真冬登山に異変 荒島岳

05.01.03

荒島岳(1,523m)

豪雪地帯の荒島岳ではあるが、
スキー場のリフトに乗ってショートカット出来る事もあり
晴れた週末には登山者が多く
トレースがある場合が多く案外たやすく登頂出来た。

冬野荒島岳は樹氷やエビノシッポ、シュカブラなど見所も多く
上記のように楽が出来る事もあって
錆鉄人も毎冬登山していた。


冬の荒島岳登山は今後は困難になると思われる。

【お詫び】
この時は積雪が少なかったからオープンしていなかっただけで
その後オープンしたことを知人から聞きました。
冬の荒島岳の魅力を手軽に味わえるように
来年以降も運行して欲しいと願っています。

どうやって行くの?
国道157号線で大野市街から東へ約30分走るとカドハラスキー場に到着します。(詳しくは以前の登山記を参照願います)

スキー・スノボーをしたい娘夫婦と、今さらスキーはしたくないという錆鉄人夫婦の要望を満たしてくれる勝原スキー場と荒島岳登山の組み合わせは我ながら最高のアイデアだと思った。
朝起きた時、風の音がして風が強いなら荒島は大変だなと思ったが、Yahooの大野市の天気予報は微風だった。
最初に駐車場に到着したのは8時10分頃だった。駐車場に来て初めてスキー場が営業していない事を知ったが、車が3台あって、メインゲレンデの上部を数人の登山者が登っていたので大丈夫だと思った。
娘夫婦を30分ほど奥の九頭竜スキー場に連れて行って、レンタルのスノーボードがあるかどうかを確認したりして戻ったのは9時10分頃だった。
一気に車が増えて10台近くなっていたので、これならしっかりしたトレースがあるだろうと思って登山準備をした。
とはいえ、スキーリフトが動いていない事で不安も感じたので、いつもしたことのないスパッツをした。
駐車場


出発時に車が10台近くもあったので、登山者は20人位いるのではないかと思った。
スキー場はつぶれていても、駐車場の除雪がしてあるのが救いだった。天気予報は夕方まで「晴れ」だったはずだが、曇ってきた。

9:19 出発
天女は雪山の登山は初めてであるが
特に抵抗はないようであった。
スキーゲレンデ
いきなり笑ってしまうほどのピッチで歩き難い雪の上のトレースを天女は歩き出した。積雪は30cm程度と思われる。

   (下山時の写真)
メインゲレンデを一直線に駐車場に向かう。右のほうの建物の前で家族連れがそり遊びをしていた。

   (下山時の写真)
リフト降り場からメインゲレンデまで下りるジグザグのゲレンデは、写真のようにススキが生い茂っていて刈り払ってなかった。という事は今年の営業をしないことは決まっていたという事であろう。

リフト降り場付近
その後も天女のピッチは衰えず駐車場から30分でリフト降り場の広場に到着、寸前に「何や、仲のいい夫婦やと思っていたら姉ちゃんか」と言って、天女の弟さんにばったり遭遇。
山で会うのは初めてで記念撮影をして、話を聞いた。「昨日ラッセルしながらしゃくなげ平まで登ってテント泊したけど、今日は昼までに戻らなあかんで降りてきた。」という事で、しゃくなげ平から先はトレースもないらしい。でも今立山岳会の人がラッセルしているということであった。何人位登っているのと聞いたが5〜6人という事で、あのたくさんの車は何だったのだろうと思った。

天女と弟さん
誰が見ても鍛えられた山男
リフト降り場
つぶれたスキー場の動かないリフトはシートに雪が積もり、支柱の上に取り付けられた風速計だけがカラカラ音を立てて回っているばかり。
ここも登るときには思わなかったが、ススキが刈り払ってないので今シーズンの営業をする気がなかったことが分かる。
この付近で積雪40cm。

いつもなら降り場付近で
下の写真を撮るのであるが・・・
しゃくなげ平
しゃくなげ平までのトレースはそれでも結構しっかりしていて、余りがぶることはなかった。天女はルートの邪魔をしている枝を体でよけようとするので通過にロスがある。そんな事もあって余りペースは上がらなかったが、しゃくなげ平に行く途中で一人の男性を追い越した。
しゃくなげ平を迂回するルートがあったらそっちへ行くように天女に話しておいたが、当然迂回路のトレースはなかった。
しゅくなげ平には11:00に到着。曇っていて白山は見えなかった。
朝はみんなの朝食や登山の準備で忙しかったので朝食を食べなかったという天女はお腹がすいたと言っておにぎりを食べた。ついでにお菓子やアーモンドチョコなども食べた。

お気に入りの帽子を手に
積雪は60〜70cmか?
餅ヶ壁
しゃくなげ平からのトレースは急に頼りなくなって、短銃の軽い天女はスタスタ進むが、錆鉄人はがぶりまくる。餅ヶ壁の急斜面も天女はスタスタ登るが、錆鉄人はズボズボで、折角のステップもこけまくった。
途中で一人追い越して、餅ヶ壁を登りきる手前で強風に備えて上に雨具を着た。餅ヶ壁の上に出れば雪も締まっているのではないかと思ったが、雪が新しいので締まっていない。2人の人がいて、先頭の人がラッセルしていた。
11:50だった。娘夫婦を心配させないためにも3時頃にはスキー場に戻る必要があり、このままラッセルの後を付いていっても頂上に到着するまでには1時間以上はかかるのではないかと思った。第一、ラッセルしている後をただ付いて行くのは気が引ける。
という事で戻る事に決定し、記念撮影。
少し下った所で風を避けて簡単に昼食を食べた。テルモスのお茶はまだ充分温かかった。
下りもステップがこけまくったが、出来るだけしっかりしたステップが出来るように整形しながら下った。

天女はここまででも
初めての冬山に満足げ。
左端にラッセルしている人がいて
その後の人が黒く大きく映っている
小荒島岳
という事で、少し下りかけた所であれが小荒島岳だよと教えたら、カッコイイ山なというので写真撮影。

しゃくなげ平からの下りも出来るだけトレースをしっかりしたものにしようと両足を揃えて飛んで雪を踏みしめながら下った。

駐車場に到着したのは13:26、トイレに入ってすぐに九頭竜スキー場に戻った。

今後、スキー場の閉鎖で冬の荒島岳に登る人は半減し、トレースも期待出来ずさらに登山者が減ると思われるので注意が必要です。今後は好天でも登れない可能性が高いと思います。

ピラミッド型の小荒島岳
九頭竜スキー場
九頭竜スキー場に戻ったのは2時少し前で、3時間だけといって半額でスノボーを借りたメグは写真を撮ったらもう1回滑ると言って慌ててリフトに乗った。メグはスノボを返してからまた得意のスキーをしていたが、メグは何処かなと思っていたらクバが見つけたので、親は視力が衰えたとはいえ夫婦の絆が深いということかなとうれしく思った。
待っている間にレストランに入ってカツ丼(800円)と牛丼(700円)を注文して半分づつ食べたが、牛丼のほうがお勧め。クバも牛丼を食べた。

写真のように九頭竜スキー場もガラ空き状態で、ゲレンデには50〜60人程しかいない感じで、スキーとスノボーが半々位。4基あるリフトも右側2つしか動いていない。
レストランを含め10人以上は係員がいると思われるので、連日赤字と思われる。来年はつぶれている可能性が高いのではないかと思った。

家族で初めて来たのがここだった事を
メグは覚えていた。
平成の湯
帰りにはクバが大好きな露天風呂のある平成の湯に入った。(九頭竜スキー場から10分程下った所にあり一人500円)前に入った時は奥越マラソンの帰りで、無料券があったので入ったような記憶があるが、マラソン参加者でごった返していてあまり良い印象はなかったので入らないといっていた天女も、今回は空いていて温泉もツルツルだったので満足して最後に上がってきた。(マラソンの時は温泉に満足に浸かれなかった程大混雑だった。)
途中からスキー帰りの浴客が入ってきたが、出る時には15人位になった。


錆鉄人の好物のソフトクリーム屋さんが開いていたので買った。(300円)いらないと言った天女も1/3は食べた。

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