伊豆の踊り子を想いながら 天城山
(撮影平成15年3月29日)


天城山(1,406m)

天城山は伊豆半島の南に位置し
近くには百名山もなく、標高も1,500Mに満たないために
自分では登ることはないと思っていた。
しかし、娘が年末に外国人と学生結婚し
結婚相手が4月から横浜に住むことになったので
(彼の両親は外国在住でもあり)
「親」の特権で(家族の一員と思っている)
引越しの荷物をステップワゴンに満載し
家族総出で横浜まで行く事にした。

帰りがけの駄賃にちょっと足を伸ばして
天城山を百名山のコレクションに加えようと
登山靴とザッグを一緒に持っていった。

どうやって行くの?
横浜へは28日の午前1時に出発し、渋滞の始まる前に到着する計画であったが、娘がインターネットでの就職関係の書き込み処理に追われ出発は2時過ぎになり、横浜町田インターを下りる頃から渋滞に巻き込まれ、さらに複雑な有料道路の乗り降りを間違え、ワンルームマンションに到着したのは9時半ごろになった。
しかし、出発が遅れたおかげで、由比PA付近で日の出となり、PAに停まって富士山が朝日に輝く姿を撮影できた。
横浜からはいったん東名に乗り、小田原厚木道路等を経由して伊豆半島の東海岸を南下したが、これははっきり失敗だった。夕方の渋滞に巻き込まれた事もあるが、道路は狭く曲がりくねっていてノロノロ運転が続き大幅に予定が狂った。
早朝から長距離を走った事もありコンビニでビールでも買ってどこかで車中泊しようと思ったが、アルコールを売っているコンビニがなく、だんだんと南下して伊東市の手前でやっと購入出来た。ここまで来ると伊東市に道の駅があると地図に出ていたので、そこまで行き駐車した。ビールを飲み夕食を食べると若干眠気が回復したので道の駅の見学に行くと、なんと一番端(南側)に温泉があり、しかも夜間半額サービスで750円と出ていた。車に戻って眠っていた妻を起こして入ったが、立派な施設で1,500円でも納得だった。ですから、夜間の半額サービスはオートキャンプ派に自信を持ってお勧めします。(ただし、シーズンとなると駐車場も一杯となるのではないかと思います)
引越しの道具を満載していたので車に敷く布団を持っていく事が出来なかったので、寝心地はいまいちだったが、温泉効果と寝不足もありすぐに眠りについた。
駐車場
駐車場は天城高原ゴルフクラブの中にあり、海岸からは相当な距離を登ります。道路は良く整備されていますが、最後の数キロは急カーブの連続となります。この時期この場所で道路わきに残雪がありびっくりしました。
ゴルフ場の門を越えて少し進むと標識があり、左手が大きな駐車場(50台以上)になっています。観光バスで来た一行が準備をしているほかに、乗用車も10台近くありました。きれいなトイレを登山靴を洗う洗い場もありました。
バスの一行は、数グループに分かれて出発のようで、一部はすぐに出発して行きました。こんな大勢の後になっては大変と準備を急いで(と言っても、朝食を詰め込みながら靴をはいてザッグに今朝買ったおにぎり等を詰め込むだけ)

登山口
登山口は道路の駐車場入り口の反対側にあります。
コースは万二郎経由で天城山の最高点である万三郎岳に登るコースと、山腹を巻いて直接万三郎に登るコース(やや短かく帰りに使おうと思った)があり、万二郎経由のコースを取りました。
往復2時間位と考え天気も心配ないので、妻はザッグなしにし、食料・水と2人の防寒具を自分のザッグに入れただけのハイキング装備です。

こんな山でも皆さん結構重装備です
万二郎岳
登山口から最初は50m程下りますが、その後はゆるやかなのぼりで、万二郎岳の直前だけ少し急な登りになります。
ゆるやかな登りのところで先行のバスの一行を追い越した。リーダーらしき人が「急行が通るよ」と言って道をあけてくれた。

伊豆半島ということもあり、今まで登った山とは感じが違います。

積み上げられた石はボッカ運動の成果
アセビのトンネル
万二郎からは簡単に万三郎に着くものと考えていたが、急斜面の下降が待っている。そして1回ピークに登って再度下降してからやっと万三郎への登りとなる。

途中に有名?なアセビのトンネルがある。暑い時でも木陰になって気持ちよいのではないかと思った。

アイスバーン
ところどころに雪が残っている。1週間前四国の剣山に積もったのと同じ雪ではないかと思われる。こちらは標高も低く暖かなために日中解けて、夜間に凍るを繰り返すためか、アイスバーンに近い状態であった。

妻のへっぴり腰の言い訳ではないが、左の写真は実際はもっと傾斜も急で、うかつに足を置くとスリップする状態であった。こういうところが数箇所あった。
万三郎岳
特に急がずとも1時間で万三郎岳すると思っていたが、途中のアップダウンやアイスバーンのおかげで1時間20分程で頂上に到着した。

帰りは山腹をトラバースして早く戻ろうと考えていたが、写真の奥に見える登山道へ行くと一面真っ白であり、先ほどのアイスバーンのような状態ならちょっと危険だと思って引き返すことにした。(アイゼンはもちろん、ストックさえ持っていなかった)

登山口に到着
登山口に到着すると5〜6人のパーティが案内図を見ていて、山の様子を聞かれた。
トラバースコースはアイスバーンになっている様子なので戻りも万二郎経由で来たことを告げると、「秩父も今年は雪が多くまだ真っ白よ。」とおばさんが答えた。彼らは縦走するらしく万二郎から行くと決めた。
妻は登山靴をていねいに洗っていたが、自分は水の上を歩いてその後、アスファルトの上でジャンプして泥を落としておしまい。
この日の夕方には山代温泉で宴会があるため、帰りを急ぐ必要があった。
しかし、せっかく伊豆まで来たのだから観光名所も寄りたいと思い、「天城越え」をして「浄蓮の滝」を見て帰る事にした。
天城越えは確かに歌にも歌われる険しい山越えだと思った。途中見事なループ橋を通るが、遅い軽自動車がいて前を走る車がイライラしていた。本当の天城越えは旧道を通る必要があるが寄り道する余裕はなく、トンネルであっさり通過する。
浄蓮の滝
滝の降り口は案内板があってわかったが、駐車場は車で一杯だった。入り口の所に1台分だけスペースがあったので駐車し、観光客でごったがえす会談を走り降りた。滝までは結構降りる必要があった。
滝は日本の滝百選に選ばれているだけあって立派で、ふさわしい伝説の案内板が立っていた。
先を急ぐので又階段を駆け上がって、上の売店で妻がみやげ物を買う間に、ソフトクリームを買った。みやげ物の目玉はわさびで、ソフトクリームも「わさび」入りである。ちょっと緑がかっていて、なめると舌がピリピリとしてなかなか面白い食感であり、妻にもなめさせた。
帰り
伊東市までの道路には辟易したが、その後の川津温泉まで南下して414号線で半島中央部を北上するルートは渋滞もなく普通のペースで走る事が出来、12時半頃東名の沼津インターに入った。南伊豆に行くならこのコースが良いと思います。
東名は給油以外はほとんどノンストップで走り、武生インターで妻を下ろし(行くときに軽トラックを置いておいた)そのまま加賀インターまで走り、宴会には十分間に合い、2次会にも12時過ぎまで付き合った。
翌朝は集落の用水路の掃除の日だったので、5時に起きて温泉に入った後、朝食も食べずに家に戻った。

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