ペットボトル太陽熱温水器の製造方法


みんなでペットボトル太陽熱温水器を作ってみたよ!(筆者:下段左端)
南向きの屋根と意欲さえあれば誰にでも出来るペットボトルによる太陽熱温水器。
製作に時間は掛かるけれど、材料費の分の燃料費は数年で回収出来ると思います。
ペットボトル太陽熱温水器を作ることが
省エネや環境問題に対して,
より深い興味や関わり合いを持つきっかけになることを願います。
私にもできるかしら?

自分の場合、帰宅は午後9時頃、それから食事をしてマラソン練習を時々行いますので、作業は屋根への取り付けを除き、ほとんど夜10時過ぎから行いました。
また、製作に関して特殊な技術は全く必要ありません。
つまり、
作るという意志さえあれば出来るのです。
材料は何を用意するの
<1ユニット分> 金額は一般のホームセンター(4〜5社調査)の価格
品 名 仕  様 単価 個数 金額 備  考
チーズ(T) 3分(13) 45 12 540 店により40円〜70円程度
パイプ 3分(13)145mm 16 11 176 200円/m程度
パイプ 3分(13)50mm 5 14 70 片端はテーパー状に削る(ホース差込用)
ペットボトル 角形2リットル 12 回収しているスーパーにお願いする
ホース(15*17) 非透明長さ100mm 6 12 72 500〜700円/m
ホース(15*17) 非透明長さ500mm 30 1 30 ユニット接続用
コンパネ t12*450*1800mm 700 1 700 1枚を二分割(45×180cmに切断)
塗料 黒(水性) 35 12 420 1缶1680円程度/50本程塗布可能
塗料 白(水性) 300 1 300 1缶1680円程度/4枚程塗布可能
ネジ釘(木ネジ) 38mm程度 5 20 100 耐久性を考えメッキ付とする事
針金 20#程度 10 5 50 同じく表面コーティング製品を選択する事
接着剤 エンビ用 125 1 125 500円/50本程度接着可能
接着剤(口金とホース) コニシ・ボンドG103 125 1 125 500円/100本程度接着可能
合計 2,708 1ユニットはペットボトル12本分です
注意;ペットボトル口金部に合う接着剤はほとんどない。(G103の場合も数日接着硬化を待つこと
工具やその他の部品は何が必要なの
<配管関係> 実際に屋根に取付給水するために必要な工具類
品 名 仕  様 単価 個数 金額 備  考
ホース(15×17mm) 非透明10m 600 2 1,200 蛇口〜温水器〜風呂場(配置により長さ違う)
ハケ 50mm程度 400 1 400
ホース分配器 3方向接続型 1,480 1 1,480 ホームセンター園芸コーナーに有り
ストップバルブ レバー型(4分) 1,480 1 1,480 お風呂場での給排水用
エンビニップル 4分ネジ 60 2 120 バルブ両側
パイプ 3分(13)50mm 5 9 45 片端テーパー状に削る(ホース差込用)
量水器 0〜200L程度 4,980 1 4,980 必ずしも必要ではない
チーズ(T) 3分(13) 45 3 135 各ユニットへ分水する目的で使う
パイプ 3分(13)50mm 5 1 5 ホース途中接続用・両端テーパー状に削る
合計 9,845
レバー型は開閉が確認出来るため。(通常の丸ハンドルは、閉めたつもりで開いている場合がある。)
透明なホースを使用すると、中に「藻」が発生する可能性が大きい。
ホース配管は各ユニットに直接給水できるようにしないと、全体に水が回らないうちに水圧差で噴出するので注意。

ペットボトルの加工
(1) ペットボトルは角形2リットルのものを使用しますが、肉厚の厚いものを使用して下さい。(耐久性考慮)
(2) 口のネジ部が別の素材となっていて(白や、緑でも本体とは違う素材)口から本体にかけての部分が、折り曲げたようにカクカクしているものが肉厚のペットボトルです。
(3) ペットボトルは、熱の吸収を良くするため黒く塗装する。(底の部分は塗装しなくて良い。)
(4) 入手方法は、スーパーなどでペットボトルを回収しているお店にお願いして、もらってくると良い。(ゴミをあさっているようでカッコ悪いと思わないで、地球の救世主だと思って選別して下さい。)
エンビ管の切断と組み付け
(1) エンビパイプ用の接着剤は塗布後すぐに乾きますので,30秒以内に差込作業を完了して下さい。
(2) 差込は、片方を床・机などに押し当てて、強く差し込んで下さい。
(3) 差込時、チーズのペットボトル接続口の方向をそろえて下さい。ただし、多少の違いは、ホース部分で吸収できます。
(4) 1ユニット分(チーズ12本)の両端は組み付け方向が違うので注意願います。
(5) ホース接続用のパイプの接着の場合も、(2)と同様に深く差し込んで下さい。
(6) ペットボトルの塗装は底部は不要です。

ペットボトルの組み付け
2. 組み付け
(1) ペットボトルへのホース接着は接着剤の効果が出るまで、1日以上そのままにしておくこと。
(2) ホースのパイプ部への差込は、テーパー状に削らないと困難です。
(3) ペットボトル頂点への穴開けは、組み付け後行って下さい。組み付けミスで穴が下になった場合、やりなおしは出来ますが面倒です。
(4) ペットボトルの固定は、間にネジを差し込み針金で行います。
(5) パイプ部も両端と中央部をネジと針金で固定します。これは重みによるホース接着部の抜け防止をかねています。

穴は3〜5ミリ程度として下さい。小さいと水が入りにくく、大きいと中に虫などが入る可能性があります。
屋根への取り付け
(1) 屋根への取り付けは、コンパネ上部は雪止めに、下部は雨樋受け金具やタルキ等を利用します。固定は針金で行います。秋の終わりには取り外しますので厳重な固定は不要です。
(2) ホースの配管はユニットを繋げた場合、送水時には遠くほど水の入りが悪くなります。従って、ユニット連結部にホースを配管する等、水圧が均等となるように注意して下さい。
(3) 風呂場までのホース配管は、出来るだけ下りのみになるようにして下さい。
(4) 取付場所は日光が当たらなくなると温度低下が早いので、西日の当たる所がよい。取付角度は、夕方の日光が有効に利用出来るように角度を決めたほうが良い。
(5) 風呂への給水は6ユニット以上必要ですが、少しでも省エネを行う目的なら1ユニットから始めればよい。

写真は4ユニットを配管したもの。4ユニットを直列に配管しちょうど真ん中から給水しているが、均等に給水することが困難であった。(次項参照)
なお、当然のことですが、ペットボトル上部をそろえないと、水が低いペットボトルから漏れてしまうのでうまく貯水出来ません。
ホース配管
図は4ユニットの中央部であるが、この部分でしか給水しなかったため、両端では水が半分程度しか入らない時点で中央部から水が吹き出てしまいました。
このため、全体の水位が均等になるのを待って、10分程度後に再度給水していました。

対応策としては、各ユニットの両端から給水出来るように配管するのが良いと思われます。
(全ユニットを右の写真のように配管する)
お風呂場への配管
お風呂場への配管は、出来るだけ短くして下さい。(短い方が温水の注入が速くなります。)当然の事ですが、配管がペットボトルより高い位置を通る場合には、温水の注入は出来ません。ただし、ペットボトルより低い位置ならば、途中でホースが上下してもかまいません。
お風呂場の注水用のバルブは、通常の蛇口形状のものではなく、レバー形式のバルブが開閉状態が確認出来るので、ミスがありません。
最初に水道のバルブ形状のものを使用していたとき、妻にペットボトルへの給水を頼んだ所、バルブを力一杯開いて(本人は閉めたつもり)給水を行い、夕方お風呂へ注水しようと思ったら一滴も貯水されていなかったという事がありました。
ペットボトル太陽熱温水器の輪を作ろう
このページをご覧になって製作された方、あるいはもっと良い方法を考えられた方は、是非出来映えや工夫したポイントをご連絡下さい。
より良いペットボトル太陽熱温水器をみんなの力で作り上げ省エネを実現しましょう。
            
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