2008年床下換気大作戦

07年、台所のリフォームで床張替(実際は上に重ね張り)を行った時、
井戸水のポンプ配管の水洩れ箇所を発見し、修理して貰った。
これで、もうシロアリも大丈夫だと思っていたが、今年も大量に発生した。
これは駄目だという事で、シロアリの発生箇所付近の床、
すなわち、お風呂の焚き口の床(すぐ横にボイラーが設置されている)をめくった。
すると、下の土に水は溜まっていないが、手掘りのトンネルのように湿っていた
(築100年を超える我が家は、地面の上に石を置き、その上に柱が立っている構造である)

その原因としては、
1.昨年修繕するまでの配管からの漏れが土中に残っている(=乾燥しない)
2.2004年の大豪雨で床下に流れ込んだ水分が抜けていない(=乾燥しない)
3.修繕箇所以外にも水洩れ箇所がある。
が考えられるが、その付近には地中に埋まった配管はないので(3)は除外出来る。
つまり、
「床下が乾燥しない」という事であると考えた。
実際に、我が家の東側は、
錆鉄人が大学から帰るのに合わせて
風呂場の移設とボイラー設置、土間の解消(フローリング床張り)台所のリフォームなどを行い、
それらの部分は現代の家と同じようにコンクリート基礎の上に構築されている。
しかしながら、そのコンクリートの基礎には「通風口」が全くないので
空気が入れ替わる事がないのが、床下が乾燥しない理由であると思われる。

シロアリが出た後に捲くった焚口の床は、
そのままで外のドアを開けると冷たい風が吹きあがってくるのを感じるので、
これまでフローリングを貼らないでそのままにして
この狭い部屋(1坪足らず)に付いている換気扇で空気を抜く事にしたが、
地球の為に「省エネ」に励んでいる天女にとって、
大きな音を立てて回る換気扇は「勿体ない」と感じたのか、スィッチを切ってしまった。
そして、天女は天気の良い日などはドアを開けっ放しにして(入口に網戸を立て掛けて猫などの侵入を防ぎ)
乾燥に努めたせいか、当時とは乾燥したように思われる。

今後もこれを続ける事で、この開口部より南側の乾燥にはある程度の効果が得られると分かったが、
その効果は非常に漸進的であると共に、
この開口部より北側(=玄関の板の間やトイレ・洗面所)に関しては、ほとんど効果がないと思われる。

という事で、登山シーズンも終わって暇になった錆鉄人は、
この北側の部分の換気が重要課題であると判断し、早速対策する事にしたのであった。
我が家の北側、応接室と洗面所との間には閉空間があり(柱が邪魔だったので隠した為と思われる)
その一部、畳1枚分ほどは、物置として利用出来るようにドアが付いている。
ここは、コンクリート基礎になっている部分のちょうど真ん中辺りであり、
ここの床を捲って換気すれば良いと考えた。
実は、焚き口の床をまくった時に、換気扇をつけようと思ってトイレファンと塩ビパイプを買ったのであったが、
現在ある換気扇を箱で囲ってそこに空気を送り込むという作戦が失敗したので、使わずに残っていたのである。
(箱を完全にシールすればそれなりの効果があったとは思うが・・・)

という事で、一度買った者は無駄にしない錆鉄人でありました。
(「こんなもん買ったもん」で詳細に説明しているように、大量の不良在庫を抱えていますが・・・)


【工事の概略】
効率的に床下の空気だけを吸い出す為には、床をまくってしまった場合は、
部屋全体の空気を換気する事になり、
床下の湿った空気は温度が低いので、下部に溜まったままで換気扇で吸いこまれる可能性が低く
ドアの隙間や壁の隙間などからの空気を吸い込んで排気するだけとなる可能性が高い。
従って、
床に塩ビ管の入る穴を開けてパイプを挿入し、上部でエルボで外に貫通させ
その先にトイレファンを設置する事にした。
当然、床の穴はしっかりシールし、100%床下の空気が換気出来るようにする。
効果を測定する為に、湿度計を購入し測定してみる事にした。
という事で、構想は夜の間に決めて、
11月22日、アルバイトを頼まれた天女を見送って仕事に取り掛かったのであった。

   
まずは、物置のガラクタを運びだす所から仕事が始まります。
内部はすごいカビです。ベニヤ板をコツコツ叩いて、横桟の入っている場所を確認し、大体の穴の位置を想定し、今度は外に出て、外装のトタンの固定用桟にぶつからないかを確認。
「こんなもん買ったもん」07年10月購入の92Pieces 21.6V コードレスドライバーセットのドライバーを初めて使用して、60mmのホールソー(これは数年前に特価セールで売っていたので、目的もなかったけれど買った物が役立ったという事です)で穴を空けました。ベニヤは薄いので簡単に貫通しました。
    
次は、外側のトタンの穴の位置を割り出す為に、寸法を測定して、穴の位置を決めます。まずは、センター穴を開けてみましたが、向こうの穴を見通すと、やや低かったので、やや上にセンター穴をあけ直して、ホールソーで軽く傷を付けます。ホールソーは木工用なので、本気でトタンに穴を開けようとすると、切れやんでしまいますから。
ホールソーの傷に沿って、適当な太さのドリルで穴を開けます。(なお、縦にいくつか穴があるのは、1個を除いてはセンター修正を何度も行った訳ではなく、縦にも穴をあけて切り取ろうと思って明けたものです。念の為!)
   
ピントが合っていませんが、先ほどの穴を太いドリルで再度開けなおします。写真のように、穴が繋がったり、隣の穴との間隔が僅かになるので、ニッパーで切断出来るようになります。

という事で、切り取ったあとをヤスリでゴシゴシしてきれいな丸に仕上げます。ベニヤの穴とほぼ同じ位置に開きました。

   
塩ビ管を通してみました。一発でうまく入りました。中の縦のパイプを入れる穴の位置をほぼ決めて、パイプの寸法を決めました。

木工用の高級切断機(角度切り、斜め切り等が出来ます)で、塩ビ管を切断します。高級切断機ですが、錆鉄人は風呂焚き用の薪作りに使用しているばかりです。

物置の床にホールソーで穴を開けます。でも床板は厚いので、ホールソーでは貫通しません。バッテリーも大きく重い割には、早くも力がなくなってきました。
という事で、ノミ(武士の魂が錆だらけ)で溝が出来た部分は削り取ります。

真ん中をノミで破って、細いノコギリで少しずつ切り取ります。


かなり、穴が大きくなりました。

ノコギリを穴に沿ってやすりを掛けるようにゴシゴシ。ヤスリより効率よく削り撮れます。

   
エルボを差しこんで組立ました。

トイレ用換気扇を取り付けようとしたら、径が違います。事前に確認しておけば良かったのですが・・・。
という事で、ホームセンターでも何でもそろっていそうな鯖江のコメリに購入に出かけました。(片道30分近くかかるのです!)ついでに湿度計も買いました。(980円)
折角なのでブラブラ、またまた余計なものを買って帰りました。

プラグを差し込んで、排気を測定。取り出した時は45%でしたが、数分で針が80%を超えた所で、手を上げているのが面倒になったので中止しましたが、確実に湿気を吸い出している事が確認出来ました。
という事で、今度は風呂の焚き口の地面の上に置いておきました。
数時間後、取り出してみると90%を越えていました。地面の上に直接置いておいたからかもしれませんが、こちらも換気が必要である事が明らかになった訳です。


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