錆鉄人渾身の 車中泊用ベッドの製作

2012年3月4日
3月24日 追記

車中泊用ベッド


エブリイの車中泊で検索すると
たくさんの人が車中泊の改造を行っています。
シンプルに後席シートを収納した荷室に銀マットを敷いたものから
キャンピングカーと見まがうばかりにサイドボードやシンクまで装着したものまで
見ているだけでも楽しくなってきます。

錆鉄人は天女と車中泊を楽しみたいと思っていますので
キャンピングカー並みの装備を作るのかと思われるかも知れませんが
重心が高くなって走行性は悪くなるばかりではなく
騒音の元になると思われるのでサイドボードは作りません。
シンクも使う事はないと思われるので作りません。

という事で必要なものは
平らで広いベッドと
たくさんの装備品の収納場所
だけだと考えました。







コンセプト
コンセプトはこちらのほうに書きましたので、ご覧下さい。
一部、変わってきているかも知れませんが・・・
普段は撤去して家の中に仕舞い、遠征に行く時のみ設置する事と、後席を使用しつつ、就寝時のみベッドにする事も考慮し、組み立て方法に苦心しました。ベッドモードへの移行や撤去(収納)が車内で簡単に出来るようにしました。

【前提条件】
誰もが入手出来る材料と、誰もが使用出来る簡単な工具を使用し、特殊な技術がなくても出来る加工法で作る。



【軽量化】
軽量化のキモは強度保持をした上で、使用材料を如何に小さくするか、当然、構造との関係もあります。このため強度計算をして撓み量を試算し、ホームセンターで実際の材料に力を加えて曲げてみたりもして1×3材に決めたのですが、1×3材はまともな板がほとんどなかったので1×4材になるという締まらない結果になってしまいました。
誰もが入手出来る材料
これはホームセンターで手軽に入手出来るツーバイフォー材に限ります。
錆鉄人は軽量化最優先でフレームには1×3材(19mm×63mm)を使用するつもりでしたが、粗悪なものしかなく(節が極端に多く、さらに板が反っていた)為に1×4材(19mm×89mm)を使用しました。
棚の支柱は、何十本も裏返して反りをチェックして探し出した1×3材を使用しました。
棚板受け材は1×2(19mm×38mm)を使用しました。

ベッドの床は12mmのコンパネ、吸湿性を考えて塗装してないものを購入しました。1枚1,280円でしたが2枚必要です。(幅120cm×180cm分必要なため)
ご存知のように、コンパネなどの合板は縦方向と横方向では強度が違う(縦が強い)ので使用する場合は注意が必要です。


木ネジは、厚さ19mm同士のネジ締めで飛び出して来ないように3×35mmを使用しました。

ベッドの床板に貼る布は、座り心地を考えてカーペットにしたいと思っていたのですが、天女はカーペットが好きではないので、愛妻家の錆鉄人はネットでスエード生地を購入しました。(ホームセンターを探しましたが、適当なもの=安価なものがなかったからです)
誰もが使用出来る簡単な工具
ノコギリとドライバーがあれば組み立て可能です。
さらに、床板に布やカーペットを貼るなら、タッカーが必要です。錆鉄人はホームセンター(コメリ)で680円で購入しました。(もっと高価なものもありましたが、これで十分でした。)

ただし、錆鉄人は、5年ほど前に買って、薪作りの為に木や竹を切っている丸ノコ(水平・垂直方向の角度を決めて切断出来る高性能な丸ノコなんですが・・・)で材木を切断しました。
ドライバーは、ホームセンターの特売ワゴンにあったキリやビット、ローターなどのセットの電動ドライバーを使用しました。(コードレスではありませんが、正転・逆転切り替えでトルクも10段調整式で2,980円。正に錆鉄人が買い物の鉄人である事を証明するものです!)

ノコギリはコンパネの切断に必要ですが、ホームセンターでカットしてもらうのも良いと思います。(素人が切るとどうしてもギザギザになったり、斜めになるものですから。)
錆鉄人の場合、床板は時々まくって下の物を取り出したり収納したりするので、その時に車内を傷付けない様に角を5mmほど斜めにカットし、さらに、4辺の全ての角をヤスリを掛けて丸くしました。
後ろ床フレーム

運転席側から見た所
サイズは幅121cm長さ91cmです。
この中は全て収納スペースです。(高さ20cm)
この上に12mmコンパネを載せれば強度的に問題ない事は計算済みです。
使用材料は19mm×89mm(19mm×63mmでも強度的に問題はなかったのですが・・・)

基本的に35mmの木ネジ2本で組付けています。単に四角い枠だけだとガタガタですが、手前側の角に脚を取り付け、両側から木ネジで固定するとしっかりします。脚も19×89材で高さは200mmです。
(中央の縦フレームの右側は、左右の幅が若干違った為、床板がギリギリだったので後付した床板の「受け」です。19×38使用)
手前側左右と中央に出ているものは、前フレームを載せる為の「受け」です。40mm×40mmのタルキ材を使用し、脚にネジ止めすると共に、前フレームにもネジ止めしています。

棚支柱が上に長く出ているのは、この部分を利用して上に台形状の棚を組み付けるつもりだったからですが、家の中への運搬がとても面倒になるのでやめました。(それ程必要性はないと思われます。)


横から見た所

棚の支柱が脚を兼用している所がミソ
さらに床板のズレ止めになっているという合理的な構造

棚受けは2段で走行時は下段
就寝時は上段にして高さ40cm以上を確保します。
支柱は19×63
棚受け(横板)は19×38を使用しています。

後ろ側中央にはそれほど荷重がかからないので
支柱を付けていませんが
脱着式の脚を付けるかもしれません。

弱弱しく見えるかも知れませんが
前フレーム中央の脚がない状態で
錆鉄人が乗ってもビクともしなかったので
天女と2人が乗っても強度的には問題ありません。
前床フレーム

逆さまに置いてありますが・・・

後ろフレームの中に収納出来るように
サイズは840mm×570mmにして、
脚はワンタッチ差し込み式にしました。
830mm以下だと折り畳んだシートに脚が当たります。
(脚は左右の長さが違います。)
840mmは助手席をいっぱいに下げられる限度です。
(愛妻家の錆鉄人なので天女の快適性を考慮)

幅も長さも上に載せる床板より小さいですが
この程度なら安定性には問題ありません。
(縁に無理やり体重を掛ければ浮き上がると思いますが・・・)

前フレームは左右同じサイズです。
脚を脱着式にしたので
2つを重ねて後部に収納出来ます。
フレームが床板よりかなり小さいので
少し位ズレても外れる心配ないのが良い所です。



差込部の構造

材料を切ってネジ止めするだけで作っているので
特殊な技術無しで誰もが製作可能です。
前フレームをワンタッチ組立式にする為に
フレームの構造はかなり考えましたが
後部フレームの中に収納すれば良いという結論で
前フレームは箱型組付けにしました。
前フレームを2段に積んで
その中は収納に使えるので無駄がありません。

加工は脚を差し込んでおいてネジ止めしますが
同じ19mmと言っても若干違いがあるので注意が必要
(同じ材料を切って作るのが理想です)

3月24日
左の右側の脚が少し短かったので修正しました

設置

エブリイにフレームを設置した所

前フレームはくっつけてボルト締めも考えていますが
基本的に上から重量がかかるだけなので
必要はないように思われます。
(遠征時は安全の為、ボルト締めするつもりです)

後席の折り畳みからベッドモードへの移行は
全て車内で行えます。


シートベルト収納部分(プラスチックのカバーの所)
の幅が狭く1230mm位です。
従って棚支柱はこの部分を通れません。
(フレーム幅1210mm+19mm×2≒1250mm)

棚支柱はリアドアのダンパーを考慮し
2回も前に移動しています。
前フレーム

前フレームは足を差し込んで
後ろフレームの受けに載せているだけですが、
ボルト(M8×50)で締め付けられる様に穴を開けています。
左右のフレームも板をかませてボルト締めも考えましたが
必要ないと思われます。

中央の脚は19×38を2本
前に40×40の受けを取り付けています。
ここは一番荷重がかかる部分なので
設置部分を拡げるかもしれません。


前席シートとの取り合い

助手席は最後端でほぼ当たる状態です。
運転席は錆鉄人の運転ポジション状態で
十分な余裕があります。

前フレームは10mm程短くすると
脚が折り畳んだシートに当たる微妙な寸法です。
脚は切ってから高さを調整したので
上のほうが1〜3cm空いています。
が、特にぐらつく訳ではないのでそのままです。
(本来なら長めに切って挿入し、長さを合わせれば良い)

運転席側

右側のスライドドアから見た所

シートに取り付けてあるのは
足元や前席周辺の収納が少ない為
ペットボトルやお菓子などを入れる為のです。
下はティッシュボックスが入っているのですが
寝る時は邪魔かもしれません。



スライドドアから後ろフレームを見た所

下の棚はほぼバックドアのガラスの高さにして
後方の視界を確保します。

しかしながら
上部の棚を中止した事でもあり
高いルームミラーの視点を考えると
下の棚も数十ミリ上げられるように思うので
上下の棚の位置はアップしようと思っています。

後方視界を遮るので走行中は棚に物を載せないので
横揺れへの対応は棚板と支持板で対応させる予定です。
床板敷設

床板は90cm×60cmで4枚です。
12mmのコンパネで4枚で約15kgにもなります。
9mmにすれば3.75kgの重量削減ですが
各フレームの中央に1枚板を追加しないと
厳しいと思われるので(それでも2kg程度の重量削減)
12mmを使用しています。
9mmのベニヤ板があれば確認したのですが
買って駄目な場合考えを「安全性」を優先しました。
(駄目なときは無駄になる事と
うっかり1枚の上に2人が座った場合を考え・・・)

1枚は3.75kgなのでまくるのは問題ありませんが
床下の収納品が取り出しにくい場合は
45cm×60cmに分割するかもしれません。


シート横の車体フレームの幅が1160mm程しかないので
角を65mm×65mmで斜めにカットしています。
(後ろから1760mm位から狭くなっています)

最初はカット幅25mmでさらに斜めにカットしていたのですが
スエード生地の貼付け易さを考慮しC65に切りなおしました。
前席

まだビニールを取っていません!
カーナビの配線はまだころがしたままです。


この状態でも普通に座れます。
が、走行時は助手席後ろは撤去しておく予定です。
(短距離移動の場合を除き)
寝心地はいかが?


就寝時は当然マットを敷きます。

少しでも高さを稼ごうと考えコンパネのみにしましたが
座り心地を考え銀マット挟み込みに変更します。
8mm×60×180を2枚購入しましたが
ロールのクセを直す為に90cmに切って
上に床板を載せてしばらく放置してから再貼り付けします。

という事も考えて
タッカーは1枚当たり8箇所しか打っていません。
深遠某慮の錆鉄人でありました。


スライドドアからの出入り方法を
いろいろ検討しましたが、
雨の場合に素早く車内に入れる事と
靴をそのまま脱げるので前席からする事にしました。
(天女:靴下を履き替える所だったのに・・・)

運転席シートを倒せばもっと簡単移動に出来ると思います。
という事で出入りも解決!
収納部

折り畳んだシートはちょっと当たり気味
でも柔らかいので問題はありません。
(へたってくるともっと下がるのかもしれません。)


床との隙間は110mm(200mm-89mm)
19×63材だったらもっと余裕だったのですが・・・
それでもキャンプ用の折り畳みテーブルなら
そのまま引き出せます
床板の変更
コンパネにスェード生地を貼った状態で天女に座ってみてもらうと、硬くてすわり心地が良くないとのご意見。
座るときは座布団やクッションを使えば良いと考えていたのですが、クッションのある床にしたほうが手間が少なく、座布団など余計なものを積まなくて済むほうが良いと考えて方向転換。

スェードを外して(タッカーの針はホッチキスの針を抜く所を使って同じ要領で浮かせ、ペンチで抜き取ります)両面テープを貼り付けます。




そして銀マットを貼り付けます。

アルミシートの部分を表にするか裏にするかは
考え処ですが、表にする事にしました。
(写真はコンパネに貼り付けた状態)

銀マットはコンパネより少し大きめに切断し
貼り付け後にカッターではみ出しを切断します。
スェード貼り付け

スェードはコンパネより片側5〜6cm大きめに切ります。


貼り付けに使うのは
コメリで買った一番安いタッカー(598円)
貼付けミスはほとんどありませんでした。
耐久性は分かりませんが、他の用途にも使用して
付属の針400本は使いきりました。
貼付け状態

接着材などは使用せずタッカーだけで貼付けましたが
おかげで銀マットを入れる修正が出来ました。

角は布が3重になっていますが
気にするほどの事はありません。


表側

タッカーを貼る時は布を引っ張って針を打ち込みます。
床板の分割

上の床板が小さいと思った人は鋭い!
後席の撤去を前提にして、
この部分から装備品を取り出し易くする為に
床板を切断したのです。
床フレームには床板の切断部分を受ける為に
19×89材でフレームを追加しました。
(フレームがないと相当に撓みます)



床板を敷いた状態
足元のへこみに合わせているので
分割位置は真ん中ではありません。
マット装着

休憩の時は背もたれに使えると考え
この長マットを購入していたのです。
(1280円×3枚)

冬は上に毛布を敷く予定です。


床板の幅は120cmですが、車内幅は130cm。
「2人」で寝てみましたが、狭くは感じませんでした。
横に落ちる心配がない分、一杯まで横に寄れるので
ダブルベットと同等な感じがしました。
寝返りも十分に出来ますが、
上部に棚と追加しない事にしたので
この後で棚板の位置を一番上まで上げました。

まとめ
以上の解説を見れば、錆鉄人のコンセプトが忠実に実現されている事が分かると思います。

見てしまえば簡単に作ることが出来ると思いますが・・・
1.徹底的な軽量化を図ったシンプルなフレーム
2.前フレームを後ろフレームに収納する方式
3.その為に脚の差込方式を考案
4.収納、設置を素早くするための受け台方式
5.高さ調整式の棚

など、特許を取りたい位の錆鉄人のノウハウが詰まっています。
これから車中泊のベッドを作ろうとする人はこれを参考にさらに改良や独自の機能を追加されると良いと思いますが、これ以上シンプルで機能性のあるものはないと自負しています。
シンプル イズ ベスト!



その他の装備の加工は続編で・・・

棚板は強度を考え桐材を使用しました。
ホームセンターを覗いたら30cm幅か45cm幅のものしかなく(長さ1.8mの材料を1.21mに切るので凄く無駄になるのですが・・・)、30cmを2本並べて60cm幅にして、上下2段で使用する事を考えていましたが、ステップワゴン用に使った50cm幅の桐の板があったので、それを使用しました。

総重量は32kgと想定しています。(計測出来ない為)
床板4枚で約15kg(体重計で測定)
床フレームと棚、棚板で約17kg
(未計測ですが、2×4材料の比重を0.5、桐は0.25として計算)
19×63材を使用していたら3kg位軽くなったと思われます。

尚、後席シートは2つで約40kgなので(まつらさんのHPより)
背の高い物の収納スペースの確保と燃費向上を兼ねて、遠征時はシートを外す事も考えています。
普通車の場合、100kgの重量増で燃費は10%悪化すると言われているのですが、エブリイ(軽)はエンジンの出力も小さい為、もっと燃費が悪化すると思われますので、軽量化は非常に重要なのであります。


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