朝日山(1,870m) 朝日山はこの山域を指す名称であり、 朝日山という山はなく最高峰は大朝日岳である。 一般的には日帰りは困難であり 途中に小屋のある朝日鉱泉が一般的な登山口となっている。 最も短時間に登れるコースとしては古寺鉱泉からのコースがあり Webで検索すると日帰りで登っている人も見受けられる。 当然錆鉄人も日帰りで計画を立て 翌日は飯豊山を日帰りして自宅に帰る予定であった。 計画では登り3時間半下り3時間休憩30分の合計7時間を想定していたが、 下っている途中でこのままだと5時間半位だろうから 急げば5時間を切るかも知れないと考え飛ばして下りることにした。 両足かかとはマメが出来ていていたかったが 苦しさと痛さは自分でコントロールすれば良いだけであり ほとんど走るように下りた。 結果は5時間01分だったので小屋でもう少し急げば良かったとか 最初から急いで下りれば良かったのにと悔やまれた。 しかし、昨日のハードスケジュールにこの日の激登は 予想以上の身体への負担となっていた。 |
どうやって行くの? | ||
福井から直接行く場合は、日本海ルートで高速料金をセーブするルートと、磐越・東北・山形道をつないで時間をセーブするルートのどちらが良いか判断するのが難しいが、時間的には1時間程度の差だと思うので、錆鉄人なら高速料金セーブコースを取るのは間違いありません。 今回は、朝鳥海山を鉾立から登り、午後月山を8合目から登って、その後羽黒山に参拝して、麓の山伏温泉に入ったあとそこで夕食を食べて、古寺鉱泉を目指しました。カーナビはちゃんと古寺鉱泉までのルートを案内しました。 ところで、鳥海山で紐が切れてなくしてしまった熊避け鈴(ツェルマットで天女へのお土産に買ったものでしたが・・・)の代わりを探していましたが、この山伏温泉の近くにホームセンターコメリがあり、そこで鈴が2つあって1,300円位のものを買いました。本当の鈴を付けたもう少し安いものもありましたが、音が小さそうだったので、小心者の錆鉄人としては高くても音の大きなものを買いました。この鈴は良く鳴るので、ダダダダーと山を登っていると、「超特急が来た」と言って道を譲ってくれるので一石二鳥でした。 |
古寺鉱泉の駐車場まで行く予定でしたが、金曜日の夜福井を出発して走り続け、睡眠時間4時間程で鳥海山と月山をコースタイムの半分で登ったダメージは大きく、鶴岡から東へ向かう途中でかなりの疲労感を感じたので、一応調べておいた道の駅月山で車中泊する事にしました。 道の駅月山に到着したのは午後8時頃でしたが、駐車している車は1台もありませんでした。早速、後席横のクーラーボックスで冷やしたビールとカクテルパートナーを飲んで寝ました。 駐車場は道路沿いに拡がっていて奥行きが余りないので道路を走行する車の騒音が気になるかと思いましたが、疲れの為か余り気にならずに数回目が覚めただけで済みましたが、その度に車は増えて最終的には10台位が車中泊していました。 |
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駐車場 | ||
前夜は早く寝たお陰で4時頃に目が覚め、行動を開始しました。トイレに行き歯を磨いて、コンビニで買ったオニギリを1個食べて出発。国道112号線をさらに東に走り、月山ICの所で南下して寒河江川沿いに走りますが、ここも中央線のある道路で楽に運転できます、パンを食べながら走りました。最後の集落ではさすがに山里、すでに外に出ている人がいました。 古寺鉱泉の標識に従って曲がると、そこからはすれ違いが出来ない狭い道路になりましたが(全面舗装)早朝なので対向車があるわけもなく安心して走っていると、1台の車に追い着きました。 その車が道を譲ってくれたので先に駐車場に着きましたが、駐車場はほぼ満杯に近い状態でした。日帰りした車でしょうか、数台分のスペースがあるだけでしたが、錆鉄人は先に着いたおかげで簡易トイレの横の乾いた地面の所に駐車出来ました。途中で追い越した車は、駐車場奥にある水場の水が地面を流れていてぬかるんだ所に駐車しました。 予定は6時出発だったのでゆっくりと登山準備をして、おにぎりや尾安を食べながら出発準備をしている人と話しをしていましたが、その間にも次々に車がきて駐車スペースは埋まり、トイレの前や入口の横などに駐車していきます。錆鉄人も30分遅く来ていたら道路に駐車するはめになった事でしょう。 |
写真は駐車場奥の登山口から撮影 右側の山肌に見ずばがあります。 5:46 駐車場を出発 |
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古寺鉱泉 | ||
駐車場から古寺鉱泉までは、地図には5分と書いてありますが、それほどありません。途中の踏み抜きそうな薄い板の橋を慎重に通過して、2分で到着しました。 古寺川に掛かった橋の正面が古寺鉱泉ですが、錆鉄人が通った分校のような懐かしい建物です。登山道は、古寺鉱泉の前から左に進みます。 |
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一服清水 | ||
カップを漱いでいてバケツに落としましたが、金のカップを持った女神は現われませんでした。ここで2杯飲みました。 |
かなりブレブレの写真です |
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三沢清水 |
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7:00 この付近までは時々薄日が射すこともあり、また暑かったので、ズボンを脱いで短パン1枚になり、日焼け止めを塗りました。顔、手足に塗っていたのでここで約10分の停滞でした。 飲料水は1.5リットル持っていましたが、ここでも水を2杯飲みました。 |
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古寺山 | ||
7:15 古寺山に到着。ここに数名の登山者が休憩していたので、残念な天気ですねと声を掛けて何となく山の話に入りました。 自分の事をホームページで錆鉄人と言っている事を話したら錆鉄人のホームページを見たことがあるという人がいてびっくりしました。 錆鉄人はほとんど休憩もせずに山を駆け上るので、登山者と話をする事も滅多にありませんので、ホームページの話や自分の事を話することもないのですが、ちょっと感激でした。ここで5〜10分程話をしていました。 |
左が小朝日岳 右の雲に隠れているのが大朝日岳 |
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巻き道の分岐 | ||
7:32 分岐 小朝日岳へ登るルートと巻き道のルートがありますが、ガスで眺望もないので、当然巻き道を進みました。 巻き道はほぼ水平にトラバースするのかと思いましたが、最初はダダダッと下り、ほぼ水平に歩いた後、またダダダッと登りがあります。標高差では20m足らずだと思いますが、非常に損をしている気分になります。 |
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巻き道の終端 | ||
という事で、そろそろくたびれてきているので、ヒーヒーハーハー登った所が向こう側の分岐ですが、登ったと思ったら「至大朝日岳」と書いてあって、そちらのほうはまたまた急な下りではありませんか。本当にこれでいいの?と標識を見直してから7:42下りましたが、それで良かったようです。 |
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稜線歩き | ||
その下りは大したこともなく、すぐに稜線歩きとなります。耐風の余波かと思うやや強めの風が吹いていましたが、寒いほどではなくそのまま進みました。 | ||
銀玉水 | ||
朝日山で一番おいしいという評判の銀玉水に8:06 到着。いままでの清水は登山道の脇にありましたが、これはほんの少しだけ離れた所にあります。 評判にたがわず、冷たくておいしい水でした。ここでも2杯飲みました。 |
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銀玉水からの登り | ||
銀玉水の標柱のある所は広場になっているのですが、その向こうに小高い山があって登山道はきれいな石畳になっています。 | ||
駐車場 | ||
霊山朝日嶽神社奥宮の石柱です。 数十メートル先に祠があり、その先にケルンがありました。 |
木の標識は何が書いてあるか判読不能でした |
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小屋 | ||
ガスが濃くて何も見えませんが、登山道を降りてきた人に聞くと、「もう少しで小屋で、そこから10分で頂上ですよ」との事でした。 8:26 ガスの中に小屋が浮かんできました。小屋の横を通ってそのまま頂上へ向かいました。 |
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大朝日岳頂上 | ||
8:33 大朝日岳頂上に到着。2時間47分で登ってきた事になります。頂上をしばらくうろうろしましたが、眺望があるわけでもなく、仕方がないので小屋に戻りました。 | ||
小屋の中 | ||
小屋に戻ると外のベンチで2人の登山者が休憩していましたが、錆鉄人は軽装なので中に入る事にしました。 小屋の中は綺麗でした。靴を脱ぐのが面倒だったので、玄関のところに座って休憩しました。 パンを1つ食べましたが、ものすごく甘かったので口が悪くなり、アクエやお茶をがぶ飲みしました。今さら用もないのですが、地図を出して地形を見たりしましたが、結局もう1個パンを食べる気にならずに、1個だけで8:50頃、小屋を出発しました。 ガスはますます濃くなっているので、帰りも小朝日岳には登らずそのまま巻き道へ進みました。 |
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登山道の整備をするおじさん2人 | ||
70位のお爺さん2人が真ん中中りで登山道の修理をしていました。登る時にスコップが置いてあったので?と思った所でした。 |
勢い良く鍬を打ち付けて土を削っていました |
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古寺鉱泉への分岐 | ||
5時間以内の戻る事を考えたのはいつだったか忘れましたが、古寺山ではもう完全に「駆け下りモード」に入っていました。余りの勢いで下りてくるので、ほとんどの登山者は道を譲ってくれますが、間に合わない場合でも、錆鉄人は登山道の横に飛び移って下っていきました。両足のかかとは悲鳴を上げていましたが、目標の為に頑張って下りました。 という事で最後の分岐に来ましたが、どちらから来たかよく覚えていません。左から下ってきたのですから、普通は三叉路の置くの右の部分にあるべきだと思うのですが。この位置にあって「→古寺鉱泉」と書いてありますが、写真の右へ行くのか上の方に行くのか分からずに、標識を回りこんで見て、右に行きました。 |
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駐車場に戻る | ||
古寺鉱泉の横を通過。この時ちょうど5時間になる所で、駐車場までは走りました。 |
10:47 駐車場に戻る 道路に車が駐車している 5時間01分で大朝日岳を往復 |
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古寺鉱泉 | ||
車にザックを置いて、着替えを持って古寺鉱泉に戻り、「すみません、温泉に入りたいのですが」というとおばさんが出てきて、その後おじさんがお風呂を確認に行きました。「手前が沸かしてある風呂です。熱かったら向こう側の源泉を入れて冷ましますが、今は必要ないしょう。」との説明でした。 入浴料は500円ですが、シャンプーもあって、こういう所の温泉としてはサービスがいいなと思いました。 |
向こう側の源泉には 幕のようなものが浮かんでいました |
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古寺川 | ||
貸切で温泉を満喫していると、前の古寺川の流れる音が聞こえます。古寺鉱泉はこのように浴室が一つしかないので、男女は交代で入るそうです。 上がろうと思っていると、下りてきた登山者の足音が聞こえました。お風呂にフタをして出て、着替えをして玄関で「有難うございました、お風呂のフタをしておきましたから。」と声を掛けて玄関に行き、登山靴に足を入れました。それから前に川に下りてみました。もう少したって紅葉に時期はここも綺麗になりそうでした。 車に戻ったのは11:35分頃でした。足のマメは相当痛かったのでかなり迷いましたが、明日の飯豊山はやめて帰る事に決めました。足の痛みより天女が恋しかったのかもしれません。 上でパンを1個食べただけなのでかなり腹が減っていましたが、またまたカツ丼を食べたくなったので、パンは食べずに走り出しましたが、山の中はソバばかり、結局、高速に乗ってSAでカツ丼を食べたのは3時間も後の事でした。 家に帰ったのは午後9時頃でしたが、荷物を片付けてからシャワーを浴び、ビールを飲んで夕食を食べて寝ようとしましたが、ベッドに横になっても体中が辛くてじっとしていられませんでした。2時間程のたうちまわっていましたが、そのうちに寝たようでした。最後の朝日山が一番堪えたのだろうと思いますが、2日間で1,300km走行して3つの百名山をコースタイムの半分で登った全てが蓄積したようでした。予想以上の疲れ=体力の低下にショックでした。 |