北海道 貧乏暇無しサラリーマンでお百姓さんでもある錆鉄人は 北海道の山登りに行くという事は想像も出来ない事と諦めていました。 従って百名山完踏も考えていませんでした。 ところが・・・ 正直者には福来ると申しましょうか、 役得と申しましょうか、 ゴリ押しと申しましょうか、 押しかけと申しましょうか、 (後ほど実態を正確に表現しています) な、何と! 北海道にお仕事に行く事になったのであります。 錆鉄人は張り切ってお仕事の準備をすべきでしたが 錆びた頭は今さらジタバタしても始まらず 皆様のご好意に甘えて お仕事のほうは「オリンピック精神」にさせて頂き ひたすら悪計をめぐらしていたのでした。 A社の皆様 有難うございました! |
どうやって行くの? 福井から北海道に行くなら、敦賀からフェリーで行くのが安いですね。でも車で行くと高いのでレンタカーを借りるほうが良いかもしれません。(天女の弟さんが昨年のお盆に行きました。今年も行くのではないかと思います。) 飛行機も今は各種の割引があるので早期予約を行えば案外安く行けるものですよ。 けれども、もっと安くと行くとしたら、錆鉄人のようにお仕事で行くのが良いですね?帰ってきたら机がないという恐怖に耐えられる人は実行してください。(錆鉄人は1日だけ休みをもらっただけでしたので、まだ机は残っていました。書類が山積みになっていたので安心しました!) |
今回、北海道の帰りは新千歳−セントレア(中部空港)のJAL17:30発を利用する事にしました。新千歳−小松便はANAの14:30発があるだけですので、1日が無駄になってしまいます。JAL17:30便は19:20にセントレアに到着し、21:00出発の空港バスに乗って23:46武生インターチェンジに到着、天女に迎えに来てもらって真夜中過ぎには家に帰るという充実したスケジュールです。(一般的には、欲張りとか無謀とか言う場合もあります) 貧乏暇無しを標榜するのですから、最終便で帰って来て、深夜帰宅、翌日出社を心がける必要があります。飛行機もバスも寝ていれば良いので、それ程きつくはないと思っていましたが、飛行機で30分、バスでも50分程しか眠れませんでした。計算通りにはいかないものです。 睡眠不足解消と珍しく発生した筋肉痛の解消には2日を要しました。 |
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北海道の百名山 | ||
北海道の百名山は全部で9つあります。 利尻岳、羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳、旭岳(大雪山)、トムラウシ、十勝岳、幌尻岳、後方羊蹄山の9つです。 錆鉄人に与えられた日数は4日間です。北海道のお仕事というのは、22日(水)がA社の展示会で、23日(木)は小松便が午後2時半の1便しかないので、この日は仕事にはなりません。A社の皆様のご好意に甘えて、23日はご挨拶もせずにホテルからレンタカーで出発するという事にさせて頂きました。 そして26日(日)は安全を考えて最終の1つ前のセントレア行きの飛行機を予約していましたが、飛行機の到着が遅れ出発も30分近く遅れましたが、セントレアには10分遅れで到着しました。 午後9時出発の空港バスは団体さんがいたようですが電車か何かで帰ったようで、乗客は5人のみでした。予定より早く23時40分頃に武生ICに到着したので、天女の迎えと一緒になりました。 勿論、月曜日はしっかり仕事をしました。遊びで仕事をおろそかにしないという立派な心がけの錆鉄人でありました。(遊びで仕事を休んだ上に、この日は定時に帰りましたが・・・) |
【最初の計画】 23日(木)旭岳 24日(金)十勝岳と富良野観光 25日(土)雌阿寒岳、斜里岳 26日(日)後方羊蹄山、フライト17:30 【実際のスケジュール】 23日(木)旭岳 24日(金)十勝岳と富良野観光、雌阿寒岳 25日(土)斜里岳急遽中止で羅臼岳 26日(日)後方羊蹄山、フライト17:30 となったのでありました。 変更の理由については、後のほうで説明しますが、超絶爆登・爆走の充実度200%満足度400%の2005年北海道の登山でした。 【ご注意】 何れの山もコースタイムの40%〜60%程度で登っています。車の運転も連日長時間で、登山を含めた1日の行動時間は15時間程度になります。登山の体力と共に長時間注意力を保ち続ける脳のスタミナも必要です。 真似ると死にますよ。(こんな馬鹿を真似る人はいないと思いますが・・・) |
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北海道の観光地 | ||
北海道の観光地は多々あります。 北海道を旅行しようと思う人は「るるぶ」などのガイドブックを買われると思いますが、ツアー観光でない一般人の北海道旅行の場合は、レンタカーなどによるドライブとなると思いますので、昭文社の「ドライブ北海道」をお勧めします。 理由は錆鉄人が信奉する昭文社であるからです。(単に本屋さんに適当な本がなかったからに過ぎません)でも、まあ使い易いガイドブックだったと思います。 あまりたくさんの観光地やホテル・レストランが紹介されていても、実際に行けるのはほんの一部ですから、ドライブガイドに絞ったこの本のほうが、スタンダードな名所・観光地・レストランを紹介しているので使い易いという事は間違いありません。 穴場巡りも一つの観光方式でしょうが、スタンダードな所を卒業してからすべきものでしょう。 |
【一般的な観光地】 後で追加するかも知れません・・・ 【錆鉄人の行きたかった観光地】 富良野・・・勿論「北の国から」の思い出巡りです。たった4日間で千数百km走り5つも山に登ろうというのですから、これ以外は道すがらに観光地あれば、走って見てくるという事で満足です。 それ以外では、土曜日の登山の後、道東まで500km程も戻る必要があるので、無理なら後方羊蹄山は諦めて積丹半島の特に「神威岬」に行ってみたいと思っていました。理由は「神威(カムイ)」という名前がカッコ良いからというか、奇岩にまつわるアイヌの伝説に興味があったからでありました。あくまでも人工的なものではなく、見るなら自然、大自然というスタイルの錆鉄人であります。 おっと! 「北の国から」って作り物ですが・・・。 済みません、錆鉄人はさだまさしの歌が流れ出しただけで涙が出てくるという「北の国から」の超ファンなものですから。「北の国から」を見る時は、いつもコタツに潜り込んで布団をかぶっ見ていました。泣いている所を天女に見られない為です。でも涙を拭いて布団から出たら、天女も涙を拭いていました。 |
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レンタカー | ||
レンタカーに関しては、錆鉄人はインターネットの検索で南札幌○リオさんで「フィット1日5,250円、2日目から5,000円」というのを見つけ、ふつうのレンタカー会社とはかなり割安である事から、事前に予約をしておいたのでした。ゴールドカード5%割引もあって、保険料も含めて27,892円でした。 フィットを選んだのは、 1.後席を畳めば車中泊が可能 2.燃費が良いので安く済む 3.小さな車は林道でも運転が楽 車中泊前提のスーパーな計画を立てている錆鉄人ですから、車中泊は絶対条件で、一番安く上がるフィットは最高の選択です。 尚、フィットは後席を畳んだ場合、シートの部分が2cm程低くなりましたが、予備のズボンを敷いた上にエアーマットを敷きました。 |
ところが、ホテルのカウンターの横のパンフレット置き場には、札幌○ルノ(「ポ」ではありません、念のため)のレンタカーがフィット1日5,000円、しかも千歳の乗り捨て料金無料と出ていました。まあ、2000円弱の差でありますが、知ってしまうと損をした気分になるのはしかたがありません。 【フィットの走行データ】 走行距離:1,465km 使用燃料:86.2L(10,413円) 燃費 :17.0km/L ほぼ期待通りの燃費でした。 |
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旭岳(大雪山)2,290m | ||
ホテルにレンタカーが来たのは8時過ぎ、ボディーの傷の確認をしてサインし、カーナビの簡単な使い方を教えてもらって8:20頃出発。 カーナビはサンヨーのゴリラ、標準では一般道を案内するが、高速を利用するルート検索の仕方がわからず、そのまま利用。ただし、旭岳へは旭川ICまで高速利用を考えていたので、インターチェンジごとにリルートしながら旭川北ICまで進んだが、その後の北海道の一般道の走行速度を考えると、到着時間は同じで、遠回りした分と高速料金分が余計にかかっただけのように思われた。 旭岳は旭岳温泉から12:00ちょうどのロープウェーで姿見駅まで行き、12:18に出発。9合目辺りからの強風に吹き飛ばされそうになりながら21:20頂上に到着したがガスで何も見えず。下山はルートを間違え間宮岳方面に下りてしまったが、雪渓があったのでおかしいと気付き登り返して下山した。姿見では周遊コース(お花畑)を回った後、駅に戻って下山の記帳をしたあと、残雪が多くベテランでないと駄目と書いてあったが、「天女が原」を下山しないわけにはいかない。ルートファインディングに苦労して、15:40登山口に戻ったが、天女の裳裾で遊ばせてもらった感じであった。 |
姿見から旭岳の方向を見上げる 噴気孔の煙で曇っている訳ではありません |
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十勝岳(2,077m) | ||
この日のうちに十勝岳の様子を見たかったので、旭岳温泉に入らずに清岳台へ直行した。清岳台には2台の車中泊の人がいて、1人(デリカ)は頂上付近の雪渓でスキーをしていたとの事で、もう一組(ラブフォー?)は利尻岳に登ってきたという春日部の中年女性2人組だった。後席は荷物がぎっしりで、フロントシートを倒して寝るとの事。 しばらく話をしてから、「北の国から」で宮沢リエが入った事で有名な吹上露天の湯に入りに行き、その後麓まで下って(片道20km!)食料とビールを買って戻り車中泊。 翌日は相当ガスっていたが、何組もの登山者が出発したので続いて登った。ガスでメガネを拭いても拭いても濡れるので外し、強風で吹き飛ばされそうになって頂上に到着。ザックを下ろすと飛んでいきそうで、そのまま頂上の写真だけ撮って下山した。 下山後は、再度吹上露天の湯に入って、富良野観光へ。中富良野辺りまで来たらガスが晴れて頂上が見えチョッピリ残念な気分になった。 |
清岳台からの十勝岳(23日夕方) 残念ながら頂上は見えない |
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北の国から資料館(富良野観光) | ||
さだまさしの「アーアーアアアアア・・・」が流れてきただけで涙ぐんでしまう錆鉄人は「北の国から」の大ファンですから、富良野観光を楽しみにしていました。吹上露天の湯で一緒になった地元の青年が自慢げに話をしてくれたものですが、イヤミもなく本当に羨ましく思ったものでした。 ドライブしながら「遺跡」を回ろうと思っていましたが、この資料館に最初に入って蘇る記憶に浸りながら、団体さんに背を向けて何度となく涙ぐんでいたら満足感で一杯になってしまい、「もう他のところは行かなくてもいいや。」と思ってしまいました。 記念にCDを買いました。2,300円でした。本も買おうかと思ったのですが、重くなりそうだったので諦めました。 という事で、ここを出た後はこの日のうちに雌阿寒岳に登ってしまおうという事にしました。 |
北の国から資料館の入口 10時過ぎに入って11時過ぎに出た 内部での撮影は自由だが HPには使わないで下さいとの事だった |
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雌阿寒岳(1,499m) | ||
カーナビでオンネトーをセットして車を走らせましたが、登山地図では雌阿寒岳登山口の雌阿寒温泉はオンネトーの北にあるので、当然オンネトーに先に付くものと思い込んでいました。従って、途中では標識も良く見ていなかったので、実際は雌阿寒温泉を通り越してオンネトーに行っていたのでした。その先を走っても雌阿寒温泉はなく、おかしいと思って戻りましたが、戻り方向では標識が逆向きで見えず、しかもそこにあったホテル名は雌阿寒温泉ではなかったので再度通り越してしまい、ドライブ地図を取り出して通り過ぎたことを確認し、再度戻ってやっと雌阿寒温泉の駐車場に到着しました。 15:04登山開始、森の中は早く暗くなると思ったので急いで登り16:14に頂上に到着。若いアベックさんがいたので写真を撮ってもらってしばらく話をし16:40下山しました。 |
原始地球の光景が拡がる 天女と一緒に来たいと思った |
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斜里岳(1,545m) | ||
雌阿寒岳を下りた後、雌阿寒温泉に入りました。350円でした。露天風呂に青年が2人いて気持ちいいねとか話をしていましたが、6時から夕食だと言って先に出て行きました。隣の女性用露天風呂への通路の目隠しが不完全で目のやり場に困りました。 内湯は湯船の中に板があって階段のようになっているのですが、もろ滑りますので注意が必要です。 カーナビをセットして8時頃清里町に到着。コンビニを探しましたが見当たらずに焦りましたが、中心街の先にあったので助かりました。食料とビールを購入して、7〜8kmダートを走って清岳荘で車中泊。 翌朝は3時頃から起き出して、先に車中泊していた60代の夫婦(フィットアリア)から、昨日登った人は膝までの渡渉を繰り返し9時間かかって戻ってきたと聞いて、斜里岳はやめて羅臼岳に登る事を決意。彼らは行けるところまで行って見るといっていました。 車をぶっ飛ばして(制限速度×n、n<3)岩尾別温泉の登山口に向かいました。 |
羅臼岳に向かう途中にて 独立峰でカッコ良い山である |
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羅臼岳(1,660m) | ||
岩尾別温泉の駐車場には5時15分頃に到着。続々と登山者が出発していました。 先ず昨日の夜コンビニで買ったソバを食べて腹ごしらえ。5時半ごろになるとホテルの人が出てきてホテルの駐車場に車を停めて登山準備をしている人に、車を動かすように要請しだしました。すでに出発してしまった人の車が7〜8台。錆鉄人は最初から谷側の空き地に駐車していたのでお咎めはなし。 5:40出発。熊が怖いので曲がり角の前ではザックに付けた鈴を手で鳴らして進みました。大雪渓を登りきると羅臼平で、右手にカッコ良く羅臼岳が聳えていました。ハイマツ帯を過ぎると高山植物がたくさん咲いていて、やや険しい岩場を登りきった所が頂上で、2人の登山者がいましたた。 地元の人で、高山植物が綺麗ですねと言うと、見頃は1〜2週間後との事、「知床でうに丼を食べると、札幌では1,200円なのに3,000円もするよ」と言われ、うに丼を楽しみにしていた錆鉄人は戦意を挫かれたのでした。 |
羅臼岳サイコー! クナシリ・エトロフは見えなかったが 両側に海が見え 咲き誇る高山植物があった 露天風呂も無人で良かったです! |
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後方羊蹄山(1,898m) | ||
岩尾別から羊蹄山登山口まで約520km、11:06出発。オシンコシンの滝は水量豊富ですごい迫力。 高い!といわれたうに丼は食べずに、コンビニ弁当を食べながらひたすら走る。途中層雲峡で銀河・流星の滝を見物。高速に乗ると無料区間があり得した気分になりました。SAでひれカツ丼セット780円を食べ久しぶりにまともなものを食べた気分になった。 この後激しい雨になったので、明日も雨なら羊蹄山登山は止めて神威岬方面の観光にしようと考え、余市の道の駅で車中泊。 薄明るくなった頃にはほとんど雨は止んでいたので、倶知安の比羅夫登山口へ。車はあるが車中泊は1台、ガスが濃く誰か登る人がいたら登ろうと待っていると、1台の車が来て登りだしたので、準備をして5:15登山開始。 もう最後の山で今日はこれだけなので慌てることもないと、コースタイムの7割位3時間を目標にラリーのつもりで歩きました。5合目頃から陽が射してきて頂上では晴れ!でも下山した頃には山はまたガスに包まれラッキーな錆鉄人でした。やはり天女の加護があったのでしょうか。 京極ふれあい会館の温泉(500円、露天、ジャグジー、打たせ湯、サウナ等がある!)で洗髪・ヒゲを剃って、千歳には16:00頃に着いてレンタカーを返し、バスで飛行場まで送ってもらった。走行距離は1,465kmであった。 |
見事なお花畑! 隙間なく花で覆われている! 頂上では登山歴40年で 遂にここで百名山完踏を果たしたという 東京の森山さんに会った。(単独登山) 晴れて良かったですね。 (昨日の登りは土砂降りだったらしい) 錆鉄人は果たして 百名山完踏を目指すのであろうか? |