冬の日野山に登る(795m)
(撮影2月4日)

雪に埋もれた頂上の鳥居
冬山というと遭難というイメージで「絶対に駄目」と考えの方が多いと思いますが、
土日ともなると数十人の方が登っているので、踏み跡はしっかりしていて道に迷うことはないし
天気の良い日に登れば、往復の数時間の間に天気が急変することもないと思います。
                   (最近の天気予報はかなり正確です)
これくらいの山でも、頂上は別世界です。
一般的な注意
登山では他人の援助は期待出来ません。あくまでも自己責任でお願いします。
登山する人の目的は様々で、頂上で焼肉パーティをしたい人もいるでしょう。ただ自分の目には、体力の割に大きな荷物を背負ってあえいでいる人が多いように思います。
上述のように、数時間の天候変化など予測可能なうちに登山を終えることが出来る山ですから、不必要な装備を持たなければもっと快適な山行が出来るのではないでしょうか。(日頃のトレーニングも重要です。)
日野神社(駐車は集落入り口の公民館の駐車場へ)
凍った雪の駐車場に無理やり入ったが、スリップして動けなくなった。除雪してやっと動くようになり身支度していたら、駐車は下の公民館の駐車場にしてくださいと言われ車を戻した。
自分以外にも先着の車がいたが、住民の方の生活の邪魔をしては登山者のマナー違反です。これから登る人は集落への曲がり角の右手にある公民館の駐車場に車を止めましょう。
大雪による杉の木の被害
登山口の神社左側を進み杉林に入ると、今回の大雪による折損木が道を塞いでいた。
折損木は至る所にみられた。56年の豪雪の時は、年末から年始にかけて杉の木が折れる音が響いていたが、今回もかなりの被害が出ている模様である。木材価格の低下と共に、林業離れに拍車がかかるのではないかと思われる。

猟師の人
イノシシ狩りのおじさんに出会った。鉄砲と腰のベルトに装着した弾を見せてもらった。弾は思っていた以上に大きく、あんなものを撃ち込まれたイノシシは痛いだろうなと思った。
ちなみにイノシシの本場の丹波に人から、イノシシの猟は、イノシシを追い立てる者と仕留める者に分かれて行うと聞いたことがある。猟犬も飼っていて、冬はそれに熱中すると言っていた。
鹿を仕留めたので肉をあげると言われたが、下宿中の身の上で鉄板一枚も持たない生活だったのでお断りしたが、イノシシも鹿も未だに味わったことがなく、残念なことであった。(ひょっとして鹿は禁猟ではないでしょうか)
石の唐戸
大岩の下から流れ出る清流のせいか、岩の付近には雪がなかった。
五合目
五合目には室堂(手前の建物)、休憩所があり、室堂の中や手前には不動像が置かれ、水場もこの室堂の手前左側にあります。雪解けの清冽な水を汲んでいる人がいました。
 
   不動像も雪に埋もれ冷たそうです。
村国山を見下ろす
途中に村国山を見下ろす絶好のポイントがありますが、登る途中では気付かないと思います。
比丘尼ころばし
比丘尼ころばしは、小比丘尼ころばしと大比丘尼ころばしとがあり、やや急な岩場となっていますが、岩は当然雪に埋もれています。

踏み跡のへこみにつま先を蹴り込むようにして足を運ぶとともに、足底全体を雪面に押し付けるようにすれば、スリップも少なく安全と思われます。(自分は素人なので専門書などを参考にして下さい)
<比丘尼ころばしの由来>
日野山はその昔、女人禁制の山でしたが、ある時尼さん(比丘尼)がこれに反して登ったところ、神の怒りに触れ、この場をころげ落ちたのでこの名が付いたと言われている。
頂上
やっとたどり着いた頂上。鳥居は半ば雪に埋もれ数十センチメートル顔を出しているだけであった。
8合目位からこの日の登山者の先頭に立ち、数センチの新雪を踏みながら登ってきたが、この先の頂上の吹きっさらしでは踏み跡は消えていた。
かすかに残る踏み跡の痕跡を頼りに、膝上までのサラサラ雪をラッセルしながら頂上のお堂に向かった。
   
頂上からの景色
頂上の周囲は木が生い茂って下の眺望はもうひとつですが、この辺りではもっとも高い日野山ですから、視界が良ければ部子山をはじめとした福井県の山や白山が眺められます。(この日は視界が悪くこれらの山も見えなかった)   
休憩小屋
   
小屋の周囲は相当の雪で、小屋の入り口のドアは外開きのため、その部分が除雪されていた。
小屋の中は広く、板の間には断熱シートも数枚あり、後で来た人はこのシートを土間の上に敷いて休憩されていた。中にあった温度計はマイナス1度を示していた。

小屋の中には、3000回登頂を達成された西川さんを紹介した記事や、その時の写真が貼られています。
【登頂記】
撮影は2月4日です。
9時5分登山開始、写真撮影などしながら(途中休憩は1回もしていません)10時20分頂上到着。
10時40分頃下山開始、11時20分日野神社到着。
(この後、鬼ヶ岳に向かう)
ただし自分の場合、マラソンのトレーニングを兼ねていますので、通常はこの1.5倍から2倍程度かかると考えて下さい。

小屋の中には落書きが多く、ここに登る人はほとんど県内の人かと思われるが、残念なことである。



夏の日野山と比較して見てください。

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