赤石岳日帰り小渋川ルートの研究 

錆鉄人は06年9月、畑薙第一ダムから椹島までの林道を折畳自転車を漕いで進み、
六枚岳〜悪沢岳〜荒川小屋〜赤石岳と回って椹島に戻り、
再び折畳自転車で畑薙第一ダムまで戻り(コースタイムは30時間以上です)
そのまま6時間かけて福井の自宅に帰りました。
(途中のSAで2時間程寝たので、実際は8時間ほど掛かりましたが・・・)
しかしながらこの林道、出発地とゴールの椹島との標高差は少ないのですが、
実際に走ってみるとアップダウンが連続し
(という事は帰りも自転車漕ぎが待っているのです)
慣れない自転車漕ぎは登山以上に足を疲れさせるものであり、
恐らく3000m級の登山に匹敵する筋肉疲労と思われますので、
畑薙第一ダムから悪沢・赤石の日帰りを実行できる人はほとんどいないと思われます。
(って、実行しようとする人もいないと思いますが・・・)
勿論、上り坂は漕がずに押して歩けば良いのですが、
そうしていると椹島までに時間が掛かり過ぎてしまい、日帰りが出来なくなります。
(午前0時に出て24時間をフルに使っても日帰りではありますが・・・)

という事で、
小渋川ルートの研究 です。

小渋川ルートは、現在の椹島からのルートが一般的になるまでは、
赤石岳や悪沢岳登山のメインルートだったとの事で、
かの深田久弥やウェストンもこのルートから赤石岳に登っているようです。

しかしながら、このルートは小渋川を20回前後渡渉する必要があり、
雪渓の融雪水がある時期では股下まであるようです。
しかしながら7月後半〜8月前半ともなれば雪渓は大部分消え、
梅雨明け10日の安定した天候のもとで水量は少なくなり、膝程度となるようです。
8月以降も数日降雨がなければ同じような水量が想定され、、
11月上旬位まで一般登山者の記録があるようです。
(年末年始の記録もあるようですが特殊なケースと判断)

こういう時期でも一旦雨が降れば増水して、
無理に渡渉した登山者が流されて死亡する事故も起きていますから
2泊3日位で悪沢・赤石登頂を目指す時は、天候の安定性確認が重要です。

しかしながら、この項の研究課題は「日帰り」です。
天候に関しては1週間前から連続で確認しながら、
前日夕方、自宅を出発する前に確認すれば、
安定した天候・水量での渡渉となり安全登山が出来ます。

高速道路のインターチェンジは松川ICが最短で、
東に進み小渋湖の横を通って大鹿村に進みます。
大鹿村は塩見岳登山の最短ルートである鳥倉林道で有名ですが、
今回は大鹿小学校の先で林道に上がらずに、そのまま川沿いに県道253号線を進み、
ゲートのある湯折まで進みます。
松川ICから湯折ゲートまでは約30km、駐車台数は6〜7台と書かれていますが
今の所このコースの登山者は少なく、駐車場が満杯という話はありません。

    ○小渋川コースの距離とコースタイム

 地 点  松川IC 湯折ゲート 七釜橋 広河原
小屋
大聖寺平 赤石岳 大聖寺平 広河原
小屋
七釜橋 湯折
ゲート
登山
合計
距 離 (km) 29km 1.5 4.5 3.5 2.2 3.5 4.5 2.0 到着 24.4
時 間 1:00 1:00 3:00 3:00 2:20 1:45 2:00 3:00 1:00 17:05
備 考 林道歩き 河原渡渉 急峻倒木 分岐 展望

コースの概要(HP報告のまとめ)
  このコースは荒川小屋泊まりか幕営が標準なので、重装備のコースタイムと思われます。
  湯折れから赤石岳日帰りは夫婦で10時間半の報告がありますので、
  日帰り装備でのコースタイムは8掛けの13時間30分位ではないかと想定します。
  (錆鉄人の勝手な想定であり保障するものではありません、個人の責任において実行願います

○湯折ゲート(標高1,060m)
  駐車台数は6〜7台程度
  ここから林道歩きで途中に真っ暗なトンネル有り(道路に水溜り)
○七釜橋
  湯折れから1.5km、30分程度で真っ赤な橋に到着
  橋の手前から河原に下る(スロープ有り)
  最初1km位は河原歩きで、その後渡渉が始まっていたが、流れが変わってすぐに渡渉が始まるようです。
  どうせ渡渉するのだから、高巻き等は考えず最初から渡渉したほうが良い
  渡渉は普段履いているジョギングシューズやスニーカーで十分(渓流靴など購入不要)
○高山滝
  渡渉のほぼ中間点
  この先、川幅が狭くなり水深が深くなります
○広河原小屋(1,360m)
  無人小屋だが結構広い
  渡渉用の装備(ジョギングシューズなど)はここにデポしておけば良い。
  この先登山道は急で倒木の乗り越えが何回もある模様(ミスコースし易いので注意)
  500m置きに標識がある。
○大聖寺平(2,660m)
  荒川小屋から赤石岳のルートと合流
  濃霧時は下山口が分かり難いので注意が必要
  大聖寺平から赤石岳(3,120m)までは一本道なので特に注意はありません

  
小渋川ルートからの悪沢岳・赤石岳の日帰り

大聖寺平から悪沢岳の往復は7時間35分なので
(大聖寺平−4:15−悪沢岳−3:20−大聖寺平)
湯折から悪沢岳・赤石岳の日帰りはコースタイム24時間40分
十分実現可能な数字なので、そのうち誰かが実行すると思われます。
   (おそらく日本初と思われます。)

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