真っ白な白山を間近に見る 取立山

08.03.09

取立山1,307m


取立山はミズバショウで有名で、その頃は関西からも登山者が詰め掛ける。
可憐なミズバショウとコツブリ山からの純白の白山は登山者を堪能してくれる。

一方、冬の取立山も登山者が多いらしいと聞いていた。
昔から山スキーで有名であったが愛好者も増え、
それと共にスノーシューなどの普及で登山者も増えているらしい。
やはり、純白の雄大な白山の眺めは格別に違いない。

という事で、
錆鉄人も錆び付いた関節を可動させようという事で行ってきました。





登山口 キャンプ場 取立山 稜線の山 取立山 キャンプ場 登山口
時刻 8:00 8:07 9:16 9:29 9:46 10:19 10:27
錆鉄人の
コースタイム
0:07 0:59 0:13 0:15 0:33 0:08
(標準のコースタイムは不明ですが、上記の5割増し程度で考えて下さい)
どうやって行くの?
我が家からは荒島岳や新穂高へ行く場合と、途中までは一緒ですが、旧美山町で荒島岳方面に向かわず花山峠に直進し、大野市街で左折して勝山市に行き、30億円で競売されているという日本一高さが高いという某五重塔を右に見て進み、トンネルを出た所で右折、国道158号線を谷峠に向かいます。
去年夏から有料になったという赤兎山・大長山の登山口の駐車場がある小原集落への分岐を過ぎると、1〜2km程で勝山市の「東山いこいの村」入口に到着します。我が家からは片道約55km、ほとんど信号もないので1時間強という所です。


この日は久し振りの好天気が予想され登山者が多いのではないかという事と、名古屋国際女子マラソンを見たかったので、7時自宅出発、8時登山開始、10時取立山、11時駐車場、12時自宅に戻るという大まかな予定を立てました。しかしながら、冬の取立山がどれ位時間が掛るのかは不明だし、登山道の様子も全く不明なのでどうなる事やら・・・、でも入山者が多いなら、最近ほとんど雪が降っていないからトレースはあるだろうと考えました。
という事で天女は6時に起きて、炊き込みご飯を炊いておにぎりとお茶を作ってくれました。7時少し前、自宅を出発。清水谷トンネルを抜けると道路脇の温度表示が−7度を示していたので気が引き締まりました。池田はまだ冬本番、雪の量も全然違っていました。とはいえ、道路は凍結もなく順調に走行できました。
旧美山町を走行中にストックを忘れた事に気が付きましたが、戻るという行為の嫌いな錆鉄人なのでそのまま進行しました。
駐車場
福井県でも随一の豪雪地である谷峠から間近な東山いこいの村ですから、この時期にアクセス道路が除雪されている筈はありません。
という事で駐車場があるのか心配でしたが、かなり登山者があるという事は駐車スペースがあるに違いないと信じて行く事にしました。
実際には、国道のいこいの村入口の左側(谷峠に向かって)に駐車場があり、10台以上が駐車可能です。登山届のポストもあります。
錆鉄人が7時50分頃に到着した時にはほぼ満車状態で、錆鉄人が最後の1台でした。(でも、その後も駐車場の道路側に縦に何台か駐車していました。)
駐車場が満杯でも、そこから谷峠に向かっての路側帯が広く除雪されていて、あとから来た車は皆さんそこに駐車していました。ここは20台位駐車可能だと思いますが、戻ってきたら満杯になっていました。
この日の登山者は50人位、冬の取立山の人気が窺えます。


装備
まれにみる豪雪地帯の取立山、トレースはあったとしてもとてもツボ足でなんか歩けないに違いない、ここは昨年買って御嶽山に持って行ったけれどザックの重しにしかならなかったスノーシューの出番だ考えました。
スノーシューで軟らかい雪の上で転倒すると、ストック無しでは起き上がるのが大変だと思われますが、持ってくるのを忘れたのだからしかたがありません。
テルモスに入った暖か天女茶(ルイボスティー)500mL、テルモスは30年前の魔法瓶タイプですが、結構軽くて保温力がいいので冬山の有難い装備品です。
昼までに家に帰る予定なので昼食などは不必要ですが、天女が作ってくれたおにぎり2個も入れました。錆鉄人は1食や2食食べなくても動き続ける事が出来るので、これでも十分です。



晴れていても、稜線に出ると風が強くて寒いかもしれないのでカッパは必携。(結局使わなかったのですが、ほとんどの人はもっと厚手の防寒着を着ていました。)一応出発時には、ブレスサーモの長袖シャツ、登山時は年中持って行くチェックシャツ(一応ウール100%)の上に、カシミヤの薄手セーターを着ました。(というか、家を出る時に着ていたのでそのままで出発したともいえますが・・・。
下はモンベルのタイツに唯一持っている登山ズボン(モンベルだったか?冬用ではありませんが、3,000m級の冬山を縦走する訳ではありませんから)、登山靴はトレッキング用の布製、当然これも冬用ではありません。
登山口
登山口は駐車場の反対側です。道路の横は1m以上の垂直の雪の壁になっていますが、そこだけは低くて登って行けました。
雪の上に乗るとまだ朝早い事もあって、雪はガチガチに固まっていてツボ足でも問題なさそうでしたが、初めてのスノーシュー装着にはやる錆鉄人は早速うずくまって装着開始。すると錆鉄人に引き続いて雪の上に上がってきたグループも「あの人がしているから」と言って10mほど離れた所でカンジキなどを装着しだしました。錆鉄人もこの先どうなっているか全然分からなかったからでありますが、結果的にごめんなさいでした。
という事で、説明書も見ていない錆鉄人ですが、天才的な把握力でスノーシューを2分で調整し装着、勇んで雪原に躍り出ました。
コテッ!10m程歩いた所でスノーシューが脱げました。(こけてはいません。)何て外れやすいのだろうと思ってよく調べると、つま先のベルトが固定されていないまま歩き始めていたのでした。かかと側のベルトも再度調整してやっとまともに歩けるようになりました。という事で8:00再スタート。


スノーシューは登山靴だけの場合と比べて、足を上げなくてはならない分歩きにくく、油断していると反対側のスノーシューを踏んでいて、足が前に出ないという事もしばしば。しかもストックを忘れてきたのでこけないように注意も必要でした。やはり慣れが必要だと思いました。


キャンプ場
トレースはほぼ車道に沿ってついていますが、スノーシューを履いていると、トレースは歩きにくく、横の踏まれていない雪面を歩きました。
中にはカーブをショートカットした足跡もあり、スノーシューに万全の信頼を抱く錆鉄人は、そんな不確かなトレースを歩いてみましたが、車道への登りの部分が急傾斜なので登り難く感じました。
そんなふうに歩いていると、10分足らずでキャンプ場の手前に到着。道路沿いに(一段低いが)トイレもありましたが、勿論閉められています。
キャンプ場を抜けて車道を歩いていると、トレースは完全にシャドウから外れて林の中を進みます。急傾斜の登りが繰り返し現れ、ズルズル滑りながらもスノーシューを踏む位置を考え、さらには素手で(寒くなかったので手袋を履いていなかったのです)ステップにしがみつきながら登りました。
手についた雪が溶けて指先に冷たさを感じたので、邪魔で却って登り難いスノーシューを脱ぐことにしました。ザックの左右のメッシュポケットに先端を突っ込みバンドベルトで固定しました。下のベルトは短くて使えず、上のベルトはかろうじてスノーシュー一杯の長さですが、その部分が一番狭くなっているので、抜け落ちる心配はありません。
スノーシューを脱ぐとさすがに足が軽く、凍えた手をポケットに入れて登りました。登山道は無雪期の駐車場のかなり手前を山に向かって真っすぐに登って行く感じで、やがて下のほうに木の枝越しに広い雪面が見えるようになります。

無雪期の駐車場

一部は駐車場から上の林道も歩きながらトレースは続いています。写真のようにリボンもありますが、しっかり踏みしめられたトレースがあるので心配いりません。


無雪期の駐車場を望む
白山が現れる

取立山山頂が間近になって、初めて白山が望めました。


ここでもこんな立派なトレースがあります。
前の2人は長靴に軽アイゼンでした。
取立山

前方の2人が立っている所が取立山の頂上です。皆さん(といっても4人)、ここで休憩です。この先はトレースの痕跡はありますが、足跡はありません。
本日の一番乗りで取立山を大股で下りました。トレースは10〜15cmの雪で埋まっていて、スパッツもしないままここまで来たので容赦なく登山靴の中に雪が入ってきますが無視して進みました。どうせ1時間余りで登山靴を脱いでしまうので問題はありません。


鞍部でトレースの痕跡は2つに分かれています。左が取立平へのトレースのようですが、痕跡は小さめです。実は、錆鉄人は通過した丘が取立山だという事を忘れていて、この先の右手に取立山があると思っていたので、そちらに向かって進みました。
トレース

風の具合でほとんど雪に埋もれていない所もあります。雪はサクサクしていてちょっと歩きにくかったです。


錆鉄人と白山の間には誰もいません
白山を独り占めの瞬間でした
眺め

山の高さを合せてみました。ズレは心眼で調整願います。

  

このトレースは何処まで続くのでしょう?
さらに右に移動

経ヶ岳がカッコ良く見えました

 
戻る

取立避難小屋に行こうかと思いましたが、ここから左に稜線を下るトレースがなかったので、戻ることにしました。


鞍部から見ると結構な登りに見えましたが、
実際は大した事はありません。
取立山に戻る

取立山を下る登山者


登山口方面
続々と登山者が登ってきます
下山


登山者は全部で50人位、すごい人気です
キャンプ場に戻る

潰れそうな洗い場の屋根


バンガローも雪に埋まっています
ミズバショウの芽

この池は流水ではなく湧水だったのですね。水面が出ていました。


よく見るとミズバショウの芽が伸びていました
駐車場へ戻る

錆鉄人のスノーシューの跡です


路側にも車がギッシリでした
家に帰る

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