那須岳(1,897m) もともとは13日だけが天女の休みだったのですが、 20日の日曜日の休みを12日に変更してもらって連休として、 天女を愛しい優貴君に会いに連れて行く愛妻家の錆鉄人であります。 しかしながら、 登山の度に、「私はもう登山はしない、お父さんだけで行って。」という天女を 「一人では遊べないんだから来て!」と懇願する錆鉄人は、 横浜まで優貴君に逢いに一人で行けない「天女の弱点」を利用して (詳しくは「天女の部屋」の横浜行きの顛末をご覧下さい) 天使をダシに山に誘い込む大作戦を編み出したのでありました。 娘からは、「優貴君に逢いに来るのと、山登りとだっちが目的なの?」と言われますが 丸2日もいたら迷惑だろうという親心でありまして、 タイムパフォーマンスとコストパフォーマンスの極限を目指す 錆鉄人らしいタクティクスなのでありました。 という事で、2月には蓼科山に誘い出し、 今回は5月中旬からマイカー規制の始まる前に至仏山に登ろうと考えていたのでありましたが よく調べると11日から6月末まで登山禁止となるのでありました。 そこで天女の未踏の百名山で登れそうな所を探し 350kmばかり遠回りして那須岳にちょっと登ってきて 天使の優貴君に逢いに行く事にしたのでありました。 とそこへ、優美ちゃんから電話があって 一緒に那須に登って優貴君に逢いに行く事になったのでした。 |
どうやって行くの? | ||
福井から那須岳登山口に行こうとしたら、北周りで磐越道経由で東北道を下り、白河で降りてロープウェー乗り場を目指します。勿論、那須ICのほうが近いのですが、若干戻り気味なので地球環境の為に最短距離の白河ICで降りるのが錆鉄人流であります。那須ICまで走ると300円高くなると言う小ざかしい計算をしたからではなく、「あくまでも」地球環境の為なのであります。 白河ICからは有料道路入口まで斜めに走る道路があって、距離に無駄がないのでありました。(10km程短い筈) この有料道路は、夜間〜早朝は無料で通行出来るようなので(前回は早朝に無料で通行出来たので)今回も早朝にゲートを通過する緻密なスケジュールを作成する錆鉄人でありました。「得した!」という気分が1日明るい気持ちにしてくれることは間違いありません。(通行料金は360円なのですが・・・) |
という事で、いつもの得意技「ETC通勤半額乗り継ぎ大作戦」の適用を考えたのですが、福井北ICで乗って砺波ICで乗り継ぎし、朝日ICでもう一度乗り継ぎして、残りは深夜3割引で料金を計算した所、直通の普通料金11,250円が8,450円とお安くなるのですが、かつて「算数の天才(数学ではありません!)」と呼ばれた錆鉄人はすぐにおかしいと気づきます。 すかさず「直通で深夜3割引きなら7,900円で済む」という暗算をして、今回は「大人ぶり」を発揮して乗り継ぎ無しで走ることにしたのでありました。 ちなみに、砺波ICで1回だけ乗り継ぎをしても合計8,000円と100円高くなってしまうのであります。 このように何事においても事前にシュミレーションするのは技術者の端くれの性でありました。 |
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スケジュール | ||
【計画】 18時過ぎ帰宅 19時頃出発 12日5時頃白河IC 6時頃登山開始 三本槍には登らずに朝日岳まで行って戻る予定でしたが・・・ 9:30湯泉望 10:30出発 14:30横浜着 |
【実際】 19:05 自宅出発 19:20 鯖江IC 25:00 磐梯山SA、車中泊 4:00 アラーム、出発 5:30 那須岳県営駐車場着 5:58 〃 出発 |
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駐車場からの朝日岳 | ||
白河ICで高速を降りて、ロープウェー乗り場を目的地に設定して走っていたら、カーナビはもう一つの有料道路、那須甲子有料道路経由で行くルートを指示していて、それに従って走ってしまいましたが、1km程で気がついてユーターン。この有料道路も無料通行出来たかもしれませんが、ゲートが閉まっているという可能性もあるので、ユーターンが賢明だと思いました。 ということで、ボルケーノハイウェーの料金所は、無料通行。(情報では午前7時から有料という事ですが)帰りの左車線は青信号でフリー走行です。 という事で、5時半頃に駐車場に到着。数人の登山者がものものしい装備で出発する寸前でした。 5:58 駐車場の奥の階段を登って、登山に出発。数分歩くと登山管理所の建物があって、そこまでは駐車場入口から舗装道路がつながっています。 |
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登山口 | ||
登山管理所から約1分、痛みの激しい鳥居をくぐって、いよいよ登山という雰囲気です。 |
その先には帽子をかぶった狛犬さんが |
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早くも氷! | ||
すぐに足元の登山道に氷を発見。 磐梯山の麓を走っていた時、4℃という表示だったのを思い出しました。駐車場の標高は1,400mを越えていますから、凍っていても当然かもしれません。 岩からツララが下がっていたり、霜柱を踏みしめたりして歩いていると・・・ |
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雪渓 | ||
短い雪渓が出現。 1年以上登山から遠ざかっていた優美ちゃんは、シンドイを繰り返して立ち止まってばかりです。 ワンゲルのときは最高34kgのザックをかついで縦走していたというのに。その時は数歩歩いて、こんなんで登れるの?と思ったそうですが、人間って慣れるものだ!と錆鉄人と同じ感想を言っていました。その時しか出来ない貴重な体験をたくさん出来て良かったね!というような話をしながら、ゆっくり登りました。 |
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一面のササ原 | ||
ササがきれいな黄緑色でした。 |
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登山道よりの茶臼岳 | ||
前日の天気予報では、黒磯は朝までは風が強いが午前6時からは3mという予報だったと思いますが、予報より低気圧の移動が遅かったのでしょうか。那須岳は強風で有名ですが、火山で森林限界が低く、むき出しの登山道を歩くこともその原因の一つかもしれませんが、時々押し戻されるような強風が吹いていて、氷でも分かるように気温も低く寒かったのですが、我々はそれほど寒い事は想像していなかったので、どちらかというと薄着でした。 耳が痛いという優美ちゃんに、バンダナを出してほお被りさせました。 |
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ゆるやかな登山道 | ||
登山道はゆるやかに登っていて、鞍部に峰の茶屋避難小屋が見えてきました。 この辺りでは、優美ちゃんも身体が慣れてきたようでしたが、ゆっくり歩きました。 |
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峰の茶屋避難小屋 | ||
先行のパーティは小屋の中のようでしたが、我々は休憩せずに頂上を目指しました。 |
峰の茶屋から茶臼岳 噴煙が見えます |
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ケーブルカー駅分岐へ | ||
風の方向がうまく山で遮られたようで、峰の茶屋からの稜線は風が弱くて良かったです。登山道はしっかりしたマークがあって、急な登りもありません。 | 噴煙の下には黄色い硫黄が見えます |
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頂上へ | ||
鞍部からマークに従って頂上を目指します。所々に吹き溜まりがあって雪がカチカチになっていますが、石が顔を出しているので、その上を歩けば何て事はないのですが、天女はへっぴり腰ではいつくばっているので遅れていきました。 | ||
着氷した岩 | ||
岩の表面、風の当たる方向には氷がへばりついています。 霧氷とか樹氷は見た事がありましたが、こんなのは何と呼ぶのでしょうか? |
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那須嶽神社鳥居 | ||
やがて鳥居の先に頂上の祠が見えてきました。 7:08 頂上に到着 |
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茶臼岳頂上 | ||
強風の頂上 撮影したらすぐに岩陰に避難する2人でした |
着氷した那須岳神社 |
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噴火口 | ||
岩の上に移動するのが怖いような強風でした。 |
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遠望 | ||
朝日岳・三本槍岳 | ||
右が朝日岳、真ん中奥が一番高い三本槍岳(1,915m) 避難小屋の先の雪渓のトラバースがちょっと危険そうに見えたのと あまりの強風で寒がっていたので朝日岳はあっさりカット。 百名山の那須岳は茶臼岳なので、天女もめでたく67山登頂となりました。 |
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峰の茶屋避難小屋 | ||
避難小屋に7:47戻りました。登山者が中に入って行きましたが、我々は寒いので早く車に戻ることにしました。 |
登山口方面 登山者がポツポツと来ていました |
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霜柱 | ||
天気予報では朝から晴れだったはずですが、回復が遅れていて日も当たらない為か、霜柱も健在でした。 | ||
狛犬と記念撮影 |
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8:16 登山口に戻ってきて、おしゃれな狛犬と記念撮影。 登山者とすれ違うので、優美ちゃんもほお被りを取っていました。 |
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駐車場に戻る | ||
8:18 駐車場に戻ると、車がかなり増えていました。車に戻る途中にマイクロバスも来ました。 |
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横浜へ走る | ||
この時間でもやっている所があったら温泉に入ろう、と言いながら走っていたのですが、見当たらずに横浜に直行することになりました。途中、眠いときもありましたが、12時少し前に横浜に到着。 天使の優貴君がうれしそうに駆け寄ってきてくれました。 |