行ける時に行ってしまおう 空木岳

07.09.15

空木岳(2,864m)

天女が15日休みなので優美ちゃんの所へ行き
京都に嫁いだ2番目の姉と
あ多知のママさんにも新米を届けようと考えました。
しかし14日夜に出かけた場合、京都に着くのが午後10時頃となるので
2日に渡ってしまい効率が悪く、駐車場の問題も出てきます。
かと言って、15日の午後に出かけるのは
午前中が半端で勿体ない感じであります。

という事で、
京都に行く前に空木岳山に登ってしまおうと考えました。
今回は登山が目的ではなく
登山はあくまでも京都行のついでなのでありました。
下山後、温泉に入ってゆっくりして
夜の7時頃に京都に入れば渋滞も済んで走りやすく、
最後に優美ちゃんの所へ行って晩ご飯を一緒に食べて
深夜に帰宅すれば良いと考えました。

私、登山は行きたい訳じゃないけど」という天女ですが
「今出来ることは今しよう」という前向きな錆鉄人でありました。
(遊びの場合だけですが・・・)



どうやって行くの?
先週登った塩見岳は松川ICで下りましたが、空木岳は1つ先の駒ヶ根ICで高速を降り、池山林道駐車場まで約10kmであります。
林道は当然非舗装・1車線ですが、大きな石が露出しているので、パンクや下回りを打たないように慎重な走行が必要です。
駐車場のキャパシティは20台位でしょうか、トイレは汚かったように記憶しています。


今回も通勤半額よりも深夜3割引のほうが有利なので、駒ケ岳SAにて車中泊して早朝に池山林道駐車場に向かうつもりでしたが、な向くなったので恵那山SAで車中泊しました。しかし、暑くて23時半頃に目が覚めてしまったので、ここのコンビニでパンやおにぎりを購入して出発。この時期は紅葉にはまだ早いので登山者も少なく、夜の間に駐車場に入らなくても良いのではないかと思っていましたが、登山口についてビールを飲んでゆっくり寝ることにしました。
計画
駐車場出発 5:00
空木岳 9:00
駐車場戻り 12:30
こぶしの湯 13:00 入浴・食事
駒ケ根IC 16:00
京都東IC 19:00(渋滞を避ける為)
帰宅 2:00頃
(総走行距離750kmの見込)

今回は塩見と比べれば、標準のコースタイムで5時間程短く、登山道も特段険しい所もなく、往復8時間、休憩を入れて9時間位と想定しました。天女は貧血予防に紅茶を準備していました。
下山後の温泉は、コマクサの湯の方が人気がある分混んでいるという事なので、こぶしの湯に入って時間調整を行い、高速を下りた後の夕方のラッシュが収まった頃に京都市街に入るようにしようと考えました。(その分、高速も混雑しそうですが・・・)
出発
という事で、駒ヶ根ICを下りたのは午前0時半頃だったと思います。カーナビの指示に従って走ると、下山後入浴予定のこぶしの湯の横を走ります。そこから少し進むと道路の両脇は雑草が生い茂っていてかろうじて1車線、雑草にこすられながらゆっくり走りました。やがて、メインの道路に接続しましたが、すぐにカーナビの案内は終わりましたが、道路は表示されているので九カーブも安心です。(幅3m以下?の道路の案内はしない事と決められているとか)
急カーブといっても、舗装が終わると道路から岩が飛び出している状況なので、極力スピードを落としてタイヤを通す場所を考えながら走る必要があり、飛び出す危険はありません。
1:00頃、駐車場に到着。
先着は2台のみ(さすがオフシーズンだと思いましたが、下山してみると駐車場は満杯でした。)、予定通り、ビール(発泡酒)を飲んで寝ました。
アラームは4時、そのころから車が続々到着。何故か時間がかかって、登山準備をしているパーティに声を掛けて4時45分出発しました。


駐車場の奥が登山口(4:45)
暗闇に白く見えるのは車止め
池山山頂分岐
ヘッドランプを点けて歩きましたが、前回の塩見岳と違って今回は前日に充電してきたので安心です。登山道も、登山道というよりは遊歩道、傾斜はゆるやかでデコボコもほとんどなく、時々階段になっている歩き易い道です。
低血圧か貧血かわかりませんが、登山開始後数時間は絶不調の天女ですが、今回は愛妻家の錆鉄人が、「ゆっくりでいいよ」と優しく声をかけているので、緩やかな遊歩道の効果もあって、苦しくない登山で始まりました。

前回、錆鉄人単独で来た時は、何を勘違いしたのか、「急峻」と書いてあるので一番の近道だと早とちりしてしまい、「池山山頂」へのコースを進んでしまったのでありましたが、今回は最初から「遊歩道経由池山・空木岳」のコースに進みます。どちらも「池山」と書いてあったので、どうせなら急峻なほうが近道だろうと考えたのが前回の間違いの原因だったように思います。さらに言い訳すると、池山「山頂」と書いてあるのは、間違ったルートだけですが、正しいルートの方は字数が多くて掛けなかったのだろうと好意的に考えた結果なのでありました。


急峻コースはヒーヒーハーハーでした
池山避難小屋の水場

ヘッドランプを消した頃
雲海に浮かぶ南アルプス


5:43 避難小屋の水場に到着
水量はかなり細くなっています
水も冷たくありません
鷹打ち場

水場からは普通の登山道となります。たかうち場までは近いと錯覚していましたが、予想に反して遠かったです。
6:09到着


(頂上方向から鷹打ち場を撮影)
登山道は左下に下ります
真っ直は遊歩道で避難小屋までの距離も同じ
遊歩道なので歩き易いのかもしれませんが
材木で通行止めしているようにも見えます。
従って下山の登山道を通りました。
登山道
   
登山道はよく整備されています。ちょっと登りにくそうな所はこのように階段が設置されています。


尾根道から横を見ると
滑り落ちたら止まる所がありません
危険地帯

なぜ、距離が消されているのでしょうか?実際にはそんな注意しなくては危険な場所などなくて、距離は不要ですが。


天女との会話
「こんな所で転落するような人は
歩道を歩いていても
側溝に落ちるに違いないね。」
ハシゴ・階段
   
このように、至れり尽くせりに近い登山道の整備状況です。


05年にはなかった(と思う)階段
避難小屋分岐

8:09 避難小屋との分岐に到着。


尾根筋を登ります
稜線

ナナカマドも色づいて、気持ちの良い稜線歩きに天女も満足!


残念ながら木曽駒の山頂はいつもガス
稜線歩き

青空を背景に緑の山腹、白い岩のコントラスト、きつくない登りにルンルン気分の天女でありました。
何度か大岩の間を通り抜けたり、横を通ったりして、飽きさせない配慮?がされています。駒岩も、今度は天女がいるので登って写真を撮ってもらおうと思って通り過ぎました。


崩れやすい岩肌ですが
整備される方々に感謝
駒峰ヒュッテ
   
空木平からの登山道が収束する場所が駒峰ヒュッテなので、途中からも駒峰ヒュッテの場所は推測できますが、やっと見えてきました。小屋に8:58到着。そのまま頂上を目指します。


「小屋のすぐ上の標識」
池山9.9km
空木平避難小屋1.5km
これは距離に間違いないと思いますが
空木岳100mは標高差のようです。
100mと喜んで走ると息が切れますよ!
登頂

という事で、9:06山頂に到着。誰もいません。


檜尾岳方面
池山10kmと計算が合うのがおかしい所
記念撮影

南駒ケ岳3km
食事をしていると登山者が頂上に寄らずに
南駒ケ岳のほうに歩いて行きました


やがて、茨城の人が軽三脚にデジカメを取りつけて登ってきたので、撮ってあげますよと声をかけましたが、そのまま撮影しようとしました。すると三脚が風で倒れてしまいましたが、カメラは無事だったので撮影してあげました。その後、撮影してもらいました。
下山
茨城の登山者は、水場の所で一度追いついてきた人でした。我々より10分後に出発したとのことで、汗ビッショリだったので大丈夫かなと思っていました。その後、追い越されなかったので、空木平避難小屋のほうを回ったのかな?とか不思議に思っていたのでした。
百名山は95との事。もう少しですが、それくらいになると、ほうぼうに散らばっているので時間が掛かることが多く、無理ぜず来年完登でしょうか。奥さんとは登らないのですかと聞くと、一緒に50位登ったけれど、最近は更年期障害で調子が悪いので、ご主人が完登した後、一緒にゆっくりと登るつもりだとの事でした。錆鉄人も天女とゆっくり登りたいのですが・・・金無し暇無しだけではなく、性格改造が必要かもしれません。

ガスは濃くなる傾向だったので、眺望も望めそうになく、9:31 下山開始


ここの登りだけが急です
空木駒峰ヒュッテ

鐘は濃霧の時にヒュッテの方向を示す為でしょうか?鐘があると鳴らしてみたくなるのは天女も同じようです。


小屋の横のテラス
ガスがなければ眺望抜群で
気持ちが好さそうです
怪石
尾根にはこのような奇石、怪石がいくつかあって、その横や間を通り抜けて行きます。
駒石

登山道を下りながら見ると、駒石の左側の足元に踏み跡のようなものが見えました。ここが登り口だと思って、天女を誘いましたが、天女は怖いから登らないというのでデジカメを預けて一人で登りました。
しかし、ここは登るルートではなかったようです。1.5m程の足掛かりのない岩が控え、しかたなく腕力で登りました。短パンなので膝のフリクションも使えないのでちょっと厳しかったです。という事で駒石の上に無事立ちましたが、写真はご覧のように虫がいるようにしか見えません。そういえば、天女には新しくなったデジカメのズーム操作を教えていなかったのでありました。


下山口のほうの駒石の前
あそこを下りるのは厭だと思ってみると
こちらは簡単そうでした。
手も使わずトントンと下りられました。
という事で、
ここから登る事をお勧めします。
下界

左右はガスでしたが、時々下界が覗けました。


ハイマツの間を下ります
ちょっと休憩
空木平避難小屋を少し下った所で、石川県のパーティと話をしました。本当は悪沢岳・赤石岳登山の予定だったが、畑薙第一ダムの手前が道路崩壊で1.5km歩かなければならないとの事で、こちらに来たとの事でした。その他、結構登山者が多く、途中で遭ったパーティから「○○のナンバーの人ですか?」と聞かれたので、「いえ、福井です」と答えましたが、その後、下山しながら、なぜ、あんな事を訪ねたのだろうかと考えて、室内灯でも点けっぱなしかなと思いましたが、登山口に着いたらその答えがありました。

迷い尾根の上端部で、東京の鹿村さんが休んでいました。駒峰ヒュッテに泊まるとの事でしたが、閉まっていたように思いましたよと言うと、小屋の人に電話したら「入口は開けておいて寝具もおいて有るから」との事だったそうです。


60歳の鹿村さんと510歳の天女
ステップ
錆鉄人は、何故ステップが上に付けられているのかと疑問に思いながら、最短ルートであるその下の岩の上を歩き、天女は安全第一でステップの上を歩きましたが、下山時も一緒です。
こういう所は性格でしょうか?
尚、先に見える通路は、なかったら通過不能と思われるような絶壁です。そういう所が数か所あり、昔はすごい難所だった事が窺われます。

危険地帯

という事で危険?地帯は通過しましたが、途中、探究心の高い天女は、材木で通せん坊がしてある廃道に何度も突入しようとするので、気が気ではありませんでした。


その後もこんな所を通ります
下山

尾根を突き進まないでね!


実は鷹打ち場から、こんなに遠かったっけ?と思ったのは帰りでした。水場に12:00ちょうどに到着。夫婦と思われる若い2人連れが大きなザックで登ってきました。
奇妙な生物

枝から垂れ下がる奇妙な生物
何かエイリアンみたいです


池山山頂の分岐
ザックが2つ置いてありました。
コースは草が刈ったばかりでしたので
山頂まで草刈りをしている人の物でしょうか?
登山口に戻る

デコボコの少ない登山道というより遊歩道


という事で、登山口に戻りました。
12:39
出発から7時間54分
駐車場

駐車場を車のほうへ歩いていると、天女が車止めにメモがあるのを発見。


後の車が擦ってしまったので連絡先などを書いたメモでした。赤い塗料がついていたので、後の車だと分りましたが、登山前に事故って気分が滅入ったことでしょうが、逃げずに正直で評価します。(錆鉄人は会津駒ケ岳に向かう途中で当て逃げされましたが、登山口でのトラブルはまだ経験していません。)
こぶしの湯、京都へ
さて、空木岳は天女もラクラクのハッピー登山でしたが、その後入ったこぶしの湯でトラブル発生。
涼風の露天風呂に入り、食堂で定食を食べ出発したのは良いが、入浴時にトラブルがあっても大丈夫なように持って入ったスペアキーがないと言って、走る車の中で屋探しならぬ車探しをしていたが見つからないから、温泉で落としたに違いないから戻ってというので戻り、受付に鍵の落し物がなかったか他づネタがないとの事。再び、車の中をひっくり返して探したがやはり見つからず、天女は落ち込んでいます。愛妻家のさび鉄人は「怪我をしたとか事故を興したとかじゃなく、そんなものは少しお金を出せば済む事だから気にしないでいいよ」と優しく言いますが、いつまでも後悔している様子でありました。(ちなみに、錆鉄人は今まで一度も鍵を失くした事はないので、スペアキーがなくても問題はないと思うのですが、盗難にでも遭った場合の為にスペアキーを天女に持ってもらっていたのでありました。)
「ないものはないのだから、くよくよしたって始まらないから、もう忘れよう!」と言うと、「絶対にすぐ合鍵を作ってね」「うん」という事で天女も一安心したようです。

ところが別の問題が発生。カーナビにメモリーしていたと思っていたあ多知のママさんの住所がありません。天女は何度も山菜などを送っていたので住所の断片を思い出しますが、完全ではないので住所からも探し出せません。
この辺りだったはずだとカーナビの地図を拡大・縮小・移動させながら探しますが、見つかりません。そのうちに、見覚えのある児童公園が見つかったのでやっと場所を特定。京都東ICで下りて裏道のような所(といっても、道路沿いは家並が続いていました)から京都の東北部に入りました。
家を出てから600km近く走行して燃料計もEに近づいていたので、安い所があったら給油しようと思っていましたが、138円の看板が目に入ります。一応140円以下が目安だったので安心して左側のスタンドで入ろうと走り続けると、何と!右側ですが130円の看板が!無印ではなくエッソですから安心です。迷わず入って満タン給油。48Lで611km走行でした。
そこから数キロでママさんの家。前日電話したら御留守にするとの事だったので、玄関の格子戸を開けて入った所に新米とミョウガの子を置き、今度は姉の家をセットして出発。
ご飯はと言われたけれど優美ちゃんと一緒に食べるからと言って、高級カステラ等を頂き、優美ちゃんの所へ出発。
新米とペットボトルに汲んできた名水10本程といつものようにお菓子やおかず類などの入った段ボールを渡し、残っていた古米を引き取り、近くのファミレスに行って食事をしながらおしゃべりをして10時半頃に五条を出発。
無料化した湖西道路を快調に走り、その後の161号線、8号線も信号待ちも少なくスイスイ走り、午前1時には自宅に帰ったのでありました。
この間は熟睡していた天女でしたが、翌日冷蔵庫が運ばれてくる事になったので(空木岳に向かう高速で電話があった)徹夜で冷蔵庫の中と台所の掃除をしていたのでありました。(何せ、我が家は掃除は必要以外はしない事になっていますから・・・と言うと、ちゃんとしてますよ!と天女は言いますが)

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