わんこそば 岩手県というと観光名所は数々あれど 楽しむなら何といってもわんこそばであろう。 大学のワンゲル部に入っている二女も 平成15年の夏、東北を自転車で北上しながら登山するツアーをしていて わんこそばを食べて女では一番だったと楽しそうに話していた。 という事で 錆鉄人は天女にいの一番に わんこそばに挑戦しよう!と言ったのですが 家族の健康に人一倍気を遣っている天女は 「お金を出して、そんな不健康なことをするなんて!」 と全然乗り気になってくれません。 しかしながら錆鉄人は 盛岡に行ってわんこそばに挑戦しないなんて・・・ 一生の思い出に残ることが出来るのだから等と 粘り強く説得し、遂にOKしたのでありました。 |
どこがいいの? 1ヶ月以上も前に計画が決まったので、錆鉄人はWebで調べまくりました。 どうやら有名なお店は「東屋」さんと「やぶ屋」さんの2件らしく、それぞれ数店舗を構えているようです。 東屋さんはわんこそばの元祖らしいのですが、ホームページが不親切で知りたい事がわかりません。 それに対して、やぶ屋さんのホームページは(ちょっと情報を見つけにくい所もあるのですが)内容が豊富で、料金やわんこそばの食べ方等知りたい事が分かったので、やぶ屋さんに行く事に決定しました。(実は東屋さんは3,150円なのに対して、やぶ屋さんは2,625円なので、単に値段が安かった事が決め手でした。なにせ金無し・・・錆鉄人ですから) |
どこにあるの? HPから地図を印刷して持ってきたのですが、近くへ行っても全然分かりません。うろうろしていると、東屋さんがあったのですが、錆鉄人は初志貫徹(というか2人で1,050円余分に払いたくないので)、やぶ屋さんを探し回っていると、天女が「あれ、<ぶ>という字でないの」と指差した先に番付表のような字の看板が見えました。 その前に行くと確かにやぶ屋さんで、駐車場は200m程離れた所にあると書いてあり車をユーターン。 駐車場には県外車が並んでいました。やはりやぶ屋さんは有名な店だったのだと、いつもはブランド志向ではないと言っている錆鉄人でありますが、内心うれしく思いました。 車を置いてお店のほうへ歩いていると、やぶ屋さんから出てきたと思われる一団とすれ違いました。モードが高まります。 【注意】 カーナビに電話番号を入力すると案内してくれる機能は使った事がなく、そういう機能がある事さえ忘れていたのでした。 |
|
やぶ屋さん | ||
店構えは普通の田舎の駅前のおそば屋さんのような感じです。でも「わんこそば」ののぼりが存在感を主張しています。 最初は「お金を出してそんな不健康な事をするなんて!」と言っていた天女ですが、店の前ではもうわんこそばを征服した気分でピースサインの天真爛漫ぶりです。 気合を込めてお店の中に入りました。お店の中もやはり普通の田舎の駅前のおそば屋さんみたいな雰囲気でしたが、右奥の座敷で子供を交えた10人近い一団がわんこそば挑戦を始める所でした。 |
すっかりやる気になってる天女です |
|
えッ?テーブル席? | ||
お店に入ると普通のテーブル席に案内されました。カツ丼でも注文する客に思われたのでしょうか? メニューを開いて、わんこそばの「並」を指差して注文しました。わんこそば挑戦となると、座敷のほうへ誘導されるのかと思いましたが、その場に付け出しの刺身と紙の前掛けが運ばれてきました。 わんこそばは座敷のテーブルで並んで食べている所に、女中さんが後からわんこそばを入れてくれると思っていたのでしたが・・・ちょっと残念な気分でした。 たくさん食べるには正座が一番だと勉強してきた錆鉄人は、手強い相手と睨んで正座させないように椅子席にしたのではないかなどと妄想しながら待っていたのでした。 |
【わんこそばのメニュー】 ○お試しコース 2,100円 とりあえず体験してみたい人や女性に 30杯限定です ○並わんこ 2,625円 薬味はお試しコース並で食べ放題です ○上わんこ 刺身とフルーツが付きます ○特上わんこ さらにテンプラや小鉢が付きます という事で わんこそばをたくさん食べるのが目的なのに 他のものがあっても意味がありません。 金無し錆鉄人夫婦は 勿論、並わんこを注文したのでした。 |
|
なかなか始まりません | ||
十分お腹を空かせてからと(実際は店が分からずウロウロしたので)お店に入ったのは1時05分頃で、すぐにわんこそばを注文したのですが、なかなか始まりません。 隣の座敷からは「もう○○杯になった」とか言う声が聞こえてきて、天女は見学に行きました。 錆鉄人は、腹が減り過ぎるとかえって食べられないという事を学んでいたので、又しても手強い相手と見て時間稼ぎをしているのではないかと思いましたが、単に人手不足で、隣の座敷が済むまでわんこを給仕する女中さんがいないからのようでした。 |
やぶ屋さんについて 宮沢賢治もひいきにしていたと ホームページに書いてありました。 女中さんも田舎の人という感じで (マニュアル通りのサービスはしませんが) 親しみが持てました。 |
|
余裕の天女 | ||
という事で、待っているしかない錆鉄人はついついお茶を何杯も飲んでしまい、「しまった、わんこそばを食べられなくなる}と後悔していたのでありました。 薬味を運んできた女中さんに、普通はどれ位たべるのかを聞きました。男性は60杯、女性は40杯位だと言われましたが、ホームページには男性50杯、女性30杯と書いてあります。 わんこそば15杯で掛けそば1杯分になるとの事でした。それを聞いた天女は難しい顔をして何やら頭の中で計算しているようでした。 2,625円分以上食べるには、何杯食べれば元が取れるかと計算しているに違いありません。 |
準備万端 なにやらぎこちない笑顔の天女 (元を取ろうという決意でしょうか?) |
|
薬味は来たけれど・・・ | ||
10分程で薬味が運ばれてきました。ホームページによると ○十字薬味 ○まぐろ ○とろろ ○とりわさ ○イカ塩辛 ○筋子 ○なめこおろし ○しそワカメ のようです。なかなか始まらないので、少しずつ食べていました。真ん中の大きな鉢は、お椀に溜まった出汁を捨てるためのものです。 |
||
決意の眼差し | ||
「もう少しお待ち下さい」と言われて、結局わんこそば食べ放題が始まったのは1時27分でした。 天女にも事前にかまずに飲み込むのがコツだと説明しておきましたが、長年の習性でしょうか、かまずに飲み込むのは難しいものです。 女中さんはテーブルの横に立って、タイミング良くわんこをお椀の中に入れ、わんこの入っていたお椀を積み上げ、15杯積んだら横に積み出しました。 |
わんこを取りに行っている間に イカの塩辛を食べる余裕の天女 |
|
終盤戦に突入 | ||
60杯を過ぎた頃から、何となく胃の辺りが重く感じてきましたが、女中さんはポイポイ投げ込んできます。一口だけなので別にもう食べられないという事もなく、お椀が重ねられていきました。 この後、すぐに盛岡城散策の予定でもあり、そろそろ止めておこうかなと思った時、77杯だったので、いい数字だから止めようと思ったのですが、天女は低ピッチだったのでまだ食べるので追加で持ってきたわんこがなくなるまで食べさせられ(別にもう嫌という程苦しくもなかったので)、錆鉄人は82杯、天女は61杯という記録を打ち立てたのでありました。 |
かなりグロッキーな天女 でもまだ諦めません! |
|
戦いは終了 | ||
女中さんがお椀の数を数えて、認定証を持って来てくれました。80杯以上は大関で額がサービスですと言って渡されました。 忘れていたので得した気分でした。 天女も食べ終わって、やはりわんこそば挑戦をして良かったと思ったようでした。結婚25周年記念旅行の楽しい思い出が出来ました。 |
大満足な天女はピースサイン 並んだお椀に ヤッター!という気分が蘇ります |
|
大食証明書 天女の記録 | ||
記録証の裏 | ||
大関だぜィ! | ||
大食証明書 大 関 まんず一杯(いっぺ)食べたなっす。 オラ達たまげだ。腹っこは大丈夫だべが? この大食を証明して誉めてあげあんす。 姐さん達も待ってるからナハン、またオデッテくんなんせ。 天女がこれを見ながら、一生懸命に東北弁を真似て読み上げたので笑えました。東北弁って人懐っこいですね。 |