初めての本格登山 西穂高岳独標

1988年8月15日
(長女小1 次女5歳)

独標(2,701m)


お盆には毎年家族で山登りをしたいと考えた。
2年前お盆に立山登山をしたが
もっと本格的な登山をしたいと思っていた。
それは、単に自分が登山の趣味があるから連れて行くのではなく、
子供達を「我慢強い頑張る子」に育てたいという願いからであった。

長女が生まれる前に一人で槍穂の縦走をした時に
小学生低学年と思われる子供が登山している姿を見て
うちの子供たちも当然出来るものだと考えていた。

無理やり連れ回って嫌々着いて来るのではなく、
喜んで登るようにしたいと思った。
そのためには単に苦しい登山ばかりでは駄目で
登山とは違う喜び・楽しみも付加することだと思った。


どうやって行くの?
当時、すでに富山まで高速が繋がっていたかは忘れたが、油坂・白鳥・高山経由で新穂高へ行くのも、高速を使って行くのもほとんど違わなかったので、油坂を越えていった。
当時、油坂は狭く曲がりくねっていて、未舗装区間も多い上に他に道路がないため、大型トラックがよく走っているので怖かった。さらに油坂トンネルは狭くて途中で対向車が来たらすれ違い出来ないので、ビクビクしながら通ったものであった。
【マイカー】
この時は、妻は結婚時に持ってきたカローラセダン、自分は一世を風靡したファミリアハッチバックに乗っていた。キャンプ用品を積む必要があるので、妻のカローラで出かけたのであった。
登山を好きにするための作戦
子供たちが喜んで登山に着いて来るようにという作戦の為に、まず「あまりきつくないけれど本格的な登山気分が味わえる山」で、他にも楽しみが追加出来る所として、
(1)東洋一のロープウェー
(2)登山のあとのキャンプ(露天風呂付き)
(3)飛騨大鍾乳洞見学
が出来る独標を選んだのであった。
主な装備(ザッグの中)
天気が良かったからですが、子供の雨具は透明なビニールの安物でした。防寒の為の長袖シャツやズボン、食料などを自分が38Lのザッグで担ぎ、妻はナップザッグでした。
ロープウェー
自宅を出発したのは午前3時半だったが、新穂高のロープウェーに着いた8時前頃はすでに駐車場にはたくさんの車があって、ロープウェーも30分位待たされた。
しかしながら、絶好の好天だったのでロープウェーからの景色は最高で、妻も子供たちも歓声を挙げて眺めていた。
新穂高ロープウェーは全長3200m、高低差1039mで東洋一のロープウエイと言われていました。第1リープウエイで鍋平高原までのぼり、そこから徒歩数分の白樺平駅から第2ロープウエイに乗り、標高2156mの終点西穂高口に一気に到着です。
(料金は平成15年現在往復2,800円)

西穂高口展望台にて
西穂山荘まで
西穂山荘までは、森林の中の登山道が続きますが、西穂高口駅からは最初少し下ってからゆるやかな登りとなります。山荘が近付いた頃から少し登りが急になりますが、ほどなく到着です。
歩き始めにはちょうど良い登山道です
西穂山荘
  
そんな訳で、西穂山荘には案外簡単に到着したのでした。


眼下に大正池が見えます。
どうだ、きれいだろうと言って
バックにして写真を撮りました。
森林限界
西穂山荘はちょうど森林限界にあるので、その先はハイマツや草原が拡がっています。気持ちよく散歩気分で進めます。

エビセンの袋がパンパンに膨らんで
子供たちは理科の勉強が出来ました。
本格的な登り
いよいよ岩がゴロゴロした本格的な登りになります。西穂山荘では晴れ渡っていたのですが、この頃からガスが出てきました。
子供たちは短い足なので大きな段差を登るのは大変だろうと思いますが、案外岩場のほうが楽しそうで喜んで登っていきます。小さい時から小学校の「虹の山」で遊んで鍛えられたのかもしれません。
独標までは、本格的な岩登りはありませんが、それでも手を使わないと登れないところもあり、子供はそこをスイスイ登っていくのにお母さんは遅いのでずっと離れてしまいました。
独標についた時、しらないおじさんにお尻を押してもらったと言っていました。

先を争うようにグングン進みました。
頂上
そんな訳で、独標の頂上についてからしばらくお母さんを待っていたのでした。
頂上は岩がごつごつしていて、あまり広くはありません。
ここから先は、本格的な岩登りがあり、独標までで怖いと思った人は行かない事とガイドブックに書いてあります。子供は行けたかもしれませんが、お母さんは絶対に無理だったと思います。

身をのけぞらして撮影に協力してくれた。

下山

こんな所もヘッチャラだい!

でも、下りるほうが危険なので、ユミちゃんは腰にロープを巻いて下りることにしました。でも、危ない事はなく、無事に岩場を通過できました。(本当はお母さんが一番心配でした。)

そして、西穂高口まで歩いて、再びロープウェーに乗って下りたのでした。


キャンプ
キャンプは中尾温泉「合掌の森キャンプ場」です。新穂高から数キロ下った所から、左手の焼岳のほうに急な坂道を上っていきます。上ると一帯にペンションのような建物が立ち並んでいますが、さらに進んで一番奥(一番高い所)にキャンプ場はありました。
受付をして、駐車場からテントを張る場所まで何回も往復して荷物を運びました。広い森の中にテントを立てる場所はたくさんありましたが、キャンプをする人はそんなに多くはありませんでした。

ここで食べればカップラーメンもご馳走
キャンプその2

初めてのテント泊にワクワク、寝たフリの子供たち。このために寝袋を買い増ししたのであった。

翌朝、お目覚め
露天風呂
露天風呂はキャンプをする人は無料でした。混浴ではありません。夜、露天風呂に行くには懐中電灯かヘッドライトが必要です。
子供たちは夜はお母さんと入りましたが、朝はお父さんと入りました。男風呂のほうが広いのですが、木に囲まれているので葉っぱが浮いていたりします。(夜入ったときは暗くてよく分かりませんでしたが)


プールのような広い温泉に
大喜びの子供たち

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