天女の悲願 早池峰山

06.06.30

早池峰山(1,917m)

1917というとロシア革命を思い出すのは錆鉄人だけでしょうか。
早池峰山にはハヤチネウスユキソウという花が咲きます。
天女の大好きな歌「エーデルワイス」で歌われているエーデルワイスに
日本では最も近い高山植物との事です。
この早池峰山の蛇紋岩地帯にしか咲かず
花の季節は6月末から7月中旬頃との事。
おりしも日本列島は梅雨の季節ですが
岩手県はこの時期梅雨前線から離れていて雨でない可能性が高いと思い
6月30日(金)から7月2日(日)までの東北遠征を計画しました。
しかしながら、天女の休みがなかなか決まらず心配しましたが
無事に休みがもらえて恐らく年に1回しかない3連休での遠征が決定しました。
1週間前からは朝晩インターネットの天気予報を見ては一喜一憂する錆鉄人でした。

果たして、またしても天女効果でしょうか!
出発が近づくにつれて天気予報は良くなるのでした。


頂上から小田越への下山道は気持ちが良く
天女が歌うエーデルワイスの歌を聴きながら
錆鉄人はすっかりトラップ大佐の気分になっていました。
(映画「ドレミの歌」)


どうやって行くの?
自宅から鯖江ICまで約12km、鯖江ICから高速に乗り北陸道・常磐道・東北道経由で紫波ICまで805km(15,600円)を走り、登山口の河原坊まで約50km合計865kmの道のりです。
例によって前日の29日、会社にはステップワゴンに布団を敷いた状態で行き、定時に会社を出て一目散に帰り、ザックや食料・飲み物と天女を積み込んで出発。計画では車が少なくて静かと思われる磐越道の磐梯山SAまで行って車中泊の予定でした。
出発前の天気予報チェックで、30日夜から盛岡が雨になる事を知り、天女に30日早池峰の後姫神山をカットし、1日に登る予定だった岩手山を登ってしまう事を提案し了解を得て出発。となると、河原坊登山口を6時頃には出発したいが、車の運転で9時間位かかることを考えると、睡眠時間が2時間程しか取れない事になるので、北陸道のトンネル群がほぼ終わり車も少なくて運転の楽な名立谷浜SAから黒崎PAまで天女と運転を交代してもらい1時間程寝る事にしました。
天女に運転を代わるのは昨年の東北道での渋滞の時以来ですが、結構安心して乗っていられるようになりました。でも天女はCDの音もうるさいといって消しました。勿論話しかけたら怒られますのでおとなしく寝る事にしました。結局30分程で目が覚めたので栄PAで運転を交代しましたが、天女がほぼ100km運転してくれたことになります。

磐梯山SAには12時少し過ぎに到着。予定通り車中泊しましたが、登山の時間を考えて目覚まし時計を2時15分に設定。さらに安全の為に腕時計のアラームも2時15分に設定して寝ました。が、2時前には目が覚めてしまい、少しでも寝ようと思っているうちに腕時計が鳴り出したので慌てて止めてから、愛妻家の錆鉄人は、天女が寝ていられるように目覚ましのアラームも鳴る前に止めました。トイレに走って行って行ってすぐに出発。
東北道に入ってからも結構長い時間北上して、紫波ICに到着し、下道に下りて最初にあったコンビニで食料を調達し、「早池峰山」の標識に従ってさらに進みます。すれ違い出来ない狭い道路になったので、このまま登山口まで林道が続くのかと思いましたが、
河原坊駐車場
6時15分頃やっと駐車場に到着。駐車場は数箇所に分かれていて、この場所は撮影場所フキンから上のトイレに上がる階段があり、登山口に一番近い駐車場です。駐車している車は5台、他の駐車場にも数台ありました。(天女の後が錆鉄人のステップワゴンです)全部で50台以上は駐車可能と思われます。
トイレと山荘

トイレと駐車場の位置関係が分かります。


登山口
6:27 登山口を出発しました。登山口は車道を少し進んだカーブの手前をそのまま直進します。
渡渉
谷に沿って上っていくので数回の渡渉がありますが、何れも写真のように石の上を歩いて渡ることが出来ました。増水すると渡渉困難な場合もあると思われます。そのような場合は車道を歩いて小田越登山口を利用すると良いと思います。損も場合は歩きやすいので全体の時間はほとんど変わらないと思われます。
登山道
河原沿いの登山道なので基本的には石の積み重なった所を登って行く感じです。
登山道その2
時々日光が当るようになったので、天女が日焼け止めを付けたいと言いましたが、登山道はしばらくこのような谷が続き影の中を歩くようになり、前方の谷から上がる場所に数人が休憩している姿が見えたので、あそこまで行ってしようと言って進みました。
先を歩く夫婦連れとは、この後下山するまでほぼ前後して歩くことになりました。この人たちは今日岩手山に登って避難小屋に泊まる予定だと言っていましたが、自分たちは天気が悪くなる予報なので今日日帰りしてしまう予定だと言ったので、計画を変更する事にして急いでいたのかもしれません。

監視員
そこまで行ったら、一般登山者と監視員と思われる人がいて、「そこにハヤチネウスユキソウが咲いているよ。」と教えてくれました。インターネットで見た情報によれば26日現在で咲き始めとの事だったので、この先には咲いていないかもしれないと思い、早速撮影しましたが、杞憂に過ぎませんでした。
ザックを下ろして日焼け止めを塗っているうちに、先ほどの夫婦は追い越していきました。


観察記録を付けているのでしょうか
ハヤチネウスユキソウその1
最初に撮影したハヤチネウスユキソウは1輪だけでしたが、その後登山道の脇にたくさん咲いていました。
天女は大満足でエーデルワイスの歌がこぼれます。

登山道
登山道はこのようなガレ場となり、足元しか見ない天女は度々ルートを喪失してしまいます。錆鉄人は優しく「数歩に1回は前を見るんだよ」とか、「足を下ろす前に前を見ればいいんだよ」と言いますが、足元が不安なようで前を見られません。その度に数秒のロスをしていました。
そんな訳でまたまた追い越した夫婦に追いつかれてしまったのでした。

ハヤチネウスユキソウその2

御座走り
何故「御座走り」なのかは分かりません。
登山道
下を見ると結構険しいことが分かります。天女は恐々登っているのでさらにスピードが遅くなっています。こんな怖い所だとは知らなかったとこぼしていましたが、エーデルワイスを見られたので文句は言わずに登って行きました。

相当険しい感じが分かります
打石
登山ルートは高山植物保護の為か、日焼け止めを塗った辺りから写真のように両側にロープが張ってあるので絶対に迷うことはありませんが、天女は相変わらず前を見ていないので止まってばかりです。
錆鉄人が先に立ってスイスイと登って、「後を付いて来ればいいんだよ」と言っても、天女が歩いているときは足元を見ているのでやはり何の役にも立ちません。
高速登山が売りの錆鉄人と天女ですが、全然速くなくて、というより普通の人よりも遅い位で、例の夫婦に追いつかれてしまいました。

千丈ヶ岩

鎖場
鎖場ですが、左の多いわのさらに左を回り込むルートがあり、我々はそちらから上りました。というか、歩いていたら自然にそっちへ行って、ここまで来て鎖場がある事に気付いたという事でした。
頂上
8:14 頂上に到着。登山口から1時間47分かかりましたが、天女がガレ場の上りがもう少し上手になれば1時間半以内で到着出来たのではないかと思いますが、今回は天女に「早く!早く!」と言わない心の広い錆鉄人でありました。
頂上には数人の人が腰を下ろして休憩していました。
我々も写真を撮った後、少し離れた所でザックを下ろして食事をしました。車の中にあった発泡酒をそのままザックにいれて持ってきたのを飲みましたが、生暖かで飲み難かったです。

ピースサインのオンパレードになります
避難小屋

頂上の一角に避難小屋があります。座っている人の右手に小田越の標識があり、錆鉄人はそこから下山するのかと思いましたが、実際は子やの左を回りこんで行きます。


8:32 下山開始
下山道
下山路を小田越にしたのは、頂上から眺めたそのルートが気持ち良さそうに見えた事でが、地図を見てコースタイムを比較しても、小田越から車道を歩いて河原坊に戻っても同じ位でした。天女はあのガレ場の下りは手こずりそうに思えました。

トラップ一家の山越えシーンを彷彿させます
木道

薬師岳
頂上では薬師岳の頭がガスっていたのですが、姿を現しました。頂上の左下に白く見える所が小田越の登山口です。たくさんの意図が登ってきます。「こちらから登る人が多いですね。」と声を掛けたら、「こっちのほうが楽だから。」と答えました。たしかに楽な登山道でした。
ハシゴ場
有名なハシゴ場です。天女は恐々下りましたが、錆鉄人は立ったままで下りました。この上で花や頂上の写真を撮っていたりしていたので、この鎖場でまた例の夫婦に追いつかれました。
5合目御金蔵

工事中
9:35 小田越に到着しました。バスが停まっていて大勢の人がいました。登山口でシートを広げてお弁当を食べている家族連れは早池峰山に登るのかな?と思いました。

疲れて寄りかかっているのではありません
道路からの早池峰山
という事で、小田越から約2kmの車道歩きです。途中2台車が来ましたが、通行がないに等しいのでカーブはショートカットして内側、内側と歩きました。車道の脇にもいろいろな花が咲いているので撮りながら下りました。
宮沢賢治の歌碑
河原坊登山口のすぐ上の道路脇の広場に、壁が取り残されているように見えたので行ってみると宮沢賢治の歌碑でした。

歌碑の後の下に小屋があります
工事中
という事で、9:57 登山口に戻りました。もう一度トイレに行き、靴を脱いで車を出そうとしていたら、例の夫婦が下りてきました。奥さんはトイレに行ったようで、ダンナだけが咲きに来ました。会釈をして車を出しました。

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