儀しそうです。
これは大きな問題点であり、遠回りする為に睡眠時間が少なくなる事も含め、広河原出発なら標準的な芦安から入って戻ったほうが良いのは間違いありません。

一方、逆回りコースの場合は100山目が北岳となり、標高差のハンデも天女の場合1時間程度でカバー出来ると思われ、休憩も含め13時間以内の踏破が期待出来ます

という事で、コースタイムの短い広河原からの往復とし、もし遅くなった場合は広河原山荘に宿泊する案(広河原は登山口なので、広河原山荘に泊っても錆鉄人の制定した「百名山全山日帰り」の条件を満足します。)か、奈良田に駐車して白根三山縦走のどちらかを考慮しています。
広河原からのコースタイム
広河原−2:50−二股−2:00−八本歯のコル−2:50−間ノ岳−2:35−北岳−2:30−白根御池小屋−1:50−広河原
合計14時間35分

往復とも八本歯のコル経由のほうがコースタイムは短いのですが、それではつまらないので肩の小屋のほうを回るコースです。(実際は肩の小屋で百名山完登の祝杯をあげようという計画ですが・・・)
さらに詳細に地図を眺めると、白根御池小屋を回らずに、小太郎尾根分岐から右俣コースで二俣に下りて広河原に下山するほうがコースタイムが短くなっています。
北岳−1:00−小太郎尾根分岐−1:30−二俣−1:30−広河原
合計14時間15分(20分短い)

二俣からのコースタイムを見ると、標高が100m程高い八本歯のコルまでは2時間なのに対して、この右俣コースが2時間半なのも理解に苦しむ所で、実際はもっと短いのではないかと考えています。

尚、往復とも八本歯のコル経由の場合は、下山が3時間20分で、全コースタイムも13時間35分です。
北岳に登った時点で時間の余裕がないと思った場合は、八本歯のコルを下る事にしようかとも思います。


【想定】途中の小休憩を含めた時間
広河原−2:50−二股
歩き易い所ですが、混雑考慮で1:45
二股−2:00−八本歯のコル
かなり険しいルートなので、天女はビビって1:30
八本歯のコル−2:50−間ノ岳
トラバースのハシゴ場等を考慮して2:00
間ノ岳−2:35−北岳
それほど問題がないが、疲れを考慮して1:45
北岳−2:30−二俣
下りなので問題なく1:30
二俣−1:30−広河原
いざとなったら走って30分と想定出来ますが、ここは余裕で1:00
合計9時間30分(コースタイム比でほぼ2/3)
使える時間は11時間10分ですから、休憩を40分見込んでも1時間の余裕です。

錆鉄人は二百名山の農鳥岳に特別の思い入れがある訳でもないので、広河原からのピストンが楽でいいかな・・・
最終結論・・・も
さんざん迷った挙句の結論は、錆鉄人の百名山登山の基本的なルールにのっとったものとなった。それは、
1.最短ルートを選択 
2、コストパフォーマンスを考慮(=交通費の安価なルート) 
3.付加価値
 というものであります。
最短ルートは広河原から北岳・間ノ岳を往復するルートですが、コストパフォーマンスを考慮すると、白根三山を縦走して広河原まで行けばバス代1,200円が浮く事になり、西農鳥岳、農鳥岳という3,000m峰を経由するので、1日で5つの3,000m峰を通過するというおいしい記録も出来ます。(付加価値)
コースタイムは17時間15分で、天女の実績からコースタイムを推定すると、休憩を含めて12時間以内は確実と思われます。
前述のように、奈良田からのバスは広河原に到着するのが6時20分、6時半に出発するのもとして、午後6時半には奈良田の駐車場に戻れる計算です。バスの時間を気にする必要がないので、もし予定より遅くなっても心配はいらない所も○。暗くなってくると心細くなっては来ますが、最後の1時間以上はかなり整備された道と林道なので暗くなっても安心です。
ここまで頑張って来た天女の百名山全山日帰りの最後の山行としては、単なる北岳・間ノ岳の日帰りよりもふさわしいような気もします。

最後が日本第二位の高山である北岳のほうがカッコイイとも思えますが、間ノ岳も第5位の高山であり、それほどひけは取らないと自分を納得させます。白峰三山の縦走は、逆ルートで早朝に奈良田を出発して広河原に下るルートも考えられますが、わざわざ標高の低い方から登るという選択は「最短ルートを選択する」というルールから外れます。(何故かコースタイムはそれ程違わないのですが・・・)
標高差がある分、天女は疲れるという事でありまして、愛妻家の錆鉄人「断固」選択肢から除外したのでありました。(広河原から奈良田までの白根三山縦走だって、普通は2泊3日で回るコースなので、十分に疲れるルートではありますが・・・)

という事で結論は、奈良田に駐車して6:30のバスで広河原に入り、北岳→中白根岳→間ノ岳→西農鳥岳→農鳥岳→奈良田と回る事にしました。
計画は休憩を含め11時間半で奈良田に午後6時到着、女帝の湯に入浴して祝杯をあげ、そのまま車中泊。
翌日は身延山観光などをして、のんびり帰宅する計画としました。問題はシルバーウィークの高速渋滞ですが・・・

予定日の第一候補は9月26日(土)です。天気が良い日に登りたいと思っていますので、天女晴れになりますように!
第二候補は翌日27日、その場合は祝杯は家に帰ってからとなりますが・・・
第三候補は翌週、10月3日(土)ですが、この頃になると紅葉も期待され楽しみが増しますが、1週間分日が暮れるのが早くなります。

問題は、槍で痛めた天女の膝です。(錆鉄人的には畑で痛めたのではないかとも思いますが・・・)それまでに治ってくれるといいのですが・・・

天気予報
1週間後の天気予報は晴れ・雨などという予報より気圧配置が重要です。
週間の天気図を出している所はウェザーニュースしかないので、錆鉄人は登山計画を立てるとこの天気図を見ながら毎日一喜一憂しています。

という事で、9月17日のウェザーニュースの週間天気図を見ると24日にちょうど高気圧が日本の真ん中にいる状態なので、25日も晴れ、26日は気圧の谷に入って曇りか雨ではないかと予想されます。

18日午後の天気図を見ると、かなり大きく変わっていて、25日に高気圧が日本全土を覆うようになっています。かなり強力そうな高気圧で翌日もそのまま居座って、天女晴れが期待出来そうな雰囲気です。(錆鉄人の願望ですが・・・)

19日からはウェザーニュースで26日の天気図が出てきましたが、錆鉄人的には晴れと思う気圧配置ですが、ウェザーニュースは曇り時々晴れという相変わらず慎重な天気予報です。しかしながら、天気JPは晴れ時々曇りと予報し、その後も予報は変わらず、22日の予報では24日から27まで晴れ時々曇りの予報という安定した秋晴れの模様です。
という事で、天気の心配はなくなりましたが、天女の調子が心配になってきました。

ピストンに計画変更かも?
槍の下山中に発生した天女の膝の痛み、岩間噴気塔河原の湯の温泉湯治で林道歩きをして再発してしまい、その後も調子が今一のようで、22日にもまだ痛いと言っていたので、白根三山の縦走よりは距離が短く、標高差も少ない広河原からの間ノ岳・北岳ピストンに変更しようかと思っています。

ところが、23日には「お父さん、もう大丈夫よ!」と言うので迷っている錆鉄人であります。

24日も膝は大丈夫そうで「治って良かったわ」と言っている天女です。本人は白根三山縦走をやる気になっているようです。
うりうさんという人のHPを見ると、21日に鷲羽水晶を15時間10分で日帰りしています。この人は奈良田から広河原への縦走を8月に10時間43分で実行されています。
天女が鷲羽水晶を16時間40分だった事(帰りは明るいうちに戻れる事が確実になったので、山荘で2度食事をし、それほど急がずに歩いたのが大きな差になっています)と、広河原からの白根三山縦走は、標高が500mほど高い所からの出発である事を考えると、うりうさんと同じ位の時間で踏破出来そうです。
毎日ランニングで鍛えているうりうさんと競争してもはじまらないし、天女は女ですから、もう少し余裕を持って歩きたいと思います。
バスが6時半に広河原に到着するので、出発は6時45分と想定、奈良田への戻りは温泉に入る時間を考慮して18時15分とすると、行動時間は11時間30分です。誤差はマイナス30分プラス1時間という所でしょうか。

【再想定】途中の小休憩を含めた時間
広河原−2:50−二股
広河原出発は6:00と想定。歩き易い所ですが、混雑考慮で1:45と想定していました。しかし、先日鷲羽水晶でほぼ一緒なコースタイムで歩かれた「ひろろとろろさん」が1時間10分で歩かれているので、+10分の1時間20分として、7時10分到着予定。トイレ休憩10分の7時20分出発。
二股−2:00−八本歯のコル
ひろろとろろさんは二股から肩の小屋へ行かれたので参考に出来ません。前回同様、かなり険しいルートに天女がビビって1時間30分、8時50分到着。
八本歯のコル−2:50−間ノ岳
トラバースは錆鉄人も結構険しいルートだったと思うのですが、尾根まで登った場合との損得が分かりません。ハシゴ場等と北岳山荘でのトイレ休憩を考慮して2:20、11時10分到着、休憩10分。
間ノ岳−2:35−北岳
それほど問題はないと思われますが、疲れを考慮して1:45、到着は13:05、休憩10分
北岳−2:30−二俣
下りなので問題なく1:30と思っていましたが、肩の小屋で完登祝いでビールを飲むのと、天女の膝をかばって1:55に変更。15時10分到着。
二俣−1:30−広河原
いざとなったら走って30分と想定出来ますが、ここは余裕で1:00として16時10分到着。
合計10時間10分(休憩含む)
使える時間は11時間10分ですから、ちょうど1時間の余裕です。
ひろろとろろさんの記録はちょっと凄すぎますが、案外コースタイムは甘めかもしれないと思われるので、それほど大きく狂う事はないと思っています。(錆鉄人が登ったのは2000年なので、ほとんど記憶にありません。

工事中




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