大雪渓の 白馬岳

1990年8月
(長女小3、次女小1)

白馬岳

子供達にとっても特別な山「日本一の富士山」は登った。
次はどの山に登ろうか考えた。
子供が行きたくなる山・・・
大雪渓の白馬岳がいいなと思った。
果たして、夏でも延々と続く大雪渓の話しに目を輝かせ
この年のお盆の登山は白馬岳に決定したのであった。

2日しかない妻の休みを有効に使う為に
この年も夜のうちに出発して、
登山口で仮眠して白馬岳を日帰りし、
その日のうちに長野へ行って翌朝善光寺にお参りし
その後は上越市へ行き妻の大学時代の思い出巡り
それから帰るという欲張った計画を立てた。



どうやって行くの?
福井からはJH北陸道で糸魚川に行き、そこから南下して148号線を白馬まで走り、右折して猿倉まで車を走らせます。
この当時は北陸自動車道は親知らず付近は開通していなくて、糸魚川から白馬までの道路は狭く曲がりくねっていて、しかも工事中で未舗装の交互通行の所が何ヶ所もありました。
家を出発した時間は何時だったか覚えていない。出発した時は土砂降りの雨だったが、翌日からの天気予報は晴れだったので出発した。
高速が糸魚川まで全通していなかったことにもよるが、糸魚川では真夜中を過ぎていた。そして白馬への山の中で、睡魔に襲われた。必死に狭い道路をハンドルを握っていると、大型のトラックが現れて度々ハッとさせられた。瞬間的な居眠りを繰り返していたに違いなかった。
白馬から左折して猿倉に向かったが、だんだんと道路は狭くなって坂も急になってきた。愛車のボンゴはローギヤでの上りを余儀なくされ続けた。
猿倉山荘のすぐ下の所から右に入った所が駐車場だった。駐車場はほぼ満杯だったがどうにか駐車スペース見つけ、車を停めた途端、布団に潜り込んだ。すぐに車から変な音がしていると妻に起こされた。しかし、それは単にラジエターの冷却ファンの音だった。
出発
疲れ果てて後席で眠り込んだが、あっという間に明るくなって目が覚めた。
今日の行程は長い。果たして子供が長時間歩き続けられるかどうか不安もあった。従って出来るだけ早く出発する必要があった。駐車場から車道に戻り、舗装された急な道路をちょっと上ると猿倉山荘だった。すでにバスが到着して登山者が吐き出されていた。
遅れじと登山道に進む。子供たちは元気一杯で、他の登山者達よりも速いくらいであった。
やがて、白馬尻小屋に到着。しばらく休憩をした。

白馬尻にて
目の前に続く大雪渓にやるき満々の子供たち
おんぶで渡渉
雪渓を歩く為に軽アイゼンを借りることも出来たが、子供たちは普段の運動靴のままであり、合うアイゼンがあるとも思えなかった。自分達にも必要はないと考えたので、そのまま大雪渓を歩き出す。雪渓はザラメ状態でアイスバーンのような所はなく、難なく登っていった。
葱平の辺りであったか、登山道を川が横切っていた。昨夜の大雨の影響と思われるが、水量も多くまるで滝のようであった。子供の足では濡れずに渡れそうも無く、ここはおんぶして渡ることにした。

(下山の時かもしれない?)
白馬岳山荘
葱平からの登りは結構急で、尾根が見えていてもなかなか到着しませんが、子供たちは依然元気一杯でした。
尾根に到着して少し歩いたら、大きな小屋が通せんぼうをしているように横に拡がっていました。白馬岳山荘でした。登山道は小屋の間を通っていました。頂上から戻って、子供たちは記念におみやげを買いました。

ここからは頂上はもう間もなくです。

頂上から山荘へと戻る
白馬岳頂上

新田次郎の「強力伝」で有名な方位盤です。子供たちにもその話をしてやりましたが、どれくらいの重さなのかピンとこないようでした。

頂上の東側はスパッと切れ落ちています。
下山

山荘でおみやげを買った後、すぐに下山開始です。続々と登ってくる人で登山道は渋滞状態でした。子供たちはピョンピョン軽快に下っていきます。

ちょっと段差があると
すぐにヘッピリ腰になるお母さん
雪渓の下り
雪渓は登りは問題なくても下りは危険だと思ったので、子供たちを猿回しにして下りました。
子供たちは普通の運動靴でしたが、スリップすることもなく上手に下りていきました。短い運動靴には雪も入ったのではないかと思いますが、雪渓の下りを楽しんでいました。

車に戻ったのは4時半から5時頃ではなかったかと思います。この後、鬼無里を通って長野市まで走って車中泊しました。翌日は、早朝に善光寺参りに行き、胎内潜りをしてみんな極楽への鍵に触ることが出来ました。子供たちも真の暗闇の中を手探りで歩くという変わった体験が出来て喜んでいました。
さらにこの後は上越市(高田)に行き、妻が世話になった下宿屋さんを訪ねたり、学生時代の親友を訪ねたりして家に戻りました。

この直後に
滑って尻餅をついたのは自分だった。

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