我が家の「良かった捜し」

我が家の子供もテレビの漫画劇場が大好きだった。
1980年代の後半に放送されていた漫画は、良い番組が多かったと思う。
仕事と家事で忙しかった妻も、これは子供と一緒に見ていたのであった。
  小公女セーラ
  ポリアンナ物語
  アルプスの少女ハイジ
・・・・などだった。(放送順は忘れました)

中でもポリアンナ物語は思い出が深い。
我が家の伝説ともなった「ポリアンナ遊び」が生まれた。
ニコニコ笑いながら駆けてくる姿が今も思い出される。
番組の中でポリアンナは「良かった捜し」をして感謝の気持ちを持つようにしていたが、
そこから「我が家の良かった捜し」が生まれた。

ただし、我が家の場合はちょっと違っていて次のような使い方をする。

【例その1】
マラソンの練習を一緒にしていて、折り返し地点で休憩して歩いていたとする。
火照った身体にさわやかな風が吹いて来て、妻が「あーア、気持ちいい。」と言う。
その時すかさず、「僕と結婚して良かったやろう。」と言い、相槌を求めるのである。
【例その2】
妻の肩こりがかなりひどい時があった。
愛妻家である自分はしっかり肩をもんでやるのであるが、
終わりに妻が「あーア、気持ちよかった!」と言うと
すかさず、「やさしい旦那でよかったね。」と言い、相槌を求めるのであった。
【例その3】
毎日、何回となく「僕と結婚してよかったね。」「やさしい旦那でよかったね。」を繰り返しているので
妻も学習効果で、何かをする度に「やさしい奥さんでよかったわね。」というようになった。
しかし、その場合でもやはり、
「僕と結婚してよかったね。(僕と結婚していなかったら、そんなふうに考えて幸せな気分になれなかったから。)」
と言うのであった。

上記の例の言葉の後に、「何てしあわせな妻でしょう。」と駄目を押すのも口癖である。
このようにして、我が夫婦は自分の存在を「よかったね。」と押し売りし、
相手に幸せな結婚生活をしているという意識を植え付けている
のであるが、
言葉というものは本来すごい力(言魂・・・ことだま)を持っているので
二人とも本当に幸せな生活をしていると思っているのであった。

inserted by FC2 system