万札さん 万札さんに初めて出会ったのは昨年9月 天女の百名山全山日帰り達成の最後のチャレンジ白根三山縦走の時 わざわざ我々に逢うために登ってきてくれたのでした。 北岳から間ノ岳に向かう途中で 我々を待っていてくれて 天女の百名山最後の登頂となった間ノ岳では 自分の事のように喜んで下さった事が忘れられません。 その時に、万札さんが錆鉄人の百名山全山日帰りに共鳴し (錆鉄人病に感染し) 96まで達成していて、残りは悪沢赤石と鷲羽水晶だと聞きました。 という事で、出来れば万札さんの全山日帰り達成を 登山口でお祝いしたいと思いそ連絡を取り合い ゴールデンウィークには荒島岳に一緒に登り 悪沢赤石の達成の後は 鷲羽水晶の決行予定を教えてもらっていたのでありました。 (自分の行ける日をちゃっかりと連絡して・・・) |
どうやって行くの? | ||
我が家からは、大野、油坂と宇部トンネルから白鳥、高山、平湯と経由して新穂高に至る通い慣れたルート。 我が家の出発は18時35分、普通なら5分前には白鳥インターを通過するのですが、この日は激しい雨が続きいつものように走行出来ません。 それでもギリギリセーフだと思ったのですが、油坂インターに入った直後、寝ているようなトラックが50〜60km/Hの超低速で前を通せんぼしていています。一応、表示は70km/Hなのですが・・・ という事で、白鳥インターを通過したのは無常にも20時2分! 通勤半額時間を2分オーバーですが、お盆の連休ですから、駐車場が空いているかどうかの瀬戸際です。如何に金なし錆鉄人でもお金を惜しんで下道走行をしている余裕はありません。 しかも、万札さんの鷲羽水晶のお迎えをする前に、笠に登ろうと考えているのですから。 |
という事で、高山インターを出て市内を抜けて、いつものように燃費優先の「アクセルは踏まない、ブレーキは踏まない」モードで走っていると、錆鉄人の後ろに車がピタリと付いて来ました。走り自慢ならステップワゴンなど追禁でも抜いて行ってよ・・・と思っていたのですが、抜きません。人家が少なくなってスピードを法定速度+αにアップしましたが、やはりピタリと付いてきます。 しかたがありません。燃費優先を放棄し、「アクセルを踏みカーブを真っ直ぐに走るモード」に変更したので、すぐに見えなくなりました。錆鉄人の経験では、そういう人はほとんどの場合、山道を長時間ハイスピードで走れる体力がない事を知っていますが、折角なのでそのままの勢いで平湯トンネルまで走行し、平湯のバスターミナルでトイレに行って、新穂高の無料駐車場に21時40分頃到着。 駐車場はほぼ満杯。かろうじて数台分の空きがありました。 一番上は無し、2番目にはありましたが真ん中の部分なので、端のほうの駐車スペースがある一番下まで移動。なぜなら万札さんに祝賀会を車の後ろでやろうと思っていたからでした。 という事で、やっと車を停め、発泡酒を2本飲んで10時過ぎには寝ました。 |
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計画 |
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万札さんの計画は18時間と聞いていたので、午後6時。 高天原温泉行きで衰えが目立った天女ですが、その後は御嶽山にも登って「超回復」しているかもしれないと淡い期待を抱き、笠新道で登った後は鏡平山荘で万札さんを持って一緒に下る、という案も考えましたが、ロングトレールの疲れた身体で、他の人間に合わせると言うのは苦痛かもしれないと考えて断念。ここは堅実に笠だけに専念することにしたのでありました。 という事で、登り6時間(錆鉄人は4時間10分位だったので、去年までの天女なら5時間は切れると思うのですが、愛妻家の錆鉄人はもう無理をさせません。これ以上痩せたら風に飛ばされそうですから)下り5時間休憩1時間の12時間を想定。下山後は深山荘の露天風呂に入ってから万札さんをお迎えするという計画でした。 |
という事で、3時起床の3時半出発と決め、PROTERKのアラームをセットして寝たのでありました。 | |
出発 | ||
ほぼ計画通りですが、出発はPROTREKでは3時35分、でもその後の時刻はデジカメのタイムスタンプを見るしかないので、買った時に合わせたデジカメの時刻で行きます。 という事で、3時半ちょうどの出発となりました。 |
10分足らずでゲートまで到着。 今年からは自転車も禁止になったという事です。 この前の3連休の初日とは違って、ここまでの道路脇の駐車車両は10台足らずでした。やはり台風が来ていたので登山をずらしているのでしょう。 |
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笠新道 | ||
4:14 44分で笠新道取り付きに到着 おや、今日は水が出ています。 が、水場としては当てになりません。 |
御来光を期待していたのですが・・・ 5:00ちょうど 火事のように雲が真っ赤に染まっていました。 |
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急登 | ||
振り返ると笠槍の展望が楽しみなのですが・・・ 笠をかぶっています。 |
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追想 | ||
2年前の笠槍日帰りの時に 足を踏み外した場所は何処だったのだろうか? と天女の後を歩きながら考えていました。 草の下に地面がなかったので こんな所だったのかもしれないと思って撮影しましたが、 どう考えても足を踏み外すような場所はありませんでした。 あの時は前日が朝近くまで飲んで 当日は1時間ほど寝た所で電話で起こされて あとはほとんど寝られずだったので 瞬間寝ていたのだろうという結論に達しました。 |
5:25 おや、もう中間点か (ひろろとろろさん風に) まあ、順調か・・・ と思っていると 天女が急ブレーキ |
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展望 | ||
することがないので振り返ってばかりいるのですが・・・ |
焼岳とその向こうの乗鞍岳 |
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杓子平 | ||
6:58 到着 ここでお疲れの天女の為に大休憩 |
7:12 出発 さすがに足取りが軽い だって登りじゃないもん! |
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花 | ||
ワー!チングルマね、かわいい 天女が地球の高山植物の中で 名前を覚えた数少ないもの まさに「希少植物」 実際は花の写真だって何十枚も撮っているのですが・・・ 花の写真を期待するならよそのHPをご覧下さい。 |
一本桜じゃなくて一本コバイケイ うーん、語呂が良くない。 それなら得意の本歌取り! 「山路来てなにやらゆかしコバイケ」 これも天女から合格点をもらえず。 「山路来て・・・」 「山路来て・・・・」 「山路来てなにやらゆかしチングルマ」 フー、やっと合格。 (チングルマなら何でもいいのかも?) |
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続杓子平 | ||
杓子平には数十種の植物が・・・と書かれていましたが、登山道沿いにはあまり花は咲いていません。稜線までの登りになると一気に花が増えました。 |
まあ、うまく写っていたので・・・ |
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またまた急登 | ||
お母さん、いい眺めだよ! |
へたり込んでいる天女 貧血でしょうか?何回もへたり込んでいました。 |
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やっと稜線に到着 | ||
8:18 笠新道取り付きから4時間もかかってしまったぜよ。 (竜馬伝風) |
急な登りが終わってごきげんな天女 |
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分岐 | ||
上の写真から10mほど下りた所 向こうは鏡池山荘方面 笠ヶ岳へは手前に進みます。 |
急に元気になった天女は 足取りも軽くスタスタ! |
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雷鳥! | ||
急に天女が立ち止まったのでぶつかりそうになって停止。 小さな声で 「ライチョウよ!」 |
錆鉄人が前に行っても、 すぐ横にいたまま逃げません。 「ちいさいわね、まだ子供でしょうね。」 |
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満足して進む | ||
雷鳥と天女 何処にいるのと言わず心眼で見てね! |
ちゃんと育って子孫をふやしてね! 天女はやさしくささやいて出発しました。 |
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抜戸岩 | ||
羅生門とかブランデンブルグ門とか、 もっとカッコイイ名前を付ければいいのにね。 |
山荘到着 9:14 錆鉄人はいつものように山荘のご努力に感謝の意を表してビールを購入。 ロング缶800円。(実は缶ビールザックに入っているのですが、ビールを冷やす雪渓が登山道沿いになかったものですから・・・) ついでに「今日はクリア谷は下れますか?」と聞くと、「今日は大丈夫ですよ、こんなガスった日ですから局地的な雨があれば増水しますが」と言う事でクリア谷を下りる事にしました。 |
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笠ヶ岳山頂 | ||
山荘でトイレを借りて、頂上へ向かおうとすると、9時20分。 何とか6時間で登頂したいと、「お母さんダッシュ!」と言うと、天女はもの凄い勢いで登り始めました。が、すぐにヒーヒーハーハー、息だけ上がって足が上がりませんが、休まずにヒーヒーハーハー頑張って、見事9時29分山頂に到着。5時間59分! 2001年に登った時と同じように山頂は無人。あの時は凄く展望が良かったのですが・・・ |
という事で、ビール撮影 (よい子は山頂でビールを飲まないでね!) 錆鉄人も寄る年波には勝てず Tシャツの上に長袖着用です。 |
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下山 | ||
出発前に三角点の前の小さな仏様にお祈りする天女 山荘から頂上までは、写真のように割れた石(岩)が積みあがっています。 標高は2,898mなので、錆鉄人が山荘のあるじなら、辺りの岩を積み上げて2,900mにするのにと思う錆鉄人でした。(奥穂高岳じゃあるまいし・・・) |
ガスっているので迷うと大変です。 下山前に少し先までルート確認しておきましたが 山荘から山頂までのルートの先に ペンキマークが続いています。 標識はなく、これだろうと下る事にしました。 |
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クリヤ谷下山 | ||
という事ですが、長くなったので波乱万丈の第2部に続きます。 |