真夜中登山で御来光 利尻岳

06.06.17

利尻岳(1,719m)

百名山最北の利尻岳は
利尻富士と称される流麗な姿が登山者の憧れとなっている。
錆鉄人は北海道で残っていた百名山4つを「お盆休み+」で登山する計画であったが
今年もA社の札幌の展示会に参加することになり、
今回は6月19日(月)という日程であったので16日(金)を休みにして、
小松空港−新千歳空港−利尻空港と飛行機を乗り継いで利尻島に入り、
夜間登山で御来光を見て、
朝一番のフェリーで礼文島に渡り、
利尻林道から8時間コースを北上して日本最北のスコトン岬まで約30kmを歩き
さらに10km程戻って九種湖キャンプ場で幕営し
翌朝のバスで香深に戻り
フェリーで再度利尻島に戻って暫く観光して
利尻空港から新千歳空港に戻るといういつも通りの豪華な計画を考えたのであった。
(豪華=ヒーヒーハーハーで目一杯ハード)



どうやって行くの?
利尻島に入る方法としては、上記の新千歳空港−利尻空港よりも、稚内からフェリーで利尻島に上陸するほうが一般的かもしれません。今回温泉などで一緒になって話しをした人は、札幌から夜行列車で稚内に移動してフェリーで利尻島や礼文島に来たという人のほうが多かったと思います。
何故ならば、新千歳空港−利尻空港の料金は片道21,200円もするのです。しかも、錆鉄人は知りませんでしたが、もっと深刻な問題tがあったのでした!(後述)



小松−新千歳空港便は1便しかなく到着は12:05で、利尻便は1便が12:45、2便が13:55なので、錆鉄人は当然1便で行きたかったのですが、当初札幌の展示会に行く予定はなかったので、いざ予約しようとした時は既に遅く、1便は満席で2便も2席しか残っていないという絶体絶命の危機でしたが、何とか滑り込みセーフとなりました。同時に18日の帰り便も購入しましたが、こちらは2便ともまだ少し余裕がありましたが、タイムパフォーマンスを重視する錆鉄人は当然2便を選択し、出来るだけ観光をしようと考えていました。
そして、それが運命を左右しようとは、この時錆鉄人は少しも知らなかったのでありました。
利尻島
さて、利尻に行く事を決めたので15日まで毎日、16日以降の天気予報をチェックしていましたが、芳しい予報ではなかったのでした。しかし16日朝出発前に見ると、稚内は午後9時頃まで雨で、その後、曇りから晴れと好転しているではありませんか。
利尻島は西にあるのでそれより早く雨が上がり、御来光も見られるのではないかという希望を持って天女に駅まで送ってもらって出発したのでした。(勿論、錆鉄人は後の観光の為に雨でも利尻岳の夜間登山をするつもりでした。)
しかしながら、札幌空港に到着すると窓の外は激しい雨が叩きつけていました。そして、待っていると利尻行きANA4929便は機体の整備に時間が掛かるために結構となりましたとのアナウンスが!これを予約出来なくて良かったと思いながらも、2便は大丈夫かとANAの担当の人に飛行を確認して胸を撫で下ろしていました。
しかしながら、雨は出発する時も同じ有様で、離陸後の機内アナウンスでも利尻空港の天気は雨であり、雨なら傘を差して登山口まで行くしかないと覚悟を決めました。


飛行機から利尻島を望む

手前はペシ岬でその根元が鴛泊港
空港はそこから約3km程右の方向にあります
フェリーターミナルへ
移行期は着陸態勢に入っていても厚い雲の中でしたが、突然視界が拡がって利尻島が見えてきたので、すぐにデジカメを取り出して撮影しました。
そして強風に煽られた飛行機は、機体を左右に揺さぶりながらも無事利尻空港に着陸しました。滑走路は濡れていませんが、タラップで出迎えるANAのアッテンダントの髪は激しく風に揺れていました。
海面からそそり立っている利尻島なので、錆鉄人は「海抜0m」から頂上まで登るというコダワリの登山を考えていたので、バスでフェリーターミkナルに向かう事にしていました。
空港前にはたくさんの観光バスとレンタカー会社の迎えの車がひしめき合っていて、その先に遠慮がちに町営バスが乗客をまっていました。飛行機は満席でしたが、バスに乗ったのは錆鉄人以外には夫婦連れが一組いただけです。全ての車がいなくなって乗客が他にいない事を確認してバスは出発しました。夫婦連れは沓掛に行くとの事ですが、バスの運転手は、鴛泊まで行って引き返すけれど、料金は変わりませんと説明していました。


15:33 鴛泊フェリーターミナルに到着
ペシ岬
港の外れには飛行機からも見えたペシ岬が印象的な姿でした。錆鉄人は、18日フェリーで戻ってきたらこのペシ岬に登ってみようと思いました。
フェリーターミナルの前にはお土産屋さんはありますが、コンビニが見当たらないので登山口までにあるだろうと思って歩き出しました。
マイクロバスの前にある一旦停止の標識の前を左折すると道路標識があり、利尻富士温泉まで1.1km、北麓野営場まで4kmと出ています。標識のところで左折して少し進んで利尻岳目指してゆるやかな傾斜の道路を登っていきます。

利尻神社
やがて左手に利尻神社があったので、天女の影響ですっかり信心深くなっている錆鉄人はお参りすることにしました。
拝殿は北国らしく風除室になっていて、入口の戸を開けて入ってお参りしました。そこにはノートがあって、利尻岳に登った人の感激の言葉などが綴られていました。

最北の温泉!利尻富士温泉
参道を戻らずに、横の噴水のある小公園を横切って道路に戻ると、すぐ先が利尻富士温泉です。

内部
中に入り靴を脱いで上がった所に自動券売機があり、500円を出して入浴券を購入します。右手には食堂があり、その先にロビーがあり、その奥に受付カウンターがあり、券を渡して温泉に入ります。
錆鉄人は廊下の右手にあるコインロッカーに全財産を入れて入浴しました。(1回100円)ザックは入らないので脱衣所に持ち込みました。
時間は午後4時頃だったのでとても空いていました。5〜6人位入っていただけでした。
温泉で今日山に登ったという滋賀県の人からお話を聞きました。明日にしようかとも思ったけれど登って、すごい雨風で大変だったとの事でした。雪は1箇所あるけれど短いしみんなが歩いているので黒くなっていて全然問題ないとの事でした。
温泉は普通の温泉にジャグジー、露天風呂、サウナとありましたが、錆鉄人はややぬるめの露天風呂にほとんどの時間いました。露天風呂からは利尻岳が見えるとの事ですが、この日は雲で全然見えませんでした。

夕食
温泉から上がったのは5時頃だったと思いますが、食堂にお客は一人もいないので心配でしたが尋ねたら出来るという事がったのでカルビ定食をお願いし、缶ビールを買って飲みながら出来上がりをまちました。ここには生ビールもありましたが、登山を終わってからという事で我慢しました。
道路
という事で、利尻富士温泉から北麓幕営場に向けて道路を上っていきます。しばらくは2車線で、その横に歩道がついていますが、やがて右のような1車線になってきます。ここからは、約10分で幕営場に到着します。
歩いていると、バイクが1台上がっていきました。

北麓幕営場に到着
17:36 北麓幕営場に到着。
幕営場
右下の幕営場入口のところに管理棟があり、管理人さんがいました。
トイレがあって、その上が炊事場で、キャンプ場は撮影地点から左のほうに進んだ所にあり、1つだけテントが立っていました。
登山口は、このまま真直ぐに後の方に進みます。

トイレ
トイレは立派です。真ん中の箱は携帯トイレの回収ボックスです。中を見ましたが処理した後なのか1つも入っていませんでした。
さて、今夜は夜中に出発なので、テントを立てても撤収するだけ面倒なので、誰かの利尻岳登山記にあったこのトイレで仮眠する事にしようと上の写真を撮って戻ると、先客がいました。バイクで上って来た人で福岡に住んでいたけれど嫁さんの実家の仕事を継ぐことになったので、50日ほどかけてバイクで旅行して広島に戻る計画だという事でした。眠り薬にカンビールを飲みながらしばらく話をしていると、外人夫婦がキャンプ場は何処だと聞いてきたので、もう少し上の右の方だと教えました。言い忘れましたが、ここは有料に変わっています。この日の利用者は3名でした。(錆鉄人は幕営しないので申し込みもしませんでした)
やがてバイクの人もテントに戻ったので、マット敷き寝袋に入って寝ました。(18:45頃)写真のように吹きっさらしの為か2時間程眠った後は、ほぼ30分置きに目が覚めましたが、しばらくで寝ていたように思います。

以下は「その2」に続きます

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