百名山全山日帰りを目指して 槍ヶ岳

06.09.23
地点 新穂高BT 白出沢小屋跡 槍平小屋 槍ヶ岳山荘 槍ヶ岳 槍ヶ岳山荘 千丈乗越 槍平小屋 白出沢小屋跡 新穂高BT 合 計
時刻 5:19 6:21 7:31 9:30 9:45 10:31 11:42 12:44 13:54 14:24 9:05
区間タイム 1:02 1:07 1:55 0:13 0:16 0:30 1:00 1:05 0:28(自転車) 7:41
休  憩 0:03 0:04 0:02 0:30 0:36 0:02 0:05 0:02 1:24
標準コースタイム 2:00 2:30 4:40 0:30 0:30 1:30 2:10 2:00 1:30 17:20

槍ヶ岳(3,180m)

槍ヶ岳は91年に家族で登り、楽しい思い出と辛い思い出がある。
それ以前にも槍穂の縦走をしているので2回登頂しているが、
いずれも槍ヶ岳山荘で素泊まりしている。
という事で、百名山全山日帰りの為に3度目の登山を計画した。

百名山全山日帰りは、槍で98山目
残りは木曽駒と安達太良山となった。
木曽駒は錆鉄人の百名山達成の山であり、
昨年末に残った10山のなかから最後に残したものである。

どうせなら、カッコ良く槍ヶ岳で全山日帰りを達成したほうが良いように思われるが
愛妻家の錆鉄人は
天女と紅葉の安達太良山に登る事(10月8日の予定)を優先したのである。
槍も急げば6〜7時間位で日帰り出来ると思われるので
勿論、10月後半でも登山可能であるが
全山完登の瞬間は天女にいて欲しい錆鉄人であった。



どうやって行くの?
福井から新穂高までは通い慣れた道でありますが、油坂(油坂から白鳥西は無料開放なので利用)から飛騨清見までの高速を走らなくても、昔から考えると高鷲からひるがの高原の区間を除いて、急カーブの悪路はほとんど消滅しています。
しかしながら、昔ほど飛ばさなくなったせいか到着までの時間はほとんど変わらないように思います。

駐車場
例によって、市営駐車場に駐車する前にバスターミナルへ行ってトイレに行き、引きかえして駐車場に入りました。天気予報があまり良くなかった先週と比べると、最上段の車は2倍位に増えている感じでした。もっとも、祭りで大判焼きをしていて出発が遅くなり、駐車場に着いたのが2時間程遅かった事(11時半頃)も駐車台数には関係していたと思われます。
運良く、最上段の中央の駐車スペースの一番奥が空いていたので、そこに駐車しました。出発前に自転車を出す必要があり、バックで駐車すると後のドアが開けられないので前向きに突っ込んでも、横は走行帯なので車を出すのが簡単だと思ったからです。
(錆鉄人は運転が下手で、特にバックは苦手なのでした。)

しかしながら槍から戻ってみると、不届き者が錆鉄人の車の右横、つまり走行する部分に無理矢理駐車していて、車をバックさせて出すのに大変骨が折れました。錆鉄人は車を出せましたが、走行帯をはさんで右側の駐車スペースの車(ここは走行帯に対して直角に駐車しています)は車を出せそうにないと思われました。腹いせにボコボコにされていなければ良いが・・・と思いながら帰りました。


帰ってきた時の駐車場の様子
空きスペースはこの日帰った車と思われます
新穂高バスターミナル
槍も先週の奥穂高岳もコ−スタイムはそれほど変わらないので、同じ位の時間で戻られるだろうと考え(注意:実際は奥穂の日帰りよりハードでした。)、アラームは4時半にセットし、ビールを飲んで寝ましたが、何故かシートが傾いている感じがして寝られません。
3列目は片側だけフラットにし、反対側はサイドに跳ね上げて自転車が置いてあるので、落っこちたら大変です。駐車場は平坦な筈だから気にせずに寝ようと思うのですが、やはり傾いているのが気になります。
原因は、今までは敷布団の上に寝袋を引っ掛ける程度で寝ていましたが、今回は気温が下がってきたので、寝袋と毛布を併用したのですが、毛布が自転車の所に落っこちて汚れないようにと窓際にほうへ意識的に置いていた上に乗っていた為でした。30分程我慢をしていましたが、頭を運転席のほうに変えて落ちる心配が無くなったらやっと寝られました。
例によって2時間程で目が覚めましたが、アラームが鳴るまでほぼ4時間程寝られました。自転車を取り出し、朝食分も含めコンビにで買った食料を全部ザックに押し込んでバスターミナルに行き、トイレに入り、バスターミナル前の灯りがある所で朝食を食べました。そこには伊丹市の単独行の人がいて、ヘッドランプがいらなくなる頃まで話をしていました。彼は双六に行くと言っていました。


花壇のコンクリートに腰掛けて
天女が出発前に作ってくれたおにぎりの残り1個と
コンビニで買ったおにぎり1個を食べました。
車止めのゲート
バスターミナルを出発したのは5時19分でしたが、林道は周囲が木で暗いところもあるだろうとヘッドランプは頭に着けたまま出発しました。
明るくて地面が良く見えるので、歩き易い所を事前に察知して歩ける上に、熊がいても先行者がいるはずなので逃げているだろうし、もしいても発見が容易なので、安心してスイスイ進みました。


実際はもっと明るいのですが・・・
朝日に輝く笠ヶ岳 6:13
林道を歩いていると、笠ヶ岳の稜線に朝日が当り始めました。しかし、木が邪魔になってスッキリ見える所がなかなかありません。ようやく撮影した時は、かなり下まで明るくなっていてモルゲンロートも消えてしまいました。
しかし、すっきり晴れ渡った青空に心が高まります。

登山者も何回か追い越しました。今日はどちらまでと歩きながら聞きましたが、槍を目指す人も奥穂を目指す人もいました。何故か、奥穂を目指している人から、「槍でしょう」と言われました。まあ、この林道を歩く人で、奥穂を目指す人は少なく、90%は槍ではないかと思われますから。

林道終点
槍平小屋で給水出来るので、白出沢小屋跡には寄らずにそのまま進み 6:23 白出沢小屋跡から200m程先の林道の終点に到着。(出発から1時間04分)この先は結構広い河原なので、林道が伸ばせなかったようです。

ここで自転車を留める木を探しましたが適当なものがないので、写真のように標識のポールにチェーンで留めました。山登りする人に悪い人はいないと思うのですが・・・(いませんでした!)
お菓子とアーモンドチョコを食べて小休憩しました。

チビ谷
林道終点の河原を渡ると、登山道は石を敷き詰めて整備されています。
ブドウ谷、チビ谷(名前が書いてあったのはこの2つだけだったからですが・・・)と進んでいきますが、あまり高度は上がりません。

滝谷

7:01 滝谷に到着。河原の前に「橋は小屋から登った所にある」と書いてありますが、石の上を渡れそうなので、河原に下りました。(秩父沢の失敗で懲りた筈ですが・・・)渡るのは簡単でしたが、ルートまでの河原の石が不安定でちょっと歩くのに難儀しました。大滝のほうはまだ薄暗かったです。


という事で30m程上流の橋の所まで河原を歩き
登山ルートに合流。
それほど得していません。
槍平小屋 7:31

という事で、白出沢小屋跡から1時間ちょっとで槍平小屋に到着しました。熊さんがお出迎えです。
新穂高を出発してきた人は全て追い越してしまったようで、小屋の前には誰もいません。


熊さんの前に小さな鐘があり、「ハート型の石を積ん願い事を一つしながら、鐘を小さく鳴らしてください」と書いてあります。
錆鉄人が下の石を拾って慎重に上に積もうとした瞬間、ガラガラとたくさんの石が崩れてしまいました。焦った錆鉄人は鐘の音も大きく鳴らしてしまいました。ゴメンナサイ!
トイレ

トイレは小屋を回りこんだ所にありました。臭いがきつかったですが、有料の表示はありませんでした。


トイレのすぐ先に水場があり(無料)
その少し先に天場が広がっています。
2組がテントの撤収をしていました。
笠ヶ岳
槍平小屋からは、いよいよ傾斜が急になってきます。
高度が上がってきて、再び笠ヶ岳が見えるようになりました。このコースではこの後は笠がずっと見え続けますが、青空を背景にいつもクッキリとカッコ良く見えました。


8:13 丸山越しの笠ヶ岳
槍ヶ岳山荘が見える

位置的にはこの並びなので左に置きましたが、振り返ると笠がさらに高く聳えていました。


表題の槍ヶ岳山荘は、
正面の稜線の上に屋根が光って見えます。(心眼!)
千丈乗越分岐 8:35

槍平から千丈乗越と飛騨乗越との分岐点です。
千丈乗越のルートは歩く人は少なそうですが、ちゃんと登山道になっていました。単なる往復でなく、時間があったらまだ歩いたことのない千丈乗越を回って帰りたいなと思いました。


この分岐には救急箱が設置されていました。
非常食・水・ヘッドライト・単三電池
登山靴のソール剥がれ修理用ビニールテープ
などがあると書いてありました。
槍ヶ岳山荘と槍平小屋で設置しているようですが
このような気配りは初めて見ました。
感謝!感謝!
カール

千丈乗越との分岐からは、ガラガラの小石を敷き詰めたような道がジグザグに続きます。振り返るとはるかに高く登って来たことが分かります。カールの向こうに笠ヶ岳が神々しい程の存在感です。。


15年前家族で来た時、子供が「ああエライ(苦しい)!」というので、「校長先生よりもエライかな」と言ったら、子供も乗ってきて、「○○先生よりエライ」とか「中学校の先生よりエライ」・・・と言葉遊びしながら楽しく乗り越えた事を思い出し、一人でニコニコしながら登っていました。
飛騨乗越

9:21 飛騨乗越に到着。日本で一番標高の高い峠と地図にも書かれていますが、普通、峠の道は山並みを横切るように付いているものですが、この先は下(槍沢)に下ってはいません。
中央が常念岳ですが、午前中なので逆光です。


右へ行くと大喰岳から中岳・南岳を経て大キレット・北穂高岳・・・と続く縦走路です。
15年前、中岳付近で高山病で頭が痛いと泣き出した二女を励ましながら、涙をポロポロこぼしながら歩いた事を思い出し胸が熱くなりました。(その高山病は、南岳から避難路を下り高度が下がったらケロリと治りました。)
山荘へ
左に進むと、槍ヶ岳山荘に向かいます。
山荘はすぐ近くなのですが、写真のように飛騨乗越からは見えません。ここで槍が見えれば、登山者は元気になると思うのですが・・・

槍ヶ岳山荘

9:30ちょうど、まあまあ順調に槍ヶ岳山荘に到着。ここで一息ついで岩登りの備えます。ストックも短くしてザックにしまいました。


ベンチの登山者はまだ少しでした。
小屋先に頂上にいる人のザックが置かれています。
ここから頂上直下のハシゴが良く見えます。(心眼)
槍ヶ岳山頂 9:45
山頂までのルートは、大勢の人が登っているように、それほど難所はありません。(危険を考えてすぐ後に付いていましたが、15年前は小2の次女が自分の判断だけで登ったくらいです。)
混雑していてルートを外して登ろうとすると難しくなるかもしれませんので、ちゃんと順番待ちをして下さい。ルートを外すと落石の危険(他人を危険に陥れる)も大きくなります。
という事で、山頂直下のハシゴを2つ(これは垂直のハシゴです)登ると山頂に到着です。
山頂は記憶より広く感じました。それは山頂にいる人が数人しかいなかったから広く感じたのかもしれません。

その2へ
山頂からの景色は最高!
午後5時から祭りの反省会があり、ごちそうとビールが待っていたのですが、欠席して景色を楽しむことにしました。
頂上からの景色と下山の様子は「槍ヶ岳 その2」へ。(頂上からの写真は倍サイズでアップします。ご期待下さい!)

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