奥飛騨温泉郷露天風呂巡り
(撮影平成14年9月28日)


露天風呂付のキャンプ場 中尾温泉合掌の森

子供がまだ小さかった頃、
家族でお盆休みの山登りを計画した時、
新穂高ロープウェーからの独標往復をして
どこかでキャンプしようと地図を捜していて見つけた。
中尾温泉合掌の森キャンプ場
合掌と書いて「しあわせ」と読みがふってある。
初めてのキャンプと露天風呂に子供達も満足したのか
翌年からお盆の登山が我が家の年中行事になった。
今ははやりのオートキャンプ場となったが
森の中にある広い露天風呂は以前と同じだった。

どうやって行くの?
自分の場合は走り慣れているので大野から白鳥・高山・平湯を経由して新穂高を目指しますが、武生や鯖江の人は北陸自動車道で富山から神岡経由で新穂高へ来る事も出来ます。以前は神岡経由のほうが早かったのですが、今は油坂から飛騨清見まで高速がつながったのでこちらの方が早いと思います。
中尾温泉は、平湯から下ってきて蒲田川を渡り、新穂高に向かって5kmほど走って橋を渡ったところに登り口があります。
登った所にも案内板があるのでそれに従って登っていけば合掌の森キャンプ場に到着です。この道をそのまま上がっていくとしばらく(1kmくらいだったか)で焼岳の登山口となります。
オートキャンプの受付
今にも降り出しそうな生憎の空模様の金曜日の夕方、キャンプ場はがら空き状態であった。案内板に従って少し進むと管理小屋があり、車を停め受付をしに行く。管理人のおやじは、まず何処のサイトを使うか歩いて見てきてから受け付けをしろと言う。
30m程先にトイレがあり、その先に炊事場があった。相談して炊事場から2つ上のサイト(クリの29)に決めたが、結局この日は管理小屋から先にテントを張ったのは我々だけだった。
戻って受け付けをする。ゴミの選別から入浴時間、チェックアウト時間まで説明するが、気に入らないなら出ていけばいいよというような態度であった。テントを張って宴会となった時、ひとしきりこのおじさんが話題になった。ポリシーを持って運営していて、取っつきにくいが飲んで話せば案外いいおやじに違いないという事になった。

オートキャンプ場は建物の右を入っていく
料金は車1台4,500円
大人1人1,000円
露天風呂は500円だがキャンパーは無料
トイレ
トイレは唯一新しい建物であるが、水洗では無かった。しかしあの管理人の親父が厳しく指導して掃除しているのか案外きれいだった。
手洗いはついている。
トイレの左側、木の間に見えているのが管理小屋。

炊事場
トイレの奥約10m程の所に炊事場がある。この炊事場の奥と写真右奥に少し写っているのも別の炊事場であるが、いずれもかなり古い建物である。ただし、屋根は最近トタンを張り替えたようである。
このキャンプ場は100張りのスペースがあり、トイレと炊事場は数カ所にある。
テントサイト
オートキャンプ場であるから車が停められるのは勿論であるが、山の中の地形を利用して、1つ1つのサイトが段違いとなり、木などで仕切られていて目隠しにもなっている。また、地面には細石が敷き詰められていて、ペグは利きにくいが排水が良く、一晩中の雨でも水たまりが出来る事はなかった。
当初は山に登る予定だったので、α米位しか準備していなかったが、オートキャンプならという事で、手前にあったエーコープで買い出しして、夜は豪華にすき焼きとなり、大いに飲んで食べた。食事が終わった頃から雨となったが、まだ使用2回目のテントは防水も充分で、4人用に3人だったこともあって快適であった。
付属の露天風呂
この前来たのは、上の娘が少学校の4年生(9才)の時だから11年ぶりであるが、露天風呂は当時と変わらずプールのように広い。

夜と朝に入ったが、我々の貸し切り状態だった。
(早朝で明るさ不足でブレている)

女性用の露天風呂
左写真の混浴の広い露天風呂の奥にあり、特にさえぎるものはないが、脱衣所の建物が浴場の一部を隠して建っている。
(誰もいないので撮影したが、脱衣所の所からこのように見える)
翌朝の天気
雨は一晩中降り続いていたが、雨が侵入する事もなく、風は林の中でもあって気にならず快適なテント生活であった。
明るくなったが、雨はいっこうに止む気配もなく、目は覚めたがどうしようかと考えていた。
そのうち空腹感も出てきて、とりあえず露天風呂に入ってそれから食事、それからもう一度露天風呂はどうかという事で動き始めた。管理小屋に書いてあった今日の天気予報は降水確率100%だった。
貸し切りの露天風呂を満喫して、すき焼きの残り汁で作ったうどんもおいしかった。
食事が終わっても雨が止む気配はなく、2回目の露天風呂は中止して、テントを撤収し、無料(寸志)の露天風呂巡りに出発する事になった。
管理小屋の前に行くと、露天風呂の向こう側にテントを立てていた人が帰る所だった。
自分も車を停めて管理人のおじさんに「ありがとうございました。」と言った。昨日とはうって変わって、「雨で悪かったね・・・」とか親しげに言われたので、「いえ、露天風呂とても気持ちよかったです。ロープウェーで西穂山荘までと思っていたけれど、この天気ではしかたがないので止めます・・・」とか答えた。
前夜、3人でテントの中で話していた通り、取っつきは悪いが人が良いおやじという感じだった。
露天風呂巡り(1)新穂高の湯
新穂高の湯は中尾温泉への登り口の直ぐ近くの蒲田川の川岸にある。ここは混浴であり、このように対岸の道路や橋の上から丸見えなので、女性は水着着用となっている。

(橋の上から撮影)この時は無人。脱衣所は橋の下に当然男女別々にあります。入湯料は寸志となっていて、100円から200円程入れているようである。

我々が本日の一番乗り?を果たしていると、大阪から来たという50代後半位の2組の夫婦が入ってきた。話を聞くと毎年こちらに来ているという事で、やはりロープウェーで西穂山荘まで行く予定だったが、この雨なので高山観光にするとの事だった。一応、女性に写真を撮ってもいいですかと了解を得て、写真を撮った。かなり激しい雨で水面に水しぶきが見えます。
露天風呂巡り(2)蒲田の湯
次は蒲田の湯である。
地図では、新穂高の湯から2〜3km下った所にあるトンネルの手前から、旧道に入って少し進んだ所であった。想像よりもトンネルは遠く、おかしいなと言いながら進んでやっと旧道の入り口を見つけた。旧道は荒れ果てていたが、ほぼ登り切った所に蒲田の湯の脱衣所の建物があった。
道路側には垣根があって何処が入り口分からなかったので、垣根の間を潜って入った。
脱衣所はホコリにまみれていて、毎日利用しているようには思えなかった。果たして、脱衣所の向こうに露天風呂の石組みはあったが、温泉は入っていなかった。去年買った案内の本ではあるが、くたびれもうけだった。旧道を下ってトンネルの向こう側に降りたが、かって通行が恐怖だった事を思い出させる道路幅だった。
露天風呂巡り(3)荒神の湯
地図では荒神の湯は蒲田の湯と平湯へ向かう橋の中間点当たりにマークがあった。捜しながらそろそろ走っていると、道路左手を小高くして四阿が建っていた。近くに駐車スペースもある。これに違いないと車を停めた。確かにその四阿には荒神の湯と看板もあったが、1人がやっと入れるかどうかの石組みの中にはお湯もない。

荒神の湯の看板のある四阿
きっと近くにあるに違いないと河原の方を捜すがない。蒲田の湯を経験した後なのでここも廃止なのかと思いながら、車に戻り、左手を見ながら走らせた。すると河原に噴水が立っていて大きな池がある。あれかもしれないと、また車を停めて河原に降りていくが単なる池だった。その向こうに案内板が立っていたので走って見に行くと、もう少し下流の所に荒神の湯と書いてある。

荒神の湯は橋のすぐ近くだった。道路から入ってすぐ左奥に20台以上停められる駐車場があります。
露天風呂巡り(3)荒神の湯その2
ここまかなり広い露天風呂であり、河原のほうはさえぎるものがないが、浴客は平気ですっぽんぽんのまま河原に向かって立っています。

お湯は女風呂との仕切の岩の間から出ていて、この隙間からは女風呂の一部が見える。女性が入っていない事は雰囲気からも分かった。かっては混用だったという事であるが、今は女風呂との間にプラスチックの竹簾で仕切りがしてある。この写真でもわかるが、この竹簾は途中でなくなり、男風呂の川岸の方の木の間から女風呂が覗けるのはかっての混浴の名残であろうか。

女性が誰もいない事が分かっていたので、女風呂の雰囲気を紹介出来たらと思ってこの写真を撮ったら、小学生を連れた浴客から「何を撮ったんじゃ、警察を呼ぶぞ」と言われびっくりした。「誰もいないから撮っただけで、何なら見てください」と言ったが「あんな大人になっては駄目だぞ」「うん」とすっかり変質者扱いされてしまってうろたえた。
決していかがわしい写真を撮るために撮影したのではないという証拠写真がこれです。(ズームアップしてもこの程度ですから、もし女性がいてもはっきり写せる距離ではないと思いますが)
安房峠
平湯へ戻る途中から雨があがり、ガスも徐々に消えて山が見えるようになってきたので、安房峠からの穂高が眺められるかもしれないと、旧道を峠に向かった。かっては、観光バスや一般車が狭い曲がりくねった道路にひしめき合い、普通なら中ノ湯まで30分くらいの所を2時間3時間掛かっていた所であるが、今はまずバスは来ないので安心である。しかし一般車もほとんど通らないものと考えていたが、かなりの台数とすれ違った。走っていても高い山のガスは消えず眺望の望みがない事は分かったが、峠まで行った。峠の茶屋は閉鎖されていて、その前の駐車場に数台の車が停まっていて、自分達もそこに車を停めた。
尚、平湯から旧道に入ると500m程の所右手に「神の湯」の看板がありますが、有料だしもう充分という事で行きませんでした。(自分は「嵐の一夜 涸沢」の時に入っています。500円)

初めて車でここに来て穂高を見た時の感動は今も忘れないが、残念ながら眺望はなかった。紅葉もようやく始まった所でほんのりと色付き始めた所であった。
通行止め
という事で奥飛騨巡りは終わって、横浜へ戻る2人を高山駅に降ろして、1人車を運転して戻った。いったん上がった雨は、高山を出てしばらくするとかなり激しい雨となり、福井県に入る頃まで続いたが、九頭竜湖まではそれなりに順調にすすんだ。
九頭竜ダムから和泉村の半分くらいの所まで降りた所で、車が十数台停まっていた。何だろうと思って歩いて見に行くと、トレーラーからグレーダーが転落したとかでクレーン車2台で道路を遮断して吊り上げ作業を行っている所であった。
折角なので走ってデジカメを取りに戻って撮影した。川岸には途中に木があってそこに引っかかったらしいが、上りなのに遠心力でトレーラーから落ちる程スピードが出るとは考えにくいから、積載方法に問題があったのではないだろうか。巻き添えの車が無くて良かったと思った。

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