優しい名前と険しい岩場 由布岳

09年5月30日

由布岳(1,584m)


今回の九州遠征のメインは九重連峰のミヤマキリシマ鑑賞で
その後は天女の為に臼杵の石仏を鑑賞し、
翌日別府の地獄巡りをする計画であったが、
地獄巡りが始まるのが8時からであり、
車中泊で早朝に目が覚めると思われるので
時間潰しが必要と考えた。

という事で、
登山者の錆鉄人としてはもう1つ山に登ろうと考え
湯布院からの眺めが素晴らしく
往復3時間程の由布岳に登ることにしたのでありました。

確か200名山だったと思いますが
錆鉄人は100名山よりグレードの低くなる
200、300名山には興味がありません。
(時間も暇もないというのも理由ですが・・・)




どうやって行くの
我が家から九重ICまでほぼ900km、登山口の長者原までさらに約20km。定時に仕事を終わって家に帰ってすぐに出発しても18時半頃で、駐車場は夜明け前に着いた方が良いとのアドバイスを考えると、寝る時間がほとんどありません。
ところが運良く仕事で大阪に行く事になり、車中泊の準備をして天女も乗せて出発。
展示会は4時15分頃に終わって駐車場へ。天女は大阪城観光を終えて地下駐車場の車の中で待っていました。という事で、待ち時間もなく出発し、大阪市内の混雑を抜けて阪神高速に乗り、中国池田ICに直結。長距離なので100km平均で走行し、SAで夕食を食べ、九州へ上陸。

天気予報が思わしくなかったので、九重IC前のSAにて車中泊し、朝の天気を見て、九重登山を30日にするか31日にするかを決める事にして、午前0時半頃到着。アラームは4時にセットしてすぐに就寝。勿論、アルコール抜きです。
朝起きると、SAは霧雨状態で、トイレに行って天気予報を聞くと、30日は曇り、31日は晴れの予報だったので、九重登山を翌日に回す事に決定。
こんな天気だけど由布岳に登ってもいい?と天女に確認して、湯布院ICで高速を下り、途中のコンビニで朝食を買って由布岳正面登山口へ走りました。

由布岳正面登山口

無料駐車場には車が10台程、右側の2台は出発準備中でした。右側に見えるのはトイレですが、ハエがひどかったとの報告です。


道路の反対側、由布岳の登山口の横は有料駐車場の表示がありました。さすがに、駐車0でしたが・・・
登山口

道路の向こう側が登山口です。5:43 出発。
しばらくは、草原の中を歩きますが、10分程度で林の中に入ります。この林に入る所にもトイレがありました。


新緑の中、気持の良いウォーキングです。天女はストックを2本一緒に動かしているので、交互に使うように指導して、やっと普通のストックワークが出来るようになりました。が、その後も時々松葉杖歩きが復活しようとするのでありました。
登山道

見晴らし台になっている広場に到着。でも、ガスで何も見えないので通過しました。


やがて、登りが急になってきました。
登山道脇にはミヤマキリシマのカワイイ姿も
マタエ 6:55

西峰と東峰の分岐に到着。
由布岳は「おまけ」なので調査不足の錆鉄人、どちらが本峰かわからないので、ここで天下の宝刀「地図」を取り出しました。
滅多に見ないので、いざという時に違った地図が入っていることが多いのですが、今回はちゃんと九重阿蘇の地図が入っています。という事で地図を見ると、三角点が西峰にあったのでこちらに登る事にしました。


のっけから岩場があって、前途が思いやられます。
これに反して、東峰はジグザグの普通の登山道が付いていました。
鎖場

鎖場なので錆鉄人は天女のストックも持って片手で登りましたが、天女は慎重に登って行きます。そして、頂上までもう5分位の岩場のトラバースを見た途端、「私、もう登らない!」との御宣言。
鎖があって、5m足らずのトラバースなので、ぶら下がってでも行けると思うのですが・・・、先に行けば付いてくるだろうと思って行きました。


という事で、7:12 無人の頂上に到着

写真を撮ったりして待っていましたが
登って来たのは男性の単独行
嫁さんはどうしていましたかと聞くと
登ってこないみたいだよ
との返事。

愛妻家の錆鉄人はしかたなく
岩場のトラバース地点まで戻りました。
岩場
戻ると、鎖場から30m程戻った岩の根元で待っていました。「登って来てよ」「私は登らない」「それなら下りない」と駄々をこねあう2人でしたが、駄々のこねあいなら錆鉄人には勝てないと思ったのでしょう。天女はシブシブまた岩に取り付きました。



勿論、岩にくっつき過ぎています
必死の天女

愛妻家の錆鉄人は上で優しく傍観してました?


小さいけれど足掛かりはあります
トラバース終わり
中々の高度感です


必死でしがみついて無事通過

頂上に続くフラワーロード



きれいな花に包まれて御満悦の天女

登ってみたら簡単だったわ!
との事です
由布岳西峰 7:35

すったもんだしましたが、錆鉄人の愛の力で天女も登頂。
天女効果で上空は晴れてきました。


「今日は時間があるからお鉢巡りをしようか」
に何故か反対しない天女。
先ほどの鎖場を下りなくて良いなら
遠回りしてでも・・・という事でした。
西峰の東斜面

少し下るとミヤマキリシマの大群落が!


まだ5分咲き以下かもしれません・・・
険しいお鉢巡りコース

何と!何度も何度も岩場が現れるのでありました。



西峰東斜面のミヤマキリシマの大斜面

中央に登山道が見えます
頂上は写真のもう少し左です
お鉢巡りコース

ロウソク岩!
(これによじ登る必要はありません)


行く手には岩場がいくつも見えますが
天女は弱音を吐きません
戻るも地獄ですから・・・
続お鉢巡りコース



ポーズを取る天女
由布岳東峰 8:24

          (何故か白飛び)

という事で、約50分の艱難辛苦の末に東峰に到着。

登山口で出発の準備をしていた中年女性3人組に写真を撮ってもらいました。聞くと島根県の浜田市からとの事で、下山後は湯布院温泉との事。コーヒー御馳走様でした。


石仏をスケッチする天女
西峰

西峰を見ると


今まさに女性2人がトラバースポイントに
トラバースポイント遠望

結構簡単にトラバースしてました。
(10倍ズームの威力)
天女も私だって!って言うでしょうが・・・


9:01 マタエに戻る

東峰頂上からはほんの数分でした。
下山開始

今にも飛び立ちそうな天女


実はここから下りだして、道を間違えたのではないかと戻ったのですが、ほぼ一緒に登っていた人がこれでいいですと教えてくれたので、また下りました。その人はこの後、阿蘇に登るとの事でしたが、何と!翌日、九重でも再会したのでありました。
(広場のような所はちゃんと標識を確認すべきでした。)
下山



草原の中を下ります
手前の有料駐車場にもたくさんの車が・・・
登山口に戻る 

という事で、9:59 波乱に富んだ由布岳登山が終了

予想外の岩場の連続に、貴重な経験が出来た天女は、これからもっといろいろな山にチャレンジ出来るかもしれません。が、絶対に嫌っていうでしょう。

次は別府地獄巡りに出発です。山登りが終わった天女はうきうき気分。

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