1日でコースタイム23時間 巻機山

06.06.03

巻機山(1,967m)

4日は朝から農家組合のイノシシ避けの電柵立て作業があるので
登山できるのは3日の1日しかなかったのですが
百名山完登に燃える錆鉄人は敢然と新潟に旅立ち
朝一番にコースタイム12時間45分の駒の湯からの越後駒ケ岳を登り
返す刀で巻機山征服を目論んだのでありました。
巻機山のコースタイムは8時間45分
2つの山の登山口の移動が約1時間半
全部を合計するとコースタイムが23時間という
錆鉄人しか考えないおばかな登山でした。

越後駒ケ岳を勢いにまかせてのぼり
5時間足らずで登山口に戻ったのはやはり飛ばし過ぎで
その報いは巻機山にでたのでした。
錆鉄人は疲労困憊で登ったのでした・・・




どうやって行くの?
福井から行く場合は六日町ICで下りて、国道291号線で清水集落に向かいます。越後駒ケ岳からも、小出ICで高速に乗ったほうが10分位は早く到着出来ると思いますが、短距離の高速利用は非常にコストパフォーマンスが悪いので、錆鉄人は下道を走りました。
国道から離れても清水集落まではほとんどカーブがなく、ゆるやかに上って行く感じでした。

駐車場
清水集落から駐車場までは曲がりくねった山間部の道路となりますが、すれ違い不能な1車線道路でもアスファルト舗装されていて、所々に待避所があるので慎重に走行していれば通行に支障はありません。
途中のキャンプ場を過ぎてしばらくすると、想像していた以上に立派な駐車場に到着しました。有名な料金徴収のおじさんがいなくて儲かったと思ったのですが・・・
登山口は駐車場の奥で、何普通はその付近から駐車場が埋まるものですが、何故か空いていたので駐車場の奥に駐車しました。駐車場には登山からの帰りを待っている?おばさんが数人いました。山菜採りをしていたのかもしれません。


右のステップワゴンが錆鉄人の愛車
その右側にもう一列車が並んでいます
登山口
駐車場の奥の登山ポストがあって登山道は狭い林道を進みます。11:35 登山に出発。
数百メートル先までは軽自動車なら通れそうでした。

工事中
数分進むと道標があり、右が井戸尾根登山道だと書いてあり、左はチェーンで通行止めになっています。左はこの時期は超危険なヌクビ沢コースとなるのでした。
錆鉄人は勿論危険を冒してまで登るともりはありません。無難に井戸尾根コースに進みました。

4合目
11:53 4合目に到着。
登山道は最初は大きな石がゴロゴロした所を登りますが、やがて普通の登山道になります。錆鉄人は暑さが大の苦手なのでフーフー言いながら登りました。下りてくる人に雪はどうですかと聞いたら5合目から上にあるとの事で、涼しくなっていいから早く5合目にならないかなと思って登りました。

5合目

これは下ってきた人のザックです。5合目に12:07到着。


ここからは見えるのが頂上だと思いましたが・・・
雪渓
5合目から少し進むと、待望の雪渓が現れました。
しかし、ここからが問題でした。足跡が不明瞭でテープも非常に少ないのでルートが分からなくなり、何回も行きつ戻りつを繰り返しました。といっても地図を出さないで歩いていたのでしたが。

天狗尾根
やがて天狗尾根の展望所に出ました。ここで写真を撮っている人がいたので、天狗尾根をバックに写真を撮ってもらいました。
ここからもまだ雪渓歩きが続くのですが、疲れが出てきたからかスリップが激しくなり(錆鉄人は余程の事がなければアイゼンは着けません)、雪の上にいるのですが暑くてバテバテでした。

7合目
ようやく雪渓を抜け出したら、かなりの傾斜の登りが待っていました。ここからはさらに暑いので、もうヘロヘロで登っていました。
8合目
こんな感じの階段が続きます。日光を遮るものは全くありません。
ニセ巻機山
13:36 9合目のニセ巻機山に到着。ここで2人連れの登山者に追いついたのでやっと最後尾でなくなりました。

頂上のほうを眺める
避難小屋
ニセ巻機山から少し下ると雪渓歩きになって、鞍部まで下りる途中に避難小屋があります。まだかなりの積雪で、中に入ろうと思うと、雪の壁をかなり下りる必要がありました。
ここでザックからビールを取り出して、ビニール袋に雪と一緒に入れてザックにぶら下げました。


ストックは錆鉄人のものです
頂上
巻機山の頂上までは、ほとんど雪渓歩きでしたが、一部は木道になっていました。でも、雪解け水が木道の上を流れていました。
暑さにヘロヘロの錆鉄人は、雪渓から流れ出ている所で水をペットボトルに汲んで飲みました。ちょっと泥くさい感じがしましたが、冷たくて生き返った感じがしました。
そして14:00ちょうど、頂上に到着しました。頂上には7〜8人のパーティがいて賑やかでした。


腰の所に見えているのがビールの袋
ビール
避難小屋から雪で冷やしてきたビールを取り出したら、頂上にいたおばさんからおいしそうねと言われました。
冷たさはバッチリ。晴れ渡った周囲の展望と詰めたいビールに、ここまでのバテバテも一気に解消でした。

おばさん軍団
ビールを飲みながら、頂上にいたおばさん軍団とお話になりました。錆鉄人はマラソンするような勇ましい格好なので驚いていたようですが、福井から夜走ってきて朝一番で越後駒ケ岳に登って今日中に福井へ帰ると言ったら「私たちは登るだけで3日もかかっているのに!」とさらに驚いていました。
それから百名山の話になり、「巻機山が92山目で、そのうち85位は日帰りしているので、どうせなら全山日帰りしようと思っている。」と言ったら、「将来有名人になるかもしれないから、記念に一緒に写真を撮らせて。」といわれて写真に納まりました。
でも、こんな変な山登りは参考にも何にもならないから、有名人にはならないと思うのですが・・・。一応、錆鉄人で検索するとホームページが見られると伝えたので、見てくれているかもしれません。
巻機山では有名な「本当の頂上」の話となって、「むこうのあそこではないの。行っても標識はなかったけど。」と言われました。ここからどう見ても、向こうの丘が高く見えますから間違いはなさそうです。

楽しそうな一団でした
本当の頂上は向こうの丘です
標識
という事で、一行に別れを告げて本当の頂上を目指して歩き出したら、遠くにこの標柱が見えたので、もしやして頂上と書いてあるのかも?と思って進みましたが、何やら工事に関する標柱でした。冷静に考えればあの丘からはかなり下っているのでしたが、勢いで来てしまいました。
木道
戻る途中の写真ですが、もう少し立つと花が咲いて気持ちの良さそうな稜線歩きです。
この辺りが本当の頂上かしら?
という事で、上の写真の前方の丘がどうやら最も高い感じなのでそこまで戻りました。
が、頂上を証明する何の証拠さえありません。一番高い所はロープは張ってありませんでしたが、立ち入り禁止のように思えたので、錆鉄人も立ち入りを自粛しました。
巻機山は、ニセ巻機山があって、頂上の標柱がある所は本当の頂上ではなくて・・・と解説していると、誤魔化されているような何となく不思議な山であります。


左の「丘が中将の標柱のある頂上
頂上からのニセ巻機
再び、「頂上の標識のある所」に戻って写真を撮りました。もう、そこには誰もいなくて、先ほどの一行はニセ巻機への登りを歩いているのが見えました。

ニセ巻機と鞍部との中間辺りに
避難小屋があるのですが・・・
登山道
ニセ巻機山からの下りのところで、例の一行を追い越して、雪渓に突入。今度は足跡も結構はっきりしていて辿って行きましたが、天狗尾根の展望所には出ずに夏道と思われる雪解け水が川となって流れている所に出てしまいました。
5合目に戻る
別に戻る必要もないので、そのまま下って、15:36 5合目に到着。ご夫婦がのんびりと休んでいました。少し話しをして下山。
駐車場に戻る
16:11 駐車場に戻りました。ほとんど車がいなくなっていますが、ここの名物の料金徴収おじさんの軽トラックがど真ん中にあって、車のかぎを開けたとたんに料金徴収にやってきました。
今日はどれくらい駐車していたのですかと聞いたら50台位ではないかとの答えでした。
駐車場から数百メートル進んだ所に蛇口があって、登山者のグループが顔を洗ったりしていたので、自分も車を停めて顔を洗いました。


すっかり車がなくなった駐車場
帰宅
国道に出てから牛丼店で食事をしました。高速は六日町ICのほうが近いのですが、ほんの少し戻るので、そのまま小出ICまで走りました。普通に走れば、午後11時頃には高速を下りてしまう計算だったので、途中で仮眠してETC深夜3割引にかかるようにして高速をゆっくり走りました。

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