本当の天女モードで日帰り 飯豊山

07.11.03

飯豊山(2,840105m)

飯豊山は2年前の同じ日(11月3日)に登っている。
甲斐駒ケ岳の黒戸尾根日帰りの4日後だったので
内蔵疲労を危ぶんで天女モードで登ったが
会津西ICを下りてからコンビニが1つもなく
前夜から食糧は菓子パンしかないという悲惨な状況で
遂には菓子パンを胃が受け付けなくなって
パン1個だけで飯豊山日帰りをしたが
あまりにものエネルギーの枯渇のせいで帰宅後も疲労困憊
天女に登山禁止を言い渡される始末であった。

そのリベンジという訳ではないが、
天女と今年最後?の登山日であった11月3日
直前の天気予報は9時から晴れの予報に勇んで出かけたのであった。



どうやって行くの?
前回に懲りているので、今回は事前調査を綿密に実施し、会津坂下(「ばんげ」と読むのです!)ICを下りると、高速は1区間長くなりますが、距離的にはほぼ同等、なによりもICすぐ近くにコンビニがある事を確認し、会津坂下ICで下り、登山口の旧山都町川入集落を目指します。
ところが、カーナビは高速を下りた後、事前調査で確認していたすぐの信号を曲がらず、十数キロも長いルートを指示するではありませんか。地球環境の為、最短ルートを走る事を絶対条件とする錆鉄人は事前調査の通り信号を曲がりましたので、カーナビもやむなくそのルートで案内してくれました。

自宅出発;18:45
阿賀野川;SA24:00 車中泊(ノンアルコール)
起床;3:45
御沢キャンプ場;5:10頃
駐車場出発;5:37
地蔵小屋跡;7:31
三国岳避難小屋;8:08
切合小屋;9:06
姥権現;9:49
飯豊山;10:45
駐車場着;15:40
登山口

駐車場を出発すると、その前かた天女に声を掛けていたおじさんが一緒に歩きだし、いろいろと話しかけてくれ、30分位前に出発した人がいる事が分りました。そのおじさんはマイタケを取りに来ているそうで、御沢小屋跡の所でそのまま林道を進んで行きました。御沢小屋跡 5:43


下十五里 6:11
ヘッドランプは6時頃に消灯しました
暑くなって上着を脱ぎました
中十五里、上十五里

中十五里 6:23、天女は息が乱れる事もなくソフト天女モードでの登山です。錆鉄人は前回下十五里から10分だったので、ちゃんと天女モードで登っていたんだなと再確認。


上十五里 6:38
区間タイム15分なので、
前回の錆鉄人のタイムとほぼ同じです
笹平

笹平 6:56


登山道は所々深く抉られていて
すれ違いなど出来ません
横峰
横峰 7:06

この先に登山道が地蔵小屋跡と水場経由と分岐している所がありましたが、お地蔵様が好きな天女は、お地蔵様がいらっしゃるうの?と聞きますが、錆鉄人は前回は往復水場経由だったので知りません。
という事で、地蔵小屋跡へ向かいましたが、登山道は荒れています。ここを通る登山者も少ないのか草もかなり生えていて、安物登山靴と言うよりトレッキングシューズで登っている錆鉄人は、天女の為にストックで露払いしながら進みました。所々段差が大きくて、天女が登りにくそうな所もあり、愛妻家の錆鉄人は上から手を差し伸べます。

地蔵小屋跡

という事で、地蔵小屋跡に着きましたが、建物があった場所の石垣は残っていますが、ほぼ笹原と化し、このような小屋の廃材が一部残っているばかりです。


登山道沿いにはお地蔵様は見当たりません
三国岳

地蔵小屋跡=地蔵岳なので、ここからは少し下ります。写真の向こうの尾根を登った山が三国岳ですが、鞍部はものすごく高度が下がっているように見えますが、それほどではありませんでした。


鞍部に着くと休憩していた2人組が先に登りだしました。
「普通、追いつかれた場合は先に行ってもらうのにね。」と天女はやや不満顔でしたが、後ろを着いて行けば良いので天女もラクチンなはずです。
剣ヶ峰

すぐに岩登りが始まり、天女のスピードがガクッと落ちます


剣ヶ峰標識 7:55
岩場はこの先が核心部です
剣ヶ峰の登り

水場の表示のある岩。今回は合計3リットルの水を持ってきましたが、頂上まで1リットルもいりませんでした。


少しは岩場歩きも慣れてきた天女
三国岳避難小屋
8:08 三国岳避難小屋に先行した2人に続いて到着。
2人はここで休憩するようでしたが、我々は疲れているわけでもないので、挨拶して先に進みましたが、ちょっと驚いた様子でした。

七森



明るくなってきた登山道
遙かなアップダウン

愛妻家の錆鉄人は、ガスで見えないその先まで行くなどという非情な事は天女に告げません。


だんだんとガスが上がり
天気予報通りだと喜んだのでしたが・・・
種蒔

三国岳から1km毎に標識があります


なだらかな登山道
天女の庭

今年初めて見るツララ、霜がサクサクです


天女「ワーきれい、庭みたい」
写真ではうまく写っていませんが・・・
名前が付いていないようなので
錆鉄人が勝手に命名「天女の庭」
切合小屋

切合小屋到着 9:06
今回、なぜか飯豊山の地図が見当たらなかったので持っていなかったのですが、飯豊山まで最悪6時間と思っていましたが、このままの楽々天女モードでも5時間位で頂上に着くのではないかなと思いました。右のベンチの所で風を避けながらおにぎりとパンを食べました。


何所だったっけ?
結構歩いて草履塚でした 9:40
風が強くて寒くなったのでカッパ着用
錆鉄人はこれまで手袋さえしていなかったので
指先がかじかんで中々回復しませんでした
早めに防寒対策をすべきでした。
姥権現

草履塚からかなり下って姥権現に到着。


本当のジージとバーバになっても
健康で仲良くいられますように
御秘所

御秘所には鎖場もありますが、基本的には横を迂回する感じなので、それほど怖くはありませんが・・・


「落石に注意」
一王子への登りだったでしょうか。
御秘所から一王子へは
石のゴロゴロした急斜面をジグザグに登りますが
雪でコースが分り難い状態で天女はウロウロ
足跡があるのですが・・・
すぐに見失う天女でした。

一王子の手前で下りてくる登山者と遭遇
何所だったか忘れましたが
登山口から地蔵岳の途中で
追い越して行った人でしたが、
下りてくる様子はかなり疲れているように見えました。
一王子

という事で、ちょっと急な最後の登りを終えた所が一王子です。


小さなエビのシッポがびっしり
本山小屋

10:32 本山小屋到着


本山の鐘をうれしそうにそっと鳴らす天女
飯豊神社

その先の飯豊神社にお参り。いつも通りたくさんのお願いをするので、時間がかかるのでした。


飯豊神社はコンクリートの建物の中
手を合わせて蔭参り
飯豊山

神社の左側を通って頂上を目指します。しばらく下って行きますが、やがて緩やかな登りになって、息も切れないうちに10:45飯豊山頂に到着です。小さな祠にも御参りします。


残念ながら頂上はガスの中
雪の芸術

稜線は雪の芸術、まだシーズン初めなので腕が上がっていませんか?


雪の枯草も風情があります
いきなり御秘所
本山小屋に戻り小屋の中に入ると登山者が一人お湯を沸かしていました。会津若松の人とか、たいていラーメンと餅とか。さび鉄人んと天女はおにぎりとパンです。いろいろとおしゃべりして、天女は「おかげで賑やかで楽しかったです」とお礼を言って出発。
何故かここではおしゃべりと食事に夢中で写真を撮り忘れていたのでした。
一王子から下り出したら、ルートは左に曲がっているのですが、新ルート開拓に燃える天女は右に進んで行きます。「こっちだよ」と言って錆鉄人は左へ進みましたが、20〜30m進んでも天女が戻ってきません。右側からも合流するのかとも思いましたが、相当急な斜面で歩くのは無理っぽいので愛妻家の錆鉄人は「オーイ、こっちだよー!」と何度も叫びましたが、中々現れません。やっと戻ってきてほっとする錆鉄人でしたが、「お父さんがいないから怖かったよ〜!」泣きべその天女でした。「こっちだよって言ったのに」というと「聞こえませんでした!」と言い張る天女に、錆鉄人はごめんねと謝って点数を稼ぎます。

御秘所 11:43


御秘所の左は物凄い絶壁です。全然安全な場所ですが必至の形相で立つ天女でした。写真を撮っていると2人目の日帰り登山者が追い付いてきて2人一緒の写真を撮ってくれました。でも、後の絶壁が錆鉄人の陰になっていて臨場感がありません。
御秘所〜姥権現

こわごわ岩場を通過する天女。でも錆鉄人はじっと待っていました。


11:53 姥権現に戻ってきました。
草履塚

姥権現からはかなりの登りですが、だんだんとガスが上がり始めて後を振り返り振り返り歩きました。


第二天女の庭

草履塚からは小さな流れに沿って下りますが、凍っているので天女も慎重に足場を決めて下りました。


ここも奇麗ねと天女がいうので
第二天女の庭と命名しました!
切合小屋

草履塚の向こうには青空が拡がってきました


切合小屋 12:27
ガスが上がる

飯豊山が見える瞬間も出てきましたが、カメラを取り出した時には隠れてしまいます


3つ目の丸い山の上に三国岳避難小屋を見つけて、「小屋があんなに近づいたよ!」と言う錆鉄人ですが、天女は「知らないから登ったけれど・・・」と長いコースに辟易のご様子でした。決して騙したわけではありません。言わなかっただけです。
登りは続く

あの山を超えたら三国岳避難小屋は目の前だよ!と言いましたが・・・


大日岳!万年雪も見えます
大日岳・飯豊山


三国岳避難小屋

やっと三国岳避難小屋が見えてきましたが・・・


振り返ると遙かに遠い飯豊山山頂
三国岳避難小屋に到着

あんなに遠い所からはるばる戻ってきました。でも、まだまだ歩かなければなりません。


  13:27 三国岳避難小屋に到着
クマ避け鈴の音を聞きつけて出てきた人は我々の先を歩いてこの避難小屋まで登った2人組でした。天気が悪いので行くのはやめてここでのんびりしていたとの事。地元なので遊びに来ただけだからとあっさりした答えでした。
剣ヶ峰への下山

という事で、ちょっとおしゃべりしただけで13:28 避難小屋を出発。岩の露出した剣ヶ峰を下ります。

岩場の下り

錆鉄人のようにピョンピョンとは降りられない天女を辛抱強く待つ錆鉄人でした。


カッコ良く写っていますが・・・
実はおしりを付けてどうにか下りました
写真撮影のポーズに過ぎません
剣ヶ峰の岩場を終えて

延々と続いた岩場もようやく終わりに近づきました。天女の通過タイムは標準の2倍でしょう。


剣ヶ峰の標識

下山口付近に光が当たっていました
水場

帰りは水場経由で下ります。この標識ではなく10m程先に見えている案内板を右に進みます。


カラビナでザックに取り付けたマグカップが
なかなか外せない天女
地蔵小屋跡の分岐

地蔵小屋跡へは行かないほうが正解です。コースは非常に荒れていて。地蔵岳に登る負担もあって10分位余分に時間がかかるのではないかと思われます。


横峰 14:31
光のマジック

奇麗な紅葉だなと思っていると


日光が当たって鮮やかさが増しました
枯葉を敷き詰めた登山道

枯葉の下には思ったより深かったり、石が潜んでいたりするので注意が必要です。


天女と黄葉
ブナの巨木

登山道の脇には
次々とブナの巨木が現れますが
天女は目もくれず下って行きました

登山口

15:29 登山口に戻ってきました


錆鉄人と天女のように
愛らしく寄り添った道祖神なのですが
フラッシュを焚いたので
陰影が分らなくなって失敗
紅葉

林道を下る途中の橋の上から撮影
もっともっと奇麗に見えたのですが・・・


15:40 駐車場に帰還
駐車場

マイタケ採りのおじさんの軽トラックも今はありません。
トイレに行って着替えをしたりして車を出そうと運転席に座ると、ワイパーに紙がはさんであるのを発見。
「エーッ、駐車料金でも払えっていうのかな?」と思って外に出てみると、錆鉄人の菓子パン1個で日帰りした前回の登山記の最初のページのコピーに手書きで「錆鉄人さん いつもネットでお世話様になっております 今日山頂まで4時間でした 横浜 KTFより」と書かれてありました。
ということは地蔵岳への登りの途中で追いつかれて道を譲り、一皇子の手前で戻ってくる所をお逢いした方だと思いますが、いずれも「こんにちは」とか挨拶しただけでだったので、KTFさんもお逢いした時は気がつかれなかったのでしょう。(その後、ブログに書き込みして下さいました)


キャンプ場にテントがひと張り
早朝は0℃近くなるはずです
いいでの湯

温泉は入らなくてもいいという天女でしたが、折角だし、ETCの深夜3割引の為に時間調整も必要だからと説得。
いいでの湯には露天風呂もありますが、にごり湯の内湯がお勧めです。天女も「とても気持ちが良かった、入って良かったわ」と御満悦でした。

しかしながら、ここからカーナビを自宅に帰る設定にしたらおかしなルートに案内。1車線しかない山越えのルートを遠回りさせられ20km近いロスに。遠回りした結果、燃料計も下がって高速で事故でもあったらガス欠にならないとも限らないので、その前に給油する事にしましたが、高速の入り口までに給油所がありません。(唯一途中にあったJAのSSには単価の表示がなかったのでパスしたのでした)
500m程先にジョモのスタンドが見えたので行きましたが、リッター150円の言葉に躊躇いながら20リットルだけ給油。遠回りさせられなければ阿賀野川SAで145円で給油していた筈なので、100円損をした気分でした。(阿賀野川SAで食事をして、ガソリンも満タンにしました。)
という事で、24時直後に高速をおりるように走行距離から走行スピードを計算し90km前後で走行しました。そしてガソリン代の損を取り返すべく鯖江ICで下りずに2つ手前の福井北ICで高速を降り(下道が約23kmとなり鯖江IC経由より約10分時間がかかります)自宅に帰ったのは24時40分頃でした。約1,060km走行
後片付けをしてビールを飲んで寝たのが2時、4日は農家組合長としてイノシシ除けの電柵撤去の準備があるので6時に起きた錆鉄人は寝不足(2日で7時間ほどしか寝ていません)でお昼にはフラフラ。お昼にいつも通り天女カレーを食べた後、こたつで昼寝をしましたがとても気持ちが良かったです。

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