新穂高から日帰り 槍ヶ岳 その2

06.09.23

槍ヶ岳頂上
頂上には数名の人がいて、お互いに好天を喜び合いました。
錆鉄人は前回槍に登ったのは家族登山をした1991年ですから、15年も前の事です。
その頃は単にすごい眺めだと思うだけで、周囲の山の名前も知りませんでしたが、今は地図がなくても、かなりの山の名前が分かります。

大画面

笠ヶ岳
言葉は不要ですね。鏡平山荘も見えています。
双六・三俣蓮華・鷲羽・水晶岳・薬師・黒部五郎

大喰・中岳・南岳・北穂・奥穂

東鎌尾根・常念岳
太陽の位置の関係で、東の山はシルエットだけです。
小槍と西鎌尾根(下山途中)
三俣山荘は良く見えましたが、双六小屋は手前の山が邪魔をしていて見えません。
槍ヶ岳山荘と笠(下山途中)
生ビール
という事で、10:31 槍ヶ岳山荘に戻りました。早速、中に入ると、「生ビール1,000円」の表示が!
コースタイムで15時間を越える山の日帰りはこれで終わったのだから、お祝いを兼ねて液体燃料の補給は、生ビールにグレードアップすることにしました。
外に出ると、頂上で一緒で先に下りていたご夫婦が缶ビールを飲んでいました。生ビールを売っている事は知らなかったようで、(奥の入口のほうは生、手前の入口のほうでは缶を売っていたのではないかと思います。)「あら、生ビール」とチョッピリうらやましそうでした。ちなみに缶ビールの値段を聞くと500円と良心的な金額で、缶ビールも飲もうかと思いましたが、槍平小屋で飲むことにしました。
主として奥さんとお話をしながら、おにぎりやパンを食べましたが、グレープフルーツを分けて頂きました。それほどハードな登山でなかった為か、食欲もありました。


槍をバックに生ビール最高!
千丈乗越へ下山
という事で、山荘でものんびりして、11:07千丈乗越に向けて下山開始。登山道は案外急な所もあり、スリップしそうな所もありましたが、危険という感じではありません。
尾根歩きになると歩くのも楽になります。途中、双六小屋から来たグループに2回、槍平からこちらを回ってきたという人にも逢いました。

槍を振り返る
西鎌尾根からの槍を撮ろうと思ってこちらに来たはずでしたが、立ち止まり難い斜面でもあって、写真を撮るのを忘れていたのでこの写真しかありません。
西鎌尾根
尾根歩きはこんな感じで、気持ちよく進みました。
でも、西鎌尾根は結構長い感じで、あそこからさっきの人達は来たんだと思って尾根を眺めながら歩いていました。それ以降は尾根には人影は見当たりませんでした。

千丈乗越
小屋から30分で到着。地図には1時間半と書いてありますが、そんなにはかかりません。だれでも1時間までで到着するのではないかと思います。ちなみに逆方向は2時間となっていますが、やはりそこまではかからないだろうと思います。
この先は尾根を巻いてトラバースが続いていますが、ちょっとスリップ注意のルートのように思いました。

千丈乗越その2

千丈乗越から槍平方面
下山ルートがしたに伸びています。飛騨乗越との分岐点に登山者が休憩しているのが見えました。


槍を振り返りました。
もう一つ感激のない山容ですね
合流
千丈乗越からの下りは、かなり荒れていて、スリップ必至の所が数箇所あり、ここを通った人のスリップ跡がありました。
でも、錆鉄人は滅多にスリップしません。コツはスリップしない所に足を着く事と、スリップする前に足を移動させることです。
半分ほど下りると傾斜もゆるやかになり、草原の中を歩く感じとなり合流地点の到着。上で休んでいるのを見た一行は、待っていた訳ではないでしょうが、ずっとそのままでした。少しお話をして元気付けてあげました。
さらに下山途中、錆鉄人と同じ歳頃のグループが休憩していたので、声を掛けてしばらくおしゃべり。58歳の人は去年このルートで日帰りしたとか。錆鉄人も百名山全山日帰りをしていて、これで98山済んだ事等を話しましたが、ビックリしてどうしてそんな事が出来るのかと聞かれました。そこで、錆鉄人の心臓理論「心臓は自分の意志で動かせないけれど、足は自分の意志で動かしているのだから、自分が動かそうと思う限り死ぬまで動かせる筈だ」と説明しました。すると奥さんが「そうね、随意筋を動かして頑張りましょう」と言って分かれました。
なお、地図に出ている水場は水があり、砂利が掘ってあり水が汲めるようになっていましたが、「水場」の表示はなかったので飲みませんでした。


下りてきた東鎌尾根
紅葉はまだまだという感じです。
槍平小屋 12:44

早くもテントが一張り。ちょっとイージー過ぎませんか?
15年前、南岳避難路を下る途中で高山病が治った二女は、その後はすっかり元気になり、みんなで牛丼を食べた記憶があります。ずっとラーメンだったので、飛び切りのおいしさでした。


楽しみにしていたビールを飲もうと入ったら
下山後すぐに車を運転する人には
酒類を販売しません!
と張り紙が・・・
藤木レリーフ

滝谷の手前、山側の岩に藤木九三のレリーフがあります。ここへ来る途中、石の上にへたばっている人がいました。今日は槍平小屋までと言っていましたが、果たして槍に登れるのでしょうか。


「この人を忘れまい」
藤木さんの功績が綴られています。
滝谷

滝谷避難小屋

帰りは素直に橋を渡り対岸を登りましたが、そこから避難小屋まではこの状態です。


15年前は暗い汚い小屋だったと記憶していましたが、
案外きれいでした。
明るいのは入口の戸が外されていたからです。
クマ出没?
石畳の登山道を歩いていると、当然、前方の薮の中でゴソゴソと音がします。
「クマだ!」錆鉄人は鋭い直観力で確信し、クマは金属音が嫌いだという知識に従って、背中を揺らして熊避け鈴を打ち鳴らしながら、さらに両手のストックを頭の上で叩いて音を立てながら、音のした薮を睨みながら歩いていきました。
10m程歩いていると
突然、地面が無くなっていました。クマに背中をどやされたように前のめりに倒れる瞬間、(秩父沢と違って流される心配はありませんから)ストックを放り出して両手を突く運動神経の発達した錆鉄人でありました。

しかしながら、左手を付いた所は傾斜していて、錆鉄人の左手は無残にも直角以上に曲がってしまい、親指の付け根の腱が損傷してしまいました。2週間経っても左手で顔を洗えない状況ですが、腱が切れなかったのは天女の加護だったに違いありません。
コケた瞬間は全く無防備になってしまいましたが、運よくクマは錆鉄人に怖気づいて逃げたものと思われます。
その後はクマが無敵の錆鉄人に遭遇して被害に逢わないように、(ストックを打ち鳴らすのは止めて)ストックを足元の石に当てて音を立てながら進みました。
穂高平避難小屋
13:52 林道終点に到着し、自転車のロックを外して小休憩。槍平小屋でペットボトル2本に給水したので、帰りも白出沢小屋跡に寄る必要はありません。
ほとんどブレーキを掛けっぱなしで下りました。
登る時に、穂高平避難小屋の先で屋根付きの標識があって、珍しいなと思いながらも写真を撮るのを忘れていたので止まって撮影しました。
この先の林道でも、今頃登ってくる登山者がいましたが、山は早出、早着きが鉄則ですよ。

駐車場に戻る 14:26

不法駐車の車
熊谷300 ぬ 43-24 のトヨタイプサム
錆鉄人はこの車の右に駐車していました。
左側へ駐車した車が出られない可能性は高く
ボコボコにされていなければ良いが・・・
他人の迷惑にならないように駐車しましょう!


さすがに好天の土曜日です。
2段目、3段目もほぼ満杯でした。
というか、左の不届き者の車がある位ですから、
満杯になったけれども、
下山した人の駐車スペースが空いたと考えられます。
帰宅
不法駐車の車のお陰でバックに苦労しましたが、スリもせずに無事に抜け出し、自転車を積んですぐに出発。その前に天女(の職場)に無事戻った事を電話して、日中なので5時間位かかると思って7時半頃に帰ると伝えました。
高速道路も通勤半額の時間前に通過する時間帯なので使用しません。半額になるまで少し待っても良いのですが、そのまま下道を走った場合より遅くなるのでは意味がありません。
今回も、途中のコンビにに寄った以外はノンストップで帰り、7時15分頃に帰宅しました。

途中公民館の横を通ると、反省会はまだ続いていたようですが、そのまま帰宅。
24日は8時から祭りの舞台撤収と公民館の桜の木の枝剪定をみんなで行い、それからは田圃の畦と土手の草刈りをしました。
全て種をいっぱい付けていますから、草刈り機ではなく、鎌で刈ったり(ちょっと指先も刈ったりしながら)引っこ抜いたりして一輪車に積み、河原に捨てましたが、30杯以上はあったと思います。
草をたくさん引っこ抜いたので、夜には握力がすっかり無くなった程でした。でも、これで来年は草が少なくなってくれると思います。働き者の錆鉄人でした。

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