11月の白山 白山は冬になると名前の通り豪雪で真っ白な山となる。 1日で積雪数メートルという事もあるらしい。 従って冬の白山は超エキスパートの世界というよりも ほとんど登山不可能な世界である。 しかしながら雪の少ない年なら11月初めなら 天気が良ければ登山可能である。 百名山夫婦合計100山を達成したが 天女はまだ白山の頂上に立っていない。 錆鉄人も毎年白山に登っているのに 今年はまだ登っていないので、 今年はまだ白山には雪は少ないと推測されたので 13日(土)に天気が良ければ登ろうと思っていた。 |
11月の白山 白山の砂防新道の取り付きである別当出合の吊り橋は、10月25日に踏み板を取り外したので砂防新道は通行出来ないとホームページに出ていた。しかし、99年11月や昨年4月末に登ったときは踏み板が外された(3枚に1枚だけ残してあった)吊り橋を渡って行ったので、渡れるだろうと思っていた。 問題は室堂などの営業は終わっている上に、別当出合を含め水が止められている事であった。(これもHPに出ていた。)本当は上でお湯を沸かしてと思っていたが、大野のコンビニでパン等を買って行くことにした。しかし、朝天女がおにぎりを8個作ったのとパンが2個買ってあったので、非常食だけを買った。 |
【天気予報】 1週間前の天気予報で土曜日はお日様マークが出ていた。毎日のように天気予報を見ていたが、水曜日ごろまではちょっと無理かという予報に変わっていたが、週末が近づくにつれお日様マークが復活した。 金曜日の夜の予報では、読売は11時から、朝日は午前6時〜降水確率10%、Yahooは白峰村の予報でやはり10時頃から晴れの予報だったので、行くことに決めて準備した。 |
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駐車場 | ||
朝5時過ぎに起きて、ちょうど6時に出発し、大野のコンビニで買物をして、市ノ瀬でトイレに寄って(登山センターのトイレは閉鎖されているとのことだったので)別当出合には8時少し前に到着した。バス乗り場の広場への道路はロープで通行止めになっていて、その手前の道路脇駐車場には5〜6台の車が駐車していた。今回は天女のムーブで行ったので狭い所でも駐車出来るので、一番登山口に近い所の車の横に駐車した。 隣の車は地元石川の60歳位の夫婦連れだった。本州の百名山は登りつくしていて、もうすぐ定年なので退職したら北海道の山へ行くつもりだと話してくれた。自分達は時間が無いのでムチャクチャハードな登山をしている事を話たら、「そういう人もいるんですね、私らは2日で1つの山です。」と感心された。 |
下山時(15時)の駐車場、10台余り |
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登山開始 8:12 | ||
隣の車の夫婦とは一足早く駐車場を出発。登山センターの所まで行くと10人以上のパーティが屋根の下で準備をしていた。HPの情報通り、流しの蛇口は取り外されていて水は出ない。 特に休憩する必要もないので、そのまま歩き出した。砂防新道の吊り橋は登山センターのすぐ先の広場にあった。今年初めての白山なので、大雨で流されてここに出来たという情報は知っていたが見るのは初めてだった。 橋は踏み板が取り外されていて、入口の部分もロープでクロス状に通行止めがしてあった。しかし、潜れば通れそうで、踏み板を外した吊り橋も以前の吊り橋から踏み板を外した状態よりは歩き易そうに見えた。一瞬、潜って行こうかと考えたが、非難を浴びそうなのでやめて観光新道に取り付いた。 少し登った所で団体さんが動き始めたような声がしたが、その後、この団体さんとすれ違うことがなかった。吊り橋を渡って砂防新道へ行き南竜へ行ったのではないかと思った。 |
今までより高くて長い吊り橋 今までは谷底まで下りるので 損をしている気分でしたが これは得した気分になります。 |
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林道トンネル上の広場 8:27 | ||
小雨と言おうか霧雨と言おうか、雨具を出そうか迷いましたがそのまま歩いて、ちょうど15分で林道を横切る地点に到着。ここからはかなり急な登りが続くので、林道を2kmほど歩いて中飯場から砂防新道を登る事も出来ますが、かえって時間はかかると思われます。 この辺りから木の葉の表面に雪が付いているようになりました。 |
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樹氷 | ||
登るにつれて木の葉を飾る雪が多くなって、きれいなので写真を撮りました。天女はブレスサーモの長袖シャツの上に半袖Tシャツを着て、その上にピンク色のボタンシャツを着ていましたが、この付近で暑くなったと言ってTシャツを脱ぎました。錆鉄人は同じくブレスサーモの長袖シャツにボタンシャツを着ていましたが、ブレスサーモ1枚になり、結局室堂までそのまま登りました。(動いているときはすごい暑がりなのです。) |
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釈迦新道との分岐 9:00 | ||
数年前通った時は険しいという印象が残っていましたが、かなり階段など整備されたようで、楽に登っていけます。 石鎚山では「速く!ハヤク!」というテレパシーを感じたというので、錆鉄人は追い立てるような歩きを控えています。「今日はテレパシーを感じんやろ?」と聞くと「うん、感じない!」と天女はご機嫌です。 天女は下界での生活が続いて感度が落ちているのでしょう。錆鉄人は本当は心の中では「速く!ハヤク!」と思っていたのですが・・・。 |
尾根に出ると雪が多いかと思ったが 変わらなく風もなかった。 |
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仙人窟 | ||
9:19 初めて見る自然の造形に感心する天女 ここを潜り抜けて少し歩き出したら「おなかが空いてきた。」と天女が言うので、「もう少し早く言えば岩の下で食べても良かったけど、30分ほどで殿ヶ池ヒュッテに着くからそこで食べよう。」と言いました。 |
ガスの中、幻想的な登山道 |
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殿ヶ池ヒュッテ 9:45 | ||
殿ヶ池ヒュッテに着く頃には空がうす青くなって、休憩している間に青空になりました。(写真は出発時) ヒュッテには4人の登山者がいて、少し雪の積もったベンチに座って休憩していました。何故中に入らないのかと思いましたが、入口の戸が堅くなっていて開かないと思ったのかも知れません。カンヌキを外して押しても動きません、靴で戸をコンコン蹴って少しずつ押してやっと入れました。 中でおにぎりを2個食べました。それからトイレに行きました。天女はトイレに行く時はズボンのすそを上げたり準備が大変です。(戻って来るとその逆でまた時間がかかる) |
出発前に、これからは雪も増えて室堂辺りでは20〜30cm位あるかもしれないと思って、スパッツを着けました。天女はスパッツを着けるのは初めてです。トイレに行った後だから靴の下にゴムを回すのは嫌だと言ってしませんでしたが、結局そのままで済みました。(雪がなかった)自分も25年程前に買ったゴアのスパッツを着けましたが、これで3回目位だと思います。物持ちが良いというよりは、使わないのでへたらないという事です。 10:12出発しました。3人が先に出発していましたが、結構早くて室堂まで追いつけませんでした。(今回は追い越す気持ちもなかったのですが) |
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黒ボコ岩 10:50 | ||
さて、錆鉄人は安物の登山靴しかなくて、出発前にいつもの登山靴に防水スプレーをしようかと思いましたが、泥がひどかったので、半額(11,550円)で買った新品のダナム・ワッフルストンパーを履いてきました。すると天女が少しもスリップしない所でツルツルスリップします。どうやらラジアルタイヤと同じように少し歩いて表面の皮がなくならないと滑るようです。雪のない所でツイストを踊るように歩いて、そのうちに滑らなくなりました。 天気予報では風が強いという事でしたが、稜線の観光新道なのにあまり風もなく、黒ボコ岩に10時50分に到着。砂防新道への下山口にはロープが張ってあって通行止めの表示がぶらさがっていました。雲海の中に浮かぶ別山がきれいでした。 |
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弥陀ヶ原 | ||
黒ボコ岩から数歩進むと、弥陀ヶ原越しに頂上が見えました。最高の青空です。 それよりも驚いた事に弥陀ヶ原の歩きにくい砂利道が木道に変身していました。いつ工事をしたのかもしれませんが、まだそんなに人が歩いたようには見えなかったので、今年の夏のシーズンが終わってから工事したのではないかと思いました。 この時、先行する3人組は五葉坂を登り始めた所でしたが、平道を歩く我々はみるみる近づき、登りとの違いを実感しました。 |
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白山神社 11:16 | ||
室堂に先に到着した3人組は陽の当る室堂の屋根の下で食事をしていました。我々もそこで少し休憩をして、この先は風も強いことを予想してそれぞれ脱いだシャツを着ました。それから室堂の前に回りました。この時、左側を回ったのですが、陽が当らないのでテラスから下りる所や屋根雪が落ちた所がツルツルに凍っていました。 室堂の前も雪はほとんどありません。鳥居をくぐって頂上を目指します。 |
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青石 11:27 | ||
階段を登り始めたら、何故か天女の足取りが重くなりました。「先週の石鎚山の疲れかしら}と言う天女でしたが、錆鉄人も同じように感じていました。年は取りたくないものです。 フーフー言いながら頂上を目指します。足跡は1つだけで途中にザックが置いてありましたが、ビンボーな錆鉄人夫婦は自分のものを置いて登ることが出来ません。(本当は中のビールを持って行く為かもしれません。) 青石の辺りは吹き溜まりとなる事が多いのですが、全くなくて拍子抜けです。でも高天ヶ原はいつも通り風が強かったです。階段は凍っている所や付記が吹き溜まっている所もありましたが、全般に石が露出していたので歩く上で危険はありませんでした。 |
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奥宮 11:48 | ||
信心深い天女は100円お賽銭をして、二礼二拍手一礼でお祈りをします。錆鉄人もならって100円お賽銭をして、お賽銭分の1000倍程のお願いをしました。いつもコストパフォーマンスを心がけている錆鉄人ならではでした。 |
戸にエビの尻尾が出来ていました。 まだ短くて2〜3cm程でした。 |
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頂上 11:51 | ||
天女は3回目にして始めての白山頂上です。1回目は2年前のお盆、御来光登山を目指して市ノ瀬から歩いて登ったのですが、錆鉄人のLEDヘッドランプの電池切れで薄暗くなって(その他様々な要因が重なって)コケて右目の周りを大怪我して室堂から戻り、去年は中宮道の日帰りを目指したが、お花松原の手前で天女がもうイヤと言って前に進まなくなって断念、正に三度目の正直となったのでした。メデタシメデタシ。 |
頂上の風は結構強かったです |
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北アルプス | ||
立山から御嶽山までが一望に! 風を避けて東側の斜面を少し下りた所で、雄大な北アルプスを眺めながらおにぎりとパンを食べました。20年ぶりに使ったTHERMOSに入れた紅茶が温かくておいしかったです。 →拡大図 |
中央が槍(心眼!) |
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頂上からの眺め | ||
紺屋ヶ池はまだ凍っていませんでした |
室堂からその向こうの弥陀ヶ原 |
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日向ぼっこ | ||
室堂に戻ると、あの3人組がまだ昼食の休憩をしていました。でも我々はそのまま下山しました。 |
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蛇塚 | ||
黒ボコ岩から殿ヶ池ヒュッテとの間に蛇塚がありますが、大きなケルンがあったので天女も石を積みました。(正面の岩が蛇塚で、泰澄大師が登山者を苦しめる毒蛇を閉じ込めて岩で蓋をしたと言われています。) もう斜面の雪は溶けています。 |
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観光新道登山口へ戻る 14:59 | ||
釈迦新道との分岐からの下りで、天女は疲れたと弱音を吐きましたが、天女の下山は結構足運びがうまくなったと思いました。(登りではしょっちゅう立ち止まって足を踏み直します。) こんな所をまだ登ってくる中年の夫婦連れがいたりして??と思いました。 14:59登山口に戻りました。とてもきれいな白山に登れて満足でした。 戻る途中携帯に、加越国境縦走をしていたワンゲル部の娘から「途中で道がなくなっていたので福井駅に戻ったけど、みんなで家に泊まりたい」と連絡があったので慌てて言えに戻って車をステップワゴンに変えて鯖江駅に迎えに行って、夜はバーベキューをしました。 いい1日でした。 翌日は「こんな筋肉痛になったのは久しぶりだわ。今日筋肉痛になるって事は若いって事な!」とご機嫌な天女でした。 |
小春日和の登山口 |