祝!! 別当出合までの道路開通
厚い雪をまとった白山
(撮影5月20日)

屋根が出た甚ノ助ヒュッテ
5月17日のニュースで、18日正午より市ノ瀬から別当出合までの道路が開通すると聞いて、19日から20日にかけて白山に登ろうと思った登山愛好者は多いのではないだろうか。かく言う自分もその1人であり、19日仕事が終わってから、(泥縄的ではあるが)福井市の登山用品店まで装備品を買いに行った。
装備に関して】
5月の白山は二十数年ぶりであり、昨年六月に残雪の多い中登った時、甚ノ助から黒ボコ岩までの急斜面のトラバースと直登の所で「万が一滑ったら危ないな・・・」と思ったので、19日仕事が終わってから福井まで行ってピッケルとアイゼンを買った。(自分が通常使っているゴアテックス登山靴には10本ツメは無理だと言われたが、将来 全皮製の登山靴を買うことを想定して10本ツメにした。ピッケルも凍った斜面をピッケルを打ち込んで登る必要がある時に登山する事は考えられないが、重い鉄製の物にした。)両方で約24,000円であった。

【実際】
ピッケルは持って歩き(やっぱりカッコいいし・・・)急斜面では頼りにしたが、結局アイゼンはザックから取り出すのが面倒だったので使用しなかった。
アイゼンをしている登山者の方が少なかった。しかし、下山途中の急斜面でスリップして10〜20メートル滑落する女性もいた。こういう人は慣れないアイゼンをしたら逆にケガをするかもしれないし、判断が難しい。
自分は速いペースで登り大量に汗をかくのが分かっているので、ランニングの短パンとTシャツで登った。頂上でビールを飲むまでは寒いと思わなかったが、他の人からは驚かれ「元気なあんちゃん!」と声を掛けられた。(48歳です)ほとんどの人には無謀なやつと思われたであろう。ちなみにズボンも持って登ったが結局使わなかった。
別当出合
別当出合の小屋の前の駐車場は車が一杯で、もしバスが来ても転回は不可能かもしれない。このような駐車をするからマイカー禁止になるのかもしれない、とマイカー登山者の一員として考えさせられた。
トイレの自動水洗や手洗いの水も出た。
ここで短パン・半袖シャツから露出している所全てに日焼け止めクリームを塗りつけて出発した。今回、いつもの高度計付き腕時計はザックに取り付け、腕には妻のマラソントレーニング用に買った心拍計を付けて登った。
別当出合登山口
駐車場の奥は少し広場になっていて、その先が登山口になっている。
車椅子に乗ったおばさんが気持ちよさそうに新緑と残雪の山を眺めていた。
吊り橋
登山口からいきなり50メートルほど下ると吊り橋を渡ります。
秋の終わりには吊り橋の板が抜いてあって渡るのが非常に怖かったが、ちゃんと道路の開通に合わせて取り付けたものと思われます。吊り橋はあまり急ぐと揺れるのでゆっくり歩きましょう。
吊り橋を過ぎると、登山道が始まります。
砂防堰堤
約20分ほど歩くと林道に出ます。林道を横切って登山道を進むとすぐにもう一度林道に出ます。この辺りからは大規模な砂防堰堤が見えます。


心拍数は室堂に着くまで一貫してほぼ160〜165だった。自分の年齢からして高すぎるように思ったが、この一年の運動不足のせいだろうか?

残雪を溶かした豊富な水量の滝音が、
辺りに響いていた。
甚ノ助ヒュッテ
甚ノ助ヒュッテの屋根の斜面の上の方はまだ雪の中で、おおくの登山者が屋根に座って休憩していました。でも屋根の赤ペンキは水性なのか、お尻が真っ赤になっている人がいました。

自分も滅多にないと思って、下山時に屋根に登って写真を撮ってもらいました。
   
    (頂上で長袖シャツを着込みました)

黒ボコ岩
甚ノ助ヒュッテからしばらく進むと急斜面をトラバースして黒ボコ岩までの直登となります。このコースは特に下山時には注意が必要です。
登山部の高校生の集団がいました。石川の高校生は別当出合から甚ノ助までのタイムトライアルをしていて、福井県の高校生は甚ノ助から黒ボコ岩までのタイムトライアルをするのだとか言っていました。ちなみに黒ボコ岩までは32分とか言っていました。
夏道の場合でもここまでは急斜面で、黒ボコ岩は休憩にはとても良い場所で、観光新道との合流点でもありいつも人がいます。


黒ボコ岩の上から観光新道方面
弥陀ヶ原
黒ボコ岩からしばらくは平坦な雪原を進みます。ガスが出ても迷わないように、五葉坂まで杭が打ってありロープで繋がっていますから安心です。
五葉坂は岩の折り重なったあまり急ではない坂で、登り切れば室堂に到着です。

     黒ボコ岩から弥陀ヶ原を経て室堂へ
室堂
二年前から改装中の室堂は、本体はもうしっかり出来上がっていました。
写真は室堂の入口付近を写していますが、雪の多さが分かると思います。室堂は今年いっぱいはまだ食事の提供はない(宿泊は可能)と聞いていますので、ご注意願います。

鳥居越しの頂上
初めて白山登山をして、室堂から白山神社越しの頂上を眺めると、意外な遠さと高さが残っている事に驚く人が多いようです。
せっかくなので鳥居の下を潜って登り始めました。
頂上までの登山道は整備が行き届いていて、ほとんどは石畳、階段です。昔はハイマツの間の狭い登山道ですれ違い出来ない所があったのに今昔の感です。

青石
室堂と頂上のほぼ昼間にある青石は、地上界と天上界の境の石だと言われています。
       青く見えないけれど青石
頂上
青石の辺りから風が強くなって体感温度は下がり始めたが、そのままの格好で登った。(ちなみにザックに付けた高度計付き腕時計の温度は12〜13度だった)
この頂上の石柱は撮影ポイントとして人気があるので、記念撮影する順番を待たなければならない時があります。
この後、風を避けられる石の上に座ってビールを飲んだ。辺りにいる人と話しをしたら、武生の味真野の人や美山町の人だった。味真野小の校長先生ももうじき登ってくるはずだと言われた。
福井新聞のこだま欄に毎月のように登山記が載る多田義一さんの話が出たので同じ部落ですと言った。(でも自分は単独行中心で、まだ一緒に登ったことはありません。)
ホームページを見て下さいねとお願いした。

頂上からの大汝ヶ峰
頂上からの展望は若干ガスがかかったようで肉眼ではどうにか立山連峰が確認できたが、槍や穂高連峰は見えなかった。
紺屋ヶ池のブルーが神秘的で、下まで降りてついでに大汝ヶ峰にも登ることにした。

御宝庫と紺屋ヶ池
この時期に池は1つしかなかった。

御宝庫の裏側には、その昔泰澄大師が登山者を苦しめる毒蛇を雪の下に閉じこめたので千蛇ヶ池がある。もし雪が溶けたら上の御宝庫の岩が崩れて蛇を閉じこめるとも書いてあった。


大汝ヶ峰より御前峰
大汝ヶ峰へのの登りは岩の積み重なった所を登ります。登る人は少ないのですが、踏み跡や赤いマーク等があり間違うことはないでしょう。
頂上の石に囲われた中にお堂があります。

この風下に富山から北という夫婦連れがいました。マラソンの話や剣の日帰りの話などをしました。彼らは岩間温泉のほうに降りて行きました。



       大汝ヶ峰からの御前峰
室堂への雪渓
踏み跡をたどってお花畑コースのほうへ進むと、登山道は融雪の水で水没していた。やっとの事で通り過ぎると踏み跡は御前峰の肩に登っていたので、その跡に従ってのぼり、そこから雪渓を室堂めがけて一直線に下った。この雪渓ではスキーをしている人が何人もいた。
わざわざスキーをかついでご苦労さんなことだと思うが、彼らも同じように思っているかも知れません。

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