新穂高からの縦走日帰りの研究

槍・穂高の日帰りをする場合、上高地はバスの運行時間の関係で登山時間が大きく制限されます。
しかもアプローチが長くなる分、所要時間も新穂高からの場合とは長くかかりそうです。
錆鉄人的には福井から行くので
夜間は閉められていて使いにくい「あかんだな駐車場」に車を停めて
バスに乗って上高地に入る必要がありますが、
バス代が高い上に上高地からのルートは混雑しているので、
あえて上高地から登ろうという気にはなれません。
という事で、上高地から槍穂へのコースタイムは把握もしていません。
しかしながら、東京など安房峠トンネルの東側から来る人は上高地から入るのが一般的ですから
バスで上高地に入って奥穂高岳を日帰りしたという記録が見られます。
(涸沢経由で岳沢下り、あるいはその逆コースなど)
槍に関してはバスで日帰りしたという記録を見た記憶がありませんが、可能ではないかと思われます。

という事で、表題の新穂高からの槍・穂高の縦走日帰りです。
錆鉄人も槍と奥穂高岳のピストンは実行しましたが、
単なるピストンは笠ヶ岳を含めて誰でも実行可能でありますから、
縦走ではどんな記録があるのかと調べてみました。
(参考;新穂高−鷲羽水晶往復は48km)

【西穂高岳−奥穂高岳】
新穂高−ロープウェー−西穂−奥穂−白出沢−新穂高
(距離21km、コースタイム22時間50分)

このコースは西穂−奥穂間の通過が北アルプス随一の難路として有名で
地図にも点線でしか示されていない上に、コースタイムも記述されていません。
(と思ったら、08年版には記入がありました。)
従って、臆病で危ない事は絶対にしない錆鉄人は憧れてはいますが、通った事はありません。
どちら向きが登りやすいかと言うと、
一番の難所である馬の背の通過の難易度が下がる為に、
西穂からのアプローチが良いと書かれています。
一般的には、
前日にロープウェーで
西穂山荘で1泊(幕営を含む)
翌日早朝出発で西穂−奥穂を通過して
穂高岳山荘で1泊
翌日白出沢を下山して新穂高に戻るという
3日間コースとなります

このコースの日帰り
かなりの人数が実行しているようです。
ロープウェーの始発が早い(5時)夏休み期間は時間的に余裕がありますが、
その分、難所の西穂−奥穂間が混雑していて通過に時間がかかります。
9月以降は混雑はかなり解消されるのではないかと思われますが、
ロープウェーの始発は7時と2時間遅くなり、暗くなるのも早くなります。
何れにしても、このコースは西穂−奥穂間の通過タイムに左右されますが、
錆鉄人はまだ通った事はないので、どれくらいかかるのか分かりません。
危険な所なのでコースタイム通りで慎重に歩く必要があります。
ただ、最近の登山記を見るとこのコースも一般縦走路化して鎖などの整備も進み、
技術よりも体力が重要な要素だと書かれています。
という事は、リスクも低くなっているという事でありますので、
技術はなくても体力だけは人並み以上にある(と思っている)錆鉄人にも
いよいよ挑戦の時が訪れたのではないかと思っています。

逆回りの日帰り
僅かですが、新穂高−白出沢−奥穂−西穂−歩いて新穂高という記録もありました。
ロープウェーで下山という記録ならもう少し多くなります。
白出沢のアプローチには時間的な制約がないので、
穂高岳山荘に宿泊した場合と同様な時間帯で奥穂−西穂の通過も可能ですから、
奥穂−西穂を通過する能力がある人なら、
ある程度の体力があるなら、こちらのほうが日帰りの難易度は低くなります。

錆鉄人の場合
初めての挑戦なので怖いという馬の背の下降は避けたいので
西穂からのルートで行きたいと思っていますが、
出来るなら、ロープウェーを使わずに西穂山荘に登りたい所であります。
この場合、旧ボッカ道を登るしかないのですが、かなり荒れてきているとの事です。
早朝の登山となるので、登山靴がびしょ濡れになる事が大問題ではないかと思っています。

【槍ヶ岳−奥穂高岳】
新穂高−白出沢−奥穂高岳−槍ヶ岳−槍平−新穂高
(距離30.4km コースタイム25時間55分)
錆鉄人が06年秋に奥穂の日帰りをした時に、
穂高岳山荘で、どうせなら槍を回って帰ったらと言われましたが、
天候が悪くなってきていた事もあって、白出沢を戻りました。
一般的にはもう少し早く新穂高を出発し、
穂高岳山荘で御来光を見るような予定にすれば
余裕を持って大キレットを通過し、日帰りが可能ではないかと考えられます。
このルートも難所の大キレットでのすれ違いや渋滞による時間のロス
大きく通過タイムが変わってしまうので、時間的な余裕を持つ事が何より重要です。
このコースの日帰りに関しては、錆鉄人の調査ではみつかりませんでしたが、
実際にはあるのではないかと思われるコースです。
逆回りの日帰り
(コースタイム25時間)
難易度はほとんど変わらないと思われます。
大キレット通過以外に、槍ヶ岳の登頂が御来光の頃となると大混雑が予想されます。
錆鉄人的には、どうせなら稜線で御来光を撮影しながら歩きたいと思うので、
稜線までの時間の短い奥穂高岳から回るコースを選択したい所です。

【新穂高−槍ヶ岳−双六小屋−新穂高】
(距離35km コースタイム18時間50分?)
錆鉄人的には、登山後は少しでも早く天女の元の戻る事しか考えていないので
06年に槍の日帰りを実行した時も、千丈乗越を回っただけで、ピストンとほとんど変わりません。
実はこのコースに関しては、
新穂高を夜中に出発して槍ヶ岳山荘で御来光を見て、
西鎌尾根を歩いて双六小屋まで行き、鏡平経由で新穂高に戻った記録
があったので作りましたが、
コース中に難所がなく(槍の登りのみ混雑の恐れ)
最もコースタイムの予測がし易い縦走コースだと思います。

以下がそのコースタイムです。
新穂高温泉(0:00)---白出沢出合(1:05)---槍平(2:30〜2:35)---飛騨乗越(4:45)---槍岳山荘(4:50〜5:30)---
山頂(5:50〜6:00)---槍岳山荘(6:25)---西鎌尾根---双六小屋(9:35〜10:00)---鏡平(11:20〜11:30)---新穂高温泉(14:10)
御来光の撮影を含めた休憩が1時間30分なので、実動12時間40分です。
新穂高から槍ヶ岳山荘までが実動4時間45分、鏡平から新穂高までが2時間40分なので、
かなりのスピードで歩いていることが分かります。

錆鉄人の場合の予想
錆鉄人も西鎌尾根を歩いてみたいという欲求があるので考えてみました。
槍日帰りの時は実動4時間04分で槍ヶ岳山荘に到着(244÷285≒85%)
鷲羽水晶の日帰りの時に、鏡平から新穂高までが2時間07分(127÷160≒80%
秩父沢で冷泉浴をしたり、その為にメガネを無くしその後の歩きが不自由だった点を割り引くと
2時間位が妥当な所かもしれませんから、その場合は75%となります。
何れにしてもコース後半の鏡平から新穂高までのほうが短縮率が高くなっているという事は
錆鉄人のほうがスタミナがあると言えるようです。
(06年の時点ではというカッコ付ではありますが)
という事で、
全コースの平均85%として、760分×0.85=10時間46分
       平均80%として、760分×0.80=10時間08分
10時間〜11時間以内には踏破出来そうに思われます。

しかしながら、槍から双六まで来たなら、笠も登って帰りたいというのが人情じゃないでしょうか?
(って、錆鉄人だけかも知れませんが・・・)

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