どんと晴れ!一本桜と弘前の桜

08年4月26日〜27日

一本桜

NHKで2007年4月から半年放送された「どんと晴れ」
錆鉄人と天女はすっかりはまりこんで
衛星の朝7時半の放送と19時半の再放送を並んで見ながら一喜一憂、
何度となく涙を流しながら見ていました。
(錆鉄人は天女以上に涙脆いのです)

という事で、
「一本桜を見に行ってジャジャ麺を食べる」
という夫婦共通の大目標が出来たのでした。

しかしながらこの時は天女が仕事を辞める事など考えていなくて
ゴールデンウィークは天女は仕事がある上、
帰省する娘と孫の為に旅行など考えられませんでした。

一本桜の花は終わっていますが
ゴールデンウィークの後なら
金土の休みが貰えるだろうから計画しようと思っていたのでした。




どうやって行くの
一本桜は小岩井農場にあります。
という事で、一番近いインターチェンジは盛岡ICで鯖江ICから823km、高速代は15,950円ですが、原油高騰の対策としてETC深夜割引が4割とお得になっているので、9,550円と片道で6,400円もお得です。
しかも、ガソリン税の暫定税率は民主党のおかげで期限切れで一気に25円も下がっていますが、官民癒着で無駄な道路を造る為に膨大な税金を投入し続けなければならない自民党は、4月末には衆議院で2/3以上の議席を占めると言う数的優位を利用して再可決すると言っているので、5月からは1リットル150円台に復帰する事は必至です。
お得(4月はガソリンが安い)」という事に目がない錆鉄人は、何が何でも4月中に長距離走行をしなくてはと思っていました。ガソリンをほぼ200リットル使うとして5,000円のお得、高速代も往復で13,000円、合計18,000円もお得なので、これは「行くっきゃないでしょう」という状況なのでしたが、家庭の事情は・・・

今年はカレンダーの関係でゴールデンウィークは後半集中型で、天使の優貴君と愛奈ちゃんが帰ってくるのは5月3日の予定です。
ところが、錆鉄人の親会社の恒例の親睦会が、4月26日夕方から芦原温泉で開催される事になったのです。錆鉄人は転職してから今まで16回?連続出席という金本さえも驚く快記録の持ち主(会費が天引きなので、出ないと損という錆鉄人流のケチ精神の賜物でもありましたが・・・)だったので、当初は欠席は考えず今年は駄目かな・・・と諦めていました。
未練がましくネットで一本桜を見たら、去年は鳥につぼみを食べられて全く駄目だったようですが、今年はたくさんのつぼみを付けた写真がアップされていて、開花は24日頃と出ていて、「行きたいけど残念」という気持ちでした。

ところが、知人が登山の為に欠席すると聞いた為に(錆鉄人よりよほど多忙な人なので)、「横断歩道みんなで渡れば怖くない(全然罰則もない自由出席の懇親会なんですが)」精神を発揮して、錆鉄人も「急遽用事が出来たから」と言って欠席に変更し、計画を作成したのでありました。
どうせ行くなら弘前の桜も見てきたいと思うのが人情、近くにあるので世界遺産の白神山地にも足を伸ばそう・・・といつもながらのヒーヒーハーハー旅行計画が出来上がったのでありました。
出発!
という事で、25日は事務所の掃除当番だったのですが、代わってもらって定時に退社。ガソリンを満タンにして(この日出張で石川県に行った為)家に帰ると天女はすでに準備が済んでいて、仕事を辞めた成果があらわれていました。
すぐに着替えて、低反発クッションと敷き布団を敷き、寝袋・毛布類をその上に広げベッドの準備はOK。着替えや食糧・飲み物を積み込んで6時45分頃出発、高速には7時直前に乗ってひたすら北上しました。
天女に有磯海SAで運転を変わってもらって30分ほど寝て、再度運転を交代して0時過ぎに磐梯山SAに到着、ビールも飲まず速攻で寝ました。(3時間半ほどで出発の予定ですから飲めません。)


ところが、掛け布団を積み忘れた為に寒くて(気温は0℃近かったと思われます)、錆鉄人はすぐに目が覚めてしまいあまり眠れませんでした。
しかしながらアラームを3時45分セットしたはずのバリゴの腕時計が鳴らなかったので、ずっとまだかなと思っていたのでしたが、時計を駐車場の明かりで見ると4時になっていたので、慌ててトイレに行ってすぐに出発しました。
という事で盛岡インターを出てからは天女を起こして地図を渡して、天女に道案内をしてもらったのでしたが・・・(詳しくは本文で)

みちのくの一本桜を一目見ん
      一目見んとぞただに急げり
(本歌取り)
一本桜
天女の迷ナビのおかげですったもんだがありましたが、ようやく小岩井農場に到着、小岩井農場のメイン施設を過ぎてから「一本桜」の標識に従って左折すると、見事に渋滞しています。
乳業工場の駐車場から800m先にあると事前に「学習済み」の錆鉄人は、渋滞の手前で右折して乳業工場駐車場へ。しかし雰囲気がおかしいなと思って見ると、観光客むけの駐車場は隣、といってももう一度道路に戻って50mほど進んだ所にありました。(ただ、帰りにはここも車が一杯だったので、臨時駐車場になったようでした。)
渋滞の車はほとんど動きません、お仕事のトラックも挟まれていて可哀そうでした。路側は行く人、戻る人であふれているので、対向車も通過に苦労していました。観覧スペースは当然人で溢れていて、三脚をセットした人から携帯で記念撮影する人まで様々、牧場側には進入禁止のロープがありますが、左側の林の所には何人もの人が入って撮影していました。
という事で、我々も人ごみの間から記念撮影。
小岩井農場の道路沿いも桜が満開、柳の木の新緑も鮮やかでした。
そこで、車を運転しながら一句

やはらかに 柳青める 小岩井の
      一本桜
 妻と親しむ (本歌取り)

これを聞いた天女は、相変わらずの天女ぶり。
「お父さんは俳句が出来ていいわね。」って、短歌ですから!(季語が2つあると突っ込まないで下さいね。)
啄木の2つの短歌に「小岩井の一本桜」を挟みこんだだけですが、地球の文化に詳しくない天女には、名句のように感じたのでしょうか。


憧れの一本桜と岩手山
岩手山が霞んでいるのも雰囲気です

5万円のジャジャ麺
ジャジャ麺の元祖は白龍という店らしいのですが開店は11時半、しかも行列覚悟という事で、待つ・並ぶという事の嫌いな錆鉄人は違う店を探して、HOT JYAJYAに行くことにしたのでした。

開店と同時だったのでお湯が湧いていないのか、ジャジャ麺が出来上がるまでに時間がかかりますと言われましたが、雰囲気の良いお店で店員さんも感じが良かったので気になりませんでした。(出てくるまでに20分以上かかりました。)
我々が入っているのを見てか、つぎつぎにお客さんが入ってきました。

他にもいろいろ観光しましたが、グルメ?的には「天女と憧れのジャジャ麺を食べる」という目的の為に往復5万円近い交通費をかけて盛岡までやってきたのでありますから!(2人なので交通費は半分の25,000円というのが本当ですが、ミエを張って5万円としました。)
ちなみに、ジャジャ麺は中が480円、チータンタンが100円でした。錆鉄人のは大で580円でした。
1週間前に食べた水沢うどんの始祖清水屋の「うむどん」と比べれば、たくさんの具や調味料が入っているのに、値段は半分以下というコストパフォーマンスの高さに錆鉄人は大感激でありました。
どんと晴れで人気が上がっていると思いますが、水沢うどんのようにならないでほしいと思いました。

この後は歩いて裁判所の石割桜を見に行きました。


石割桜とジャジャ麺
ジャジャ麺のお店が開店するまでに時間があるので、有名な石割桜を食べる前に見に行く計画を立てていました。ところが市内の地図を印刷するのを忘れて来た為に、何処に行けば良いか分かりません。
運よく駐車場近くに案内図があったので見て出かけたのですが、ボケボケの錆鉄人は「裁判所」と「税務署」を間違えて全く違う方向に歩いて行ってしまいました。30分ほど無駄足をしたあと、しかたがないので駅に行きパンフレットなどがないかと探しましたがありませんでした。

ようやく駅前の案内地図を探し出して見ると、何と車を駐車した場所(NTTの近くの駐車場)のすぐ近くに石割桜があった事が判明、天女も「駐車場に入る前にそんな名前の標識を見たわよ」と今頃言い出す迷ナビぶり。(しかたがありません、天女は何処へ行くかもお任せで行先を知らなかったのですから。)
という事で、大幅に時間を浪費したので駅前で10分ほど時間を潰し、10時開店と同時に「HOT JYAJYA」に入ってジャジャ麺を食べてから、歩いて行きました。
途中で、偶然ですがジャジャ麺の元祖という白龍の前を通りました。時間は11時10分頃でしたが、既に10人位が並んでいました。11時半の開店時には何人が並んでいる事でしょうか。錆鉄人はそんな忍耐力はないので、HOT JYAJYAを選んだのでした。

みちのくの石割桜を一目見ん
       一目見んとぞただに彷徨ふ
        (本歌取りの2番煎じ)


種が岩の上に落ちて芽を出し
やがては岩を割ったとの事
後ろ側はかろうじて花が散り残っていました
遠野 「河童淵」改め「天女淵」
盛岡からは最短距離のR396経由でして下道で遠野へ入りました。早い話高速代をセーブする為ですが、盛岡市内から盛岡ICは逆方向だし、高速は遠回りしている上に東和ICを下りてからも結構距離があるので、時間的にはそれほど違わなかったかのしれません。第一、R396には遠野の中心地に入る前に曲がり屋と続石の観光ポイントがあるのでした。

という事で、曲がり屋(入場料が高いので道路から見ただけ!)
続石(恐怖の階段に天女はヘトヘト。でも続石は凄い!)
五百羅漢(これは道路の駐車場から近い)
・・・

天女はどんと晴れで出てきた遠野の観光地をほとんど知りません。「私、その日はテレビを見なかったんだわ」と言うので、忘れたのではなく、見なかっただけであります。
しかしながら、河童淵だけは覚えていて(じゃなく「見ていて」)、夏美が木の後ろを走っていると、座敷わらしに見えたシーンを克明に覚えていて、その場所に立った事に感激していました。

錆鉄人はおっちょこちょいの天女が、夏美と同じように川にはまらないかと心配でしたが、はまってもどうってことのなさそうな浅い川です。従って河童が潜めるような淵などないのですが、昔は深い淵だったという事でしょう。素直な錆鉄人でありました。



河童の好物の胡瓜を餌にして
釣り竿が2本立っていました
花巻温泉紅葉閣
前夜発で頑張って1日中観光した天女の為に(日中も移動の時はよくお休みでございましたが・・・)、最後は温泉を計画する愛妻家の錆鉄人でありました。(って、自分が入りたいのでしょうが!)
遠野にも日帰り入浴施設がありましたが、宮沢賢治も入ったという岩手の温泉の中では有名な花巻温泉を選択。温泉に入った後、すぐに高速に乗れてSAで車中泊するのに都合が良いというのも大きなポイントでした。

という事で花巻温泉に着くと、桜祭りの真っ最中でしたが、夕方だった為か駐車場には空きスペースもあって無事駐車、何よりも無料なのが素晴らしい。HPには日帰り入浴は18時半からと書かれていたので、祭りの屋台で小岩井農場のじゃがいものバター焼きを買って時間調整。(でも、もっと前から入浴出来たような・・・)
最初に「日帰り入浴出来ますか」と尋ねた旅館の人は親切で愛想も良かったのですが、受付の人は全くの無愛想(帰りの時も!)、紅葉閣の将来が心配されます。

という事でしたが、温泉は良かったです。7時頃には宴会が始まるので、宿泊客はほとんどいなくなり、ゆったり寛げました。何人かの人とおしゃべりをして白神の情報などを聞きました。


3軒の温泉ホテルが渡り廊下でつながっていて
雨でも傘をささずに移動できるようになっていました
弘前 天女は花よりダンゴかも?
前夜は岩手山SAまで走り、遅い夕食(9時少し前で最後の客でした)を食べてからビールを飲んで車中泊したのでしたが、ここから大鰐弘前ICまでは約110km、高遠での薄暗い間からの渋滞を目にしている錆鉄人は、その日にラジオのニュースで聞いた弘前城の桜祭りの人出220万人という予想に恐れおののき、5時には到着しなければならないと思っていました。


5時20分頃に市役所の臨時駐車場に駐車しましたが、拍子ぬけするほどの車の台数です。高遠の桜を観光する人と違って、こちらの人はのんびりしているのでしょうか。
東京から高等は2〜3時間の日帰り観光ですが、弘前だと片道約700km、錆鉄人でなければ日帰り観光しようなどとは思わないでしょう。という事で、もし弘前の桜観光に来ても温泉泊まりとかなので、早朝に観光して・・・という事はないのでしょう。

ところが、錆鉄人は三大桜の名所の最後の弘前城に大感激しているのですが、天女は・・・(以下は本文に続く。って、そのうちにアップします)


お濠を埋め尽くす桜の花びら
白神山地 露天風呂に天女が舞い降りた!
越前市の山間部、猪やサルの出没は日常茶飯事、クマさえも時々出没しているような所に住んでいるので、単にブナの自然林・・・といってもそれほど興味はなかったのでありますが、弘前からは30km余り、25日にゲートが開通という情報もあったので、ちょっと入って津軽峠のマザーツリーを鑑賞して、日本の世界遺産完全制覇と言う大目標を達成する事にしました。
ところが、暗門から先はゲートが通行止めで津軽峠には行けません。HPには暗門の滝歩道は5月末頃まで通行止めと出ていたのですが、道路には通行止めと出てなかったので行ってみました。すると、200m程先に管理棟があって(無人)通行止めの表示がありました。でも、その先の遊歩道はぬかるんでいますが、雪もなく行けそうな感じなので、突入。
しかし、300m程進むと橋があるのですが、板が外してあるのでI型鋼のフレームの上を渡るしかありません。しかも、狭いフレームの上には板の位置決めの為か縦に帯鉄が溶接されているので、靴の幅があるかないかです。錆鉄人は平気で渡りましたが、天女は怖くて渡れないというので、錆鉄人だけが行く事にしました。
少し進むとその先は次々と出現するガレ場、雪渓、雪壁、スノーブリッジを乗り越えなくてはなりませんが、錆鉄人は空身のジョギングシューズ姿。
何度かもう行けないかなと思われる難所がありましたが、迂回して雪壁を登ったり、川の石の上を飛び越えたりしながら、遂に暗門の第三の滝に到着。ムッチャ遠かったです。春山の経験だけでは無理かもしれません。(錆鉄人のような洞察力が必要です。誰ですか、無鉄砲さが必要だと言っている人は!)真似すると危険ですからやめましょう。
天女が心配しているだろうからと、帰りは雪渓の所以外は、河原や遊歩道を走って戻りました。(行く時の途中から走っていましたが)

この後、温泉に入りましたが、靴置場には靴が一足もなく貸切状態だと分かったので、天女にカメラを渡し女風呂の写真を撮ってもらいました。
ブナの美しい新緑を眺めながら露天風呂に入っていると、何と!天女が舞い降りてきたではありませんか!


ガレ場、雪渓、雪壁、スノーブリッジを乗り越え
やっと辿り着いた第三の滝
総合
という事で、総走行距離約2,307.1km、交通費約50,00円をかけて、はるばるジャジャ麺を食べて帰ってきたのでありました。

4月*日に55歳になった錆鉄人に、娘達から誕生日おめでとうのメールと共に「もうムチャな事はしないで」と言われましたが、他人の2倍頑張らないと気が済まない性格は死ぬまで治らないかもしれません。

ちなみに錆鉄人はムチャな事はしていません。全て実行可能な登山や旅行を計画して、実行しているだけですから。

という事で、4月が18日〜19日で宝川温泉親孝行旅行で1,360km、今回が2,307km、合計3,700km近く走ってしまいましたが、土日の休みに天女といつでも出かけられる喜びを満喫しました。
でも、こんな調子でやっていたら破産してしまいますので、旅行・登山は基本的に月2回に自主規制しようと思っています。(あくまでも自主規制ですが・・・)

【記録】
走行距離:2,307.1km(2日では自己最長距離かも?)
走行時間:約26時間
交通費:49,150円(燃料190L×125円と計算)
総費用:6万円程度
(帰宅時のトリップ計)

充実度:満点(これ以上は望めません)
満足度:90点(マザーツリーが残念・・・)
ヘトヘト度:95点(天女が少し運転してくれたので95点)
お得度:満点(暫定税率復活ハンターイ!)

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