杣山(492m) 南北朝時代の武勇伝のみならず、 殿様の戦死に際して奥方・侍女達が その袿を掛けて飛び降りたという袿掛岩などもあり 歴史のロマンと哀歌にあふれた山城跡である。 |
どうやって行くの? 国道365号線を南下し、南条町役場横を過ぎ、2つ目の信号を左折して日野川を渡り「そまやま温泉」方面に進みます。 約2km進むと森林公園の駐車場が右手にありますので、ここに駐車します。ここにはトイレも完備されています。 駐車場は50台は駐車可能な広さがありますが、自分が着いた時はほぼ満杯で、どこかの人たちが大バーベキュー大会を開いて盛り上がっていました。 |
日野川越しの杣山 |
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杣山城史跡案内図 | ||
一般には第2登山口という場所らしいのですが、このコースは姫穴や殿池を巡って戻ってくる事が出来るのでお勧めです。 →拡大図 【標準タイム】 第2登山口(45分)姫穴(15分)殿池・西御殿(10分)袿掛岩(5分)杣山(15分)東御殿(45分)第2登山口 |
駐車場出発:14:02 |
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一の木戸とお屋敷 | ||
駐車場から100mほど進むと横に3m程の高さで土が盛り上がっています。これが一の木戸でその中はお屋敷と呼ばれて瓜生家一門の居城であったと言われています。後背は杣山の絶壁であり守りに好都合な場所だったものと思われます。お屋敷跡は所々で発掘が行われているようで青いビニールシートで覆われている所などがありました。 この辺りから山を見ると岸壁が見えます。 |
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キャンプ場 | ||
お屋敷跡を通り過ぎると、いよいよ山の中に入っていきます。杉林の中を少し登るとキャンプ場があります。キャンプ場のテン場は草が生えていて数年利用されていないのではないかと思われました。トイレのドアや壁もも写真のようにボロボロになっていて利用は不可能ではないかと思いました。しかしながら、洗面所の水は蛇口をひねったら出ました。 | ||
休憩所 | ||
キャンプ場から少し進むと休憩所があります。この手前の左へ進む道が今回自分が戻ってきた帰り道ですが、冒頭に書いたように、見どころはありませんので、東御殿からはこの上に戻るルートを取られる事をお勧めします。 | ||
姫穴 | ||
谷間の大絶壁にある高さ約5.5m間口約1.5mの岩穴であり、新田義貞の夫人 匂当内侍が一時身を隠した所と言われている。手前には岸壁の上部から水も滴り落ちてきていてしばらくの間は生活が出来たのではないかと思われる。 |
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殿池 | ||
源頼親や瓜生保が籠城したとき、山中唯一の食料水であった。案内の石碑には「面積約42.9立方米」と刻印されていて笑ってしまう。 夏でも水量が減ずる事がなく、また冬季でも増水しない神秘的な池と称されている。写真のように尾根からわずか下がった所であり、尾根の両側も少し高くなっているだけであり、充分な水量があったとしたら不思議な事である。 当時と違って管理されていないからか、今は単なる溜まり水のようでとても飲用には出来そうもない。 |
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西御殿跡 | ||
殿池からすぐ尾根に達しますが、その右手に西御殿跡があります。 | ||
袿掛岩 | ||
奥方や侍女がを掛けて飛び降りたという袿掛岩 |
岩の後ろに回って下を撮影したが、オーバーハング気味の絶壁で伝説を知ったためか足が震えた。侍女が足を引っ張らないかと気が気でなかった。 |
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掘切 | ||
頂上めがけて攻めてくる敵を防ぐための深い堀が要所に掘られていた。 今は深さわずか2〜3mではあるが、当時はもっと深かったものと思われる。 |
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杣山(本丸跡) | ||
本丸跡からは日野川など下が一望であり、北国街道の要衝に睨みをきかせていたものと思われる。 | ||
杣山の起り | ||
杣山はその昔、北の比叡山といわれ山の頂上から麓にかけて実に三千の坊があり、今も山の麓には寺のなが残り五輪の塔が掘り出される。その後、源頼親が城郭を築き飽和の庄といったが、瓜生保の父、衡が越後の三島郡瓜生村から来住して城を修築するために大勢の杣山人を召したとき、日に数百人が集まりついに杣人で山を埋め尽くし、たちまちに修工する事が出来、喜んだ衡父子は「我を慕いてこく集まりたるは、この地をよく治むるを得るの基なり」とこの地を杣山の庄と改めた。・・・ その他、杣山の歴史を記述した石碑が建っている。 |
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東御殿跡 | ||
東御殿跡といっても単なる広場であり本丸までで充分かもしれません。しかし、この先で下の写真のようなきれいな紅葉をしたツタを見つけました。 |
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イノシシの仕業? | ||
自分が戻ったルートは遠回りであり、滅多に人が通らない為か、遊歩道の擬木の階段が掘り返されてメチャクチャになっている所がありました。水平の擬木だけではなく、打ち込んである杭の擬木まで掘り出されていました。今にもイノシシが飛び出してこないかと用心しながら進みました。 延々と歩いている間中、案内標識もなく不安に思っていたら、キャンプ場の上の休憩所に戻りました。 東御殿跡からは岩不動尊コースで戻られる事をお勧めします。 駐車場着:15:45 |